共同研究・競争的資金等の研究 - 窪木 拓男
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大腸菌発現系由来rhBMP-2含有β-TCP製人工骨を用いた再生療法の開発
研究課題/領域番号:16K11624 2016年04月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
縄稚 久美子, 大野 充昭, 窪木 拓男, 大野 彩, 笈田 育尚
配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )
BMP-2を用いた骨再生療法は,自家骨移植に代わる最も有望な治療法として欧米を中心に実施されているが,未だ日本で承認されたBMP-2製剤は存在しない.我々は,大腸菌発現系を用いて生理活性を有したBMP-2タンパク質を作製することに成功した.そして,本申請研究では,イヌソケットプリザベーションモデルにおいて我々の開発品であるBMP-2/β-TCPが強力に骨形成を誘導することを明らかにした.
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研究課題/領域番号:16K15802 2016年04月 - 2018年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
大野 充昭, 窪木 拓男, 大島 正充, 前川 賢治, 大橋 俊孝, 渡辺 亮
配分額:3380000円 ( 直接経費:2600000円 、 間接経費:780000円 )
象牙芽細胞分化の制御メカニズムのみならず,象牙芽細胞の分化に関わるマスター遺伝子は未だ不明である.そこで,我々は,象牙芽細胞分化に関わるマスター遺伝子の探索を目的に,組織学的・発生学的観点から網羅的解析を行った.その結果,いくつかの象牙芽細胞分化に関わる候補遺伝子を絞り込むことができた.今後,これらの遺伝子の機能解析を行っていく予定である.
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研究課題/領域番号:16K15801 2016年04月 - 2018年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
前川 賢治, 大野 充昭, 水口 一, 窪木 拓男
配分額:3510000円 ( 直接経費:2700000円 、 間接経費:810000円 )
抗高脂血症剤服用によるミトコンドリアの機能障害が筋痛発症に関与している可能性が多数報告され,服用者の中でも,血中のビタミンDが欠乏した個体で筋痛の発症が有意に高いことが知られることから,ビタミンD機能と筋痛の関係の解明を試みた。
その結果,マウスを対象とした筋組織内でのビタミンD受容体の遺伝子発現量は,筋痛を発症しやすい僧帽筋や咬筋において四肢筋よりも有意に高く,ビタミンD機能が筋痛と関連している可能性が示された。また,ラットの咬筋に侵害刺激を付加した際の中枢神経系の疼痛感受性マーカー(c-fos)の発現陽性細胞数は,ビタミンD欠乏状態で増加傾向にあり,疼痛感受性が亢進する可能性が考えられた。 -
研究課題/領域番号:15H05026 2015年04月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
前川 賢治, 大野 充昭, 渡辺 亮, 秋山 謙太郎, 窪木 拓男, 大島 正充
配分額:17160000円 ( 直接経費:13200000円 、 間接経費:3960000円 )
角化歯肉は歯やインプラントの長期予後を確保するために重要だが,その再生治療は確立されておらず,自己組織移植による治療に依存している。実際,角化歯肉がどのようなメカニズムで形成されているか分かっていない。本研究で上皮の発生や恒常性維持に重要な基底膜に着目した解析を行った結果,角化歯肉の基底膜には,非角化歯肉と比べて,特定の成分が高発現していることが明らかとなった。さらにin vitroにおいて,同定した成分の機能解析を行った結果,口腔粘膜上皮細胞の角化を亢進する作用を認め,口腔粘膜上皮の角化を制御するメカニズムの一端を突き止めた。
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研究課題/領域番号:15K20439 2015年04月 - 2018年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
三野 卓哉, 窪木 拓男, 大野 充昭, 大野 彩
配分額:3900000円 ( 直接経費:3000000円 、 間接経費:900000円 )
インプラント周囲炎は細菌感染による疾患であるが,未だ細菌構成は明らかではな
い.我々は,6名のインプラント周囲炎罹患インプラント体の滲出液から,属レベルでクラスター解析を行った.その結果,複数のインプラント周囲炎部に認めたものの,歯周病罹患歯には認めなかった菌として5種,そして複数のインプラント周囲炎部に認めたものの,健全インプラント体には認めなかった菌として5種が同定された. -
研究課題/領域番号:15K15707 2015年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
大島 正充, 窪木 拓男, 大野 充昭, 秋山 謙太郎
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
本研究課題は、再生器官の発生に関わる時間軸・形態形成を制御しうるマスター遺伝子の探索を目的とした。生物種固有の発生メカニズムに基づく同一個体内の乳歯・永久歯の発生時間軸の違いに着目して、イヌ乳歯歯胚・永久歯歯胚の発現遺伝子をcDNAマイクロアレイにて比較検討したところ、FGF14およびFEZF2遺伝子を見出した。この中で、FGF14におけるマウスの歯胚発生に及ぼす影響を解析したところ、歯胚発生における上皮幹細胞やエナメル芽細胞に影響を与えていることが示唆された。
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フルオシノロンアセトニド(FA)を用いた変形性関節症の予防・治療法の開発
研究課題/領域番号:15K20480 2015年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
笈田 育尚, 窪木 拓男, 大野 充昭
配分額:4030000円 ( 直接経費:3100000円 、 間接経費:930000円 )
日本に約1000万人の患者がいると言われる変形性関節症は,慢性の関節炎を伴う関節疾患であるが,未だ確実な治療は存在しない.我々は,形性関節症の治療法の開発を目的としてスクリーニングをし,フルオシノロンアセトニド(FA)を強力な軟骨細胞分化促進作用を有する薬剤として同定した.実際,免疫不全マウスの大腿骨膝蓋面に軟骨全層欠損を作製し,FAとTGF-β3刺激したヒト骨髄由来間葉系間質細胞を欠損部に移植した.その結果,軟骨欠損部ほぼ完全に再生された.
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ステムセルエイジングの制御に向けたアミノ酸による間葉系幹細胞未分化性維持
研究課題/領域番号:15K15708 2015年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
窪木 拓男, 大野 充昭, 前川 賢治, 秋山 謙太郎, 大島 正充
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
我々は,骨髄由来間葉系幹細胞 (BMSCs)の未分化維持に特定のアミノ酸が関わっていると考え,スクリーニングを行い,トリプトファンがBMSCsの幹細胞性維持に関与している事を突き止めた.実際,in vitroにおいて,トリプトファン処理により,BMSCsのコロニー形成能や細胞遊走能が上昇することが明らかとなった.また,マウスにトリプトファンを腹腔内投与すると,骨髄内の間葉系幹細胞数が増加し,骨髄内の海綿骨量が増加すること,また,骨欠損部の骨再生が促進される事が明らかとなった.本結果は,骨再生の新たな治療法の開発や,幹細胞老化により生じる骨疾患の新たな治療に繋がると考える.
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研究課題/領域番号:26253088 2014年04月 - 2018年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
窪木 拓男, 大島 正充, 辻 孝, 大野 充昭, 淺原 弘嗣, 秋山 謙太郎, 内部 健太
配分額:41600000円 ( 直接経費:32000000円 、 間接経費:9600000円 )
歯の喪失に対して,生理的活性を有した完全な歯を再生することに大きな期待が寄せられている.近年我々は,細胞を三次元に配置することで器官の原基を再生することが可能な器官原基法の開発に成功した.しかし,未だ歯の発生に関わる遺伝子の解明にはつながっていない.そこで,我々は,歯の発生に関わる遺伝子の探索を目的に解析を行った.その結果,いくつかの歯の発生および発生の時間軸に関わる候補遺伝子を絞り込むことに成功した.今後,これらの遺伝子の機能解析を行っていく予定である.
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研究課題/領域番号:26713053 2014年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(A) 若手研究(A)
秋山 謙太郎, 窪木 拓男, 大野 充昭, 大島 正充
配分額:22490000円 ( 直接経費:17300000円 、 間接経費:5190000円 )
本申請研究は,創傷治癒過程における,再生の場に宿主間葉系幹細胞を集積させることによって組織を再生させる新規再生療法を開発することを目的とする.マウス大腿骨骨欠損モデルにおいて,宿主間葉系幹細胞の集積が,骨欠損作製後1日で確認され,cDNAマイクロアレイ法による網羅的解析では,幹細胞集積因子として炎症性サイトカインのひとつであるTNFaが検出された.TNFaが間葉系幹細胞の機能に与える影響を検討したところ,TNFaによって,幹細胞の増殖が抑制されるとともに,走化性が向上し,さらにはFASLの発現が促進されることによって免疫調節能が促進されていることが明らかとなった.
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次世代シークエンサーによるインプラント周囲細菌叢の網羅的解析と個別化抗菌療法開発
研究課題/領域番号:26861637 2014年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
大野 彩, 窪木 拓男, 大野 充昭
配分額:3770000円 ( 直接経費:2900000円 、 間接経費:870000円 )
インプラント周囲炎は細菌感染による疾患であるが,未だ細菌構成は明らかではない.我々は,インプラント周囲炎罹患インプラント体の滲出液から,群レベル,属レベルでクラスター解析を行った.その結果,インプラント体周囲の細菌叢には個人差があること,インプラント周囲炎罹患インプラント体と歯周病罹患歯が類似した細菌叢に,健全インプラント体と健全歯が類似した細菌叢にある傾向が明らかとなった.
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難治性神経疾患の新規治療法開発-歯髄由来幹細胞の新たな生物学的機能-
研究課題/領域番号:26670837 2014年04月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
秋山 謙太郎, 窪木 拓男, 大野 充昭, 大島 正充
配分額:3250000円 ( 直接経費:2500000円 、 間接経費:750000円 )
本研究は難治性神経疾患モデルとして広く使用されている実験的脳脊髄炎モデルマウスに対して、ヒト歯髄由来間葉系幹細胞(DPSCs)ならびに骨髄由来間葉系幹細胞(BMSCSs)を全身投与し, その治療効果の検討ならびに神経再生メカニズム解明を目的として行った.その結果、DPSCs,BMSCsともに全身投与後下肢の麻痺症状改善が見られただけでなく,免疫学的観点から制御性T細胞の回復ならびに炎症性Th17細胞の抑制も観察されたことから、DPSCsの治療効果がBMSCsと遜色無い事が判明した.しかしながら傷害神経部位への投与幹細胞の検出には至らず、神経再生のメカニズム解明は不明のままである.
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付着歯肉に特異的に発現 する遺伝子.蛋白の同定 とその機能解析
研究課題/領域番号:25893138 2013年08月 - 2015年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
熊崎 明日香, 窪木 拓男, 大野 充昭, 植田 淳二
配分額:2730000円 ( 直接経費:2100000円 、 間接経費:630000円 )
付着歯肉特異的遺伝子の同定を目的に,ラットの付着歯肉および可動粘膜から間葉細胞を採取し,機能解析を行った.その結果,可動粘膜由来間葉細胞の方が,付着歯肉由来のものと比較し,細胞接着,増殖,遊走能は有意に高かった.次に,PFA固定にて固定されたこれらの線維芽細胞上にヒト上皮細胞株を播種し,上皮細胞の角化に与える影響を検討した.その結果,付着歯肉由来間葉細胞上で培養した方が有意に上皮細胞の角化は促進された.以上の結果より,間葉細胞の接着因子が上皮の角化を制御していることが明らかとなった.現在,cDNA microarrayのデータと照らし合わせ,網羅的に解析している.
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BMP-2の環境選択的な骨誘導/抑制メカニズムの解明および適応症の探索
研究課題/領域番号:25463050 2013年04月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
縄稚 久美子, 窪木 拓男, 園山 亘, 大野 充昭, 秋山 謙太郎, 新川 重彦
配分額:5070000円 ( 直接経費:3900000円 、 間接経費:1170000円 )
BMP-2は骨欠損、骨関連疾患の治療薬として、広く臨床応用されている。しかし、我々は,BMP-2の骨髄腔内において骨形成を抑制するという既存の報告と相反する大変興味深い結果を得てきた。そこで、本研究では、環境選択的な骨誘導/抑制メカニズムを解明し、BMP-2を応用したより確実で予見性の高い骨造成法を開発を目的とし研究を進めた。マウス実験において、骨髄の有無がBMP-2の骨形成能と大きく関わっていることが明らかとなった。更に、大型動物モデルを用い適応症を検討した結果、直接BMP-2が骨髄に作用しない、ソケットリフト、ソケットプリザベーション等の術式に最適であることが明らかとなった。
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高頻度睡眠時ブラキシズム患者は,睡眠時高血圧による心蔵血管系リスクを有するか
研究課題/領域番号:25670819 2013年04月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
水口 一, 窪木 拓男, 前川 賢治
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
健常者を対象に撮影を含むPSGと小型機器による睡眠時ブラキシズム(SB)測定を終夜同時に行い,本装置の感度・特異度および正診率を算出した。その結果,SB低頻度以上を陽性とした場合,感度,特異度,正診率は1.00, 0.88, 0.93であり十分な信頼性を有していることが示された。
睡眠時覚醒(SA)とSB,随伴運動との関連を検討した結果,SBを伴う(SAwSB),SBを伴わないSA(SAw/oSB)での随伴運動の発生率は,SAwSBがSAw/oSBに比べ有意に多く,下肢体動の発症はSAwSBに有意に多かった。SBの発症には,睡眠時覚醒,下肢の動きや嚥下も何らかの関連がある可能性が考えられた。 -
研究課題/領域番号:25242041 2013年04月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
辻 孝, 窪木 拓男, 大島 正充, 江草 宏, 坪田 一男, 梶原 康宏, 藤田 聡, 岸田 晶夫, 佐藤 明男, 武田 啓, 豊島 公栄
配分額:47190000円 ( 直接経費:36300000円 、 間接経費:10890000円 )
本研究課題では、次世代器官再生医療のための基盤技術の開発を目的とし、1)本研究グループの開発した器官原基法を用いることにより機能的な唾液腺・涙腺の再生が可能であることを明らかとし、再生器官原基移植による分泌腺再生医療の実現可能性を実証した。また、2) 器官再生に向けた細胞シーズの開発研究として、iPS細胞から毛包を有する皮膚器官系の再生が可能であることを実証した。さらに3) 器官再生医療の臨床応用に適用可能な機能性糖鎖ならびに自己組織化ペプチドを利用した新規機能性ゲル材料の基盤技術開発を達成した。以上の成果より、臨床応用化に向けた基盤技術と、幅広い器官再生医療の応用可能性を実証した。
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研究課題/領域番号:25670818 2013年04月 - 2015年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
窪木 拓男, 大野 充昭, 秋山 謙太郎, 園山 亘
配分額:3770000円 ( 直接経費:2900000円 、 間接経費:870000円 )
近年, microRNA (miRNA)が細胞の性質決定に重要な役割を果たしている事が知られている.我々は,組織幹細胞未分化維持に関わるmiRNAを同定することを目的に,ヒト歯髄細胞および歯根膜細胞から高い幹細胞性を持つSide population (SP)細胞をセルソーターにて分離し, miRNA アレイおよびin silico解析を行った.その結果,幹細胞関連遺伝子の一つであるNANOG をターゲットとするmiR-720が同定された.実際,miR-720の強制発現,発現抑制実験の結果,miR-720がNANOGの発現を制御し,幹細胞性を制御していることが明らかとなった.
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研究課題/領域番号:24890136 2012年08月 - 2014年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
水口 真実, 曽我 賢彦, 窪木 拓男
配分額:2990000円 ( 直接経費:2300000円 、 間接経費:690000円 )
消化器領域等の悪性腫瘍の外科療法受診患者を対象に,周術期の口腔内管理を予知性高く効率的に推進する目的で,これら対象患者の口腔内の実態調査を行った.また,食道癌患者の術後回復と経口栄養摂取との関連について,症例報告を行った.さらに,周術期管理医療における歯科介入のあり方を議論する機会として,「第2回 周術期等高度医療を支える歯科医療を具体的に考えるシンポジウム」を平成26年1月26日に開催し,全国の周術期口腔機能管理の実務者と議論し最新の情報発信を行うとともに,周術期等の口腔内管理の新規開発ならびに介入を推進し,その効果の検証をさらに進めるための意見交換を行った.
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ヒト歯髄幹細胞による自己免疫性脳炎の治療効果とそのメカニズムの検討
研究課題/領域番号:24890135 2012年08月 - 2014年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
秋山 謙太郎, 窪木 拓男, 大野 充昭, 大島 正充
配分額:2990000円 ( 直接経費:2300000円 、 間接経費:690000円 )
実験的脳脊髄炎に対するヒト歯髄由来幹細胞の全身投与の治療効果をヒト骨髄由来幹細胞と比較検討した結果,脊髄炎の症状である下肢の麻痺を含む臨床症状において,いずれの幹細胞投与群でも明らかな治療効果を認める事ができた.しかしながら,免疫学的観点から評価した場合,骨髄由来幹細胞投与群において,歯髄由来幹細胞投与群よりも,免疫寛容獲得の指標となる抑制性T細胞の誘導効果が高い事が明らかとなった.
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インプラント周囲炎の生物学的病態解明と予防的診断プロトコルの開発
研究課題/領域番号:24792083 2012年04月 - 2015年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
三野 卓哉, 窪木 拓男, 園山 亘, 大野 充昭, 大野 彩
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
本研究の目的であるインプラント周囲炎の発症,進行に関与する生物学的マーカーの同定と臨床的リスク因子の検討を達成するために,過去の文献,診療録調査をもとに作成した臨床診査プロトコルを用い,初期インプラント周囲炎患者に対する前向き調査を開始した.研究対象者5名の診査時平均年齢は71.0±4.6歳で,口腔内の平均インプラント体埋入本数は4.8±2.4本,インプラント周囲炎と診断されたインプラント体数は1.4±0.5本であった.また,インプラント体ならびに天然歯周囲ポケットからペーパーポイントを用いて浸出液を採取した結果,本手法にて16S rRNA解析に必要な細菌DNA量を採取可能であった.