共同研究・競争的資金等の研究 - 阪口 政清
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新開発超高効率遺伝子発現プラスミドベクターによる抗体大量産出技術の確立
2012年 - 2014年
公益財団法人加藤記念バイオサイエンス振興財団 平成23年度加藤記念研究助成
阪口 政清
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抗体大量産生用超高率遺伝子発現ベクターの開発
2012年 - 2013年
財団法人ノバルディス科学振興財団 第25 回ノバルディス研究奨励金
阪口 政清
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炎症を感知する新規内因性リガンドセンサーの作動機構解明とがん進展における役割
2012年 - 2013年
独立行政法人 日本学術振興会 新学術領域研究
阪口 政清
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CD133のリガンド同定によるがん幹細胞特性の解析
2012年 - 2013年
公益財団法人アステラス病態代謝研究会 平成24 年度研究助成金
阪口 政清
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がん特異的 REIC 遺伝子治療の特長を最大限に引き出す超高機能ベクターの開発
2012年 - 2013年
財団法人両備てい園記念財団 第34 回研究助成金
阪口 政清
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RAGE複合体情報処理ユニットによるがん進展の分子基盤解析
2012年
公益財団法人金原一郎記念医学医療振興財団 第27回基礎医学医療研究助成金
阪口 政清
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REIC/Dkk―3遺伝子治療による自己癌ワクチン化療法の基盤解析
研究課題/領域番号:23390382 2011年04月 - 2014年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
公文 裕巳, 許 南浩, 渡部 昌実, 阪口 政清, 賀来 春紀, 植木 英雄
配分額:18460000円 ( 直接経費:14200000円 、 間接経費:4260000円 )
癌治療遺伝子REIC/Dkk-3を用いた固形癌に対するin situ遺伝子治療では、「癌細胞の選択的アポトーシス」と「抗癌免疫の活性化」による相乗的効果増強作用(自己癌ワクチン化)が誘導されることが示されている。本申請研究では、当該治療による自己癌ワクチン化機序として、発現したREICタンパク質による骨髄系免疫抑制細胞(MDSC)の分化抑制機構と、その下流の現象としての細胞傷害性T細胞(CTL)の活性化が重要であることを明らかにした。
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多機能受容体RAGEによるがん幹細胞活性化と炎症憎悪の負の連鎖
2011年 - 2013年
公益財団法人内藤記念科学振興財団 第43回科学奨励金
阪口 政清
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炎症性多機能受容体RAGEの活性化動態評価システムの構築
2011年 - 2012年
財団法人薬学研究奨励財団 第32回研究助成金(グループA)
阪口 政清
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RAGE 膜直下信号伝達機構解明を基盤とした糖尿病性血管障害の治療戦略
2011年 - 2012年
公益財団法人先進医薬研究振興財 第30回一般研究助成金
阪口 政清
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がん幹細胞特異的殺傷抗体作成技術の創出
2011年 - 2012年
独立行政法人 日本学術振興会 挑戦的萌芽研究
阪口 政清
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新世代REICアデノウィルスによる純国産がん遺伝子治療の統合新戦略
研究課題/領域番号:23650625 2011年 - 2012年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
許 南浩, 阪口 政清, 片岡 健, 村田 等
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
抗がんウイルス製剤 REIC アデノウイルスに、独自に開発した「がん特異的新規プロモーターシステム」と「新規アデノウイルスアダプター」を適用することで、REIC アデノウィルスを高機能化させることに成功した。これは、従来に比較して遥かに強力ながん選択的なアデノウイルス感染とREIC 遺伝子発現を可能にし、抗腫瘍効果を大幅に上昇させた。
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腹膜播種性転移がんの特性を利用した統合的新規遺伝子治療プロトコールの開発
研究課題/領域番号:21591699 2009年 - 2011年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
片岡 健, 阪口 政清
配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )
スキルス胃がん腹膜播種マウスモデルにREIC/Dkk-3発現アデノウイルスを投与したところ、抗腫瘍効果が認められた。腫瘍部分にはナチュラルキラー細胞が動員されており、REIC/Dkk-3遺伝子治療はスキルス胃がんに対する統合的なアプローチの選択肢になりうると考えられた。さらにミトコンドリアの品質管理に重要な分子PINK1が、REIC/dkk-3遺伝子治療の耐性克服の新しい標的となることが新たに示された。またREIC/Dkk-3の正常組織における発現制御因子のスクリーニングの結果、TNF-αが同定された。
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多機能受容体RAGEの動的イメージングを基盤とした動作原理の解明,
2009年 - 2010年
公益財団法人武田科学振興財団 2009年度医学系研究奨励(基礎)
阪口 政清
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炎症および神経変性疾患の発症? 進展を制御する受容体RAGEの多機能性の解明
2009年 - 2010年
独立行政法人 日本学術振興会 若手研究(A)
阪口 政清
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がん特異的超高効率発現アデノウィルスベクターの開発とがん遺伝子治療への応用
2009年
公益財団法人持田記念医学薬学振興財団 第27回医学薬学振興財団研究助
阪口 政清
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不死化関連遺伝子群によるOncogenic Ras制御と前立腺癌化抑制機構の解明
研究課題/領域番号:20390426 2008年 - 2010年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
公文 裕巳, 許 南浩, 阪口 政清, 那須 保友, 筒井 研
配分額:17550000円 ( 直接経費:13500000円 、 間接経費:4050000円 )
岡山大学で同定した新規の不死化関連遺伝子群について、前立腺正常上皮細胞および前立腺癌細胞における発現動態が、細胞内でのRasシグナリングの抑制および細胞増殖抑制にどのような分子機構により関わるのかを系統的に解析した。特に、不死化関連遺伝子の一つであるREIC/Dkk-3の発現が、活性化Rasタンパク質を抑制することによりAktタンパク質の非活性化に関与することを明らかにした。また、REIC発現による細胞死の分子シグナル伝達を、分子シャペロンタンパク質であるBiP/GRP78タンパク質が負に制御することを明らかにした。
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誤標的された正常細胞をも抗がんに動員する統合的遺伝子治療の新戦略
研究課題/領域番号:20015031 2008年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特定領域研究
許 南浩, 阪口 政清, 片岡 健
配分額:10700000円 ( 直接経費:10700000円 )
REIC/Dkk-3発現アデノウイルスベクター(Ad-REIC)のスキルス胃癌への適用
スキルス胃癌は進行が早く腹膜やリンパ節に転移しやすい難治性のがんの一つである。現在、本がん種を標的とした有効な治療法がない。本年度では、Ad-REICのスキルス胃癌への有効性を検討する目的で、胃がん腹膜播種動物モデルを新規に開発した。Ad-REICを服腔内に投与したところ、胃がん細胞株の腹膜播種の有為な抑制が観察された。これは、Ad-REICの直接効果(がん細胞特異的細胞死誘導)とAd-REICにより誤標的された正常細胞を介した間接効果(正常細胞がIL-7を産生してNK細胞の活性化を誘導)によることが明らかとなった(論文準備中)。
Ad-REICの改良
Ad-REICによるアポトーシス誘導作用を高めるために、強力な遺伝子発現システムを独自に開発した。結果、従来のプロモーター(CAGやCMV)を用いた遺伝子発現システムに比較して顕著な遺伝子発現増強効果(各種遺伝子で、100倍から1000倍)が達成された。このシステムをAd-REICに組み込むことにより、現存のAd-REICを上回る治療効果が期待できる(論文準備中)。
分泌REIC/Dkk-3タンパク質の機能の解明
分泌型REIC/Dkk-3も免疫系を介した間接的抗腫瘍効果を示す。REIC/Dkk-3の発現組織と分泌されたREIC/Dkk-3を積極的に取り込む細胞の同定を行ったところ、分泌されたREIC/Dkk-3は末梢血単球の樹上細胞様細胞への分化・増殖を制御している可能性が示唆された。
REIC/Dkk-3ノックアウトマウスの作製
癌抑制遺伝子REIC/Dkk-3の主要ドメインであるEXON 5、6を全身性にノックアウトしたマウスの作成を行っていたが、2009年10月に、ホモノックアウトマウスの作成に成功した。 -
尿路性器癌の抗癌剤耐性獲得における新規分子機構解明と治療法開発のための基盤研究
研究課題/領域番号:18390437 2006年 - 2008年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
那須 保友, 阪口 政清, 雑賀 隆史, 江原 伸
配分額:14120000円 ( 直接経費:11600000円 、 間接経費:2520000円 )
抗がん剤による治療を行った場合に、徐々にその効果が低下することは臨床上しばしば認めることであり、そのメカニズムを解明しその結果に基づき新たな治療法を開発することは極めて重要なことである.がん細胞に対してアポトーシス(細胞死)誘導するREIC/Dkk-3が耐性獲得抑制、耐性克服もしくは感受性増強のための標的となることを明らかにした.特に、REIC/Dkk-3により抗がん剤耐性獲得におけるkey moleculeであるP-glycoproteinの発現が低下することを突き止めた.
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骨髄由来MAPC類似幹細胞移植による肝不全治療と肝線維症予防の基盤研究
研究課題/領域番号:18590269 2006年 - 2007年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
宮崎 正博, 許 南浩, 阪口 政清, 娜依拉 馬合木提
配分額:3860000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:360000円 )
我々は、ラット骨髄からMAPC類似の間葉系幹細胞(CD29^+/CD44^+/CD49b^+/CD90^+/CD45^-、ビメンチン及びフィプロネクチン陽性)を単離、クローン化した。本細胞株は約24時間の倍加時間で対数増殖し、300PDLを越えても正二倍体性を維持した。本細胞をHGFおよびFGF-4を添加してマトリゲル上で1週間培養すると、アルブミン、AFP、G6Pase、TO、TAT、CYP1A1、CYP1A2、HNF1α、HNF4α、CK-8、CK-18を発現する肝細胞類似の細胞(類肝細胞)へほぼ100%の効率で分化する。この類肝細胞を90%肝切除による急性肝不全ラットモデルの脾臓に移植したところ、血中アンモニア濃度の増加が有意に抑制され、15匹中5匹が生還した。一方、対照ラットは術後48時間以内に全例死亡した。本類肝細胞はケモカインSDF-1のレセプターCXCR-4、肝再生因子(HGF、TGF-α)とそのレセプター(c-Met、EGFR)を発現することから、これらの分子が移植細胞の肝臓内へのケモタクシス・リクルートおよびオートクリン、パラクリン増殖促進に関与した可能性が考えられる。
四塩化炭素誘導ラット肝線維症モデルに対し、未分化幹細胞クローンを脾臓内に移植した結果、Picrosirius Red染色およびα-Smooth Muscle Actin免疫染色により示されるように、肝臓の線維化が顕著に抑制された。未分化幹細胞クローンにMMP-9の活性が認められることから、本細胞移植による線維化抑制効果の一部はMMP-9の作用による可能性が考えられる。
以上のとおり、本幹細胞クローン由来の類肝細胞は肝不全を救命するポテンシャルを有し、また元未分化幹細胞クローンは肝線維症の治療に有効であることがわかった。今後は、これらの細胞の組み合わせ移植による効果を検討したいと考えている。