共同研究・競争的資金等の研究 - 大槻 高史
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ケージド相分離ペプチドからなる相分離液滴の光制御と応用
研究課題/領域番号:25K01897 2025年04月 - 2028年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
大槻 高史
配分額:18720000円 ( 直接経費:14400000円 、 間接経費:4320000円 )
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光制御可能な相分離顆粒デバイスの開発
研究課題/領域番号:23H04422 2023年04月 - 2025年03月
科研費 学術変革領域研究(A)
大槻 高史
配分額:10400000円 ( 直接経費:8000000円 、 間接経費:2400000円 )
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mRNAのPhotochemical Internalization
研究課題/領域番号:22K19895 2022年06月 - 2024年03月
Japan Society for the Promotion of Science 科研費 挑戦的研究(萌芽)
大槻 高史, 位高 啓史
配分額:6500000円 ( 直接経費:5000000円 、 間接経費:1500000円 )
mRNAは、遺伝子治療と比べてゲノムへの挿入変異リスクもなく、原理的にどのようなタンパク質でも産生可能であるため、疾患治療に向けて広範な応用の可能性がある。しかしながら、mRNAは生体内での安定性が極めて低く、標的特異的デリバリーが困難である。標的特異的医薬デリバリー戦略の1つに光でターゲティングする方法が挙げられ、その原理としては、薬剤キャリアと光増感剤を用いたphotochemical internalization(PCI)が有力だと考えられる。PCIは、エンドサイトーシスで細胞内に取り込まれてエンドソーム内蓄積する物質を、エンドソーム蓄積性の光増感剤を併用して、光依存的にエンドソームから脱出させ、細胞質内に導入する方法である。本研究では、(1) PCI用の光増感剤と様々な核酸キャリアを組み合わせて、光依存的なmRNAデリバリーを検討した。また、(2) ペプチド基材を用いた光増感剤搭載型の独自キャリアについても試作検討を行い、mRNA運搬が可能なものが見出された。(1)においては興味深いことに、同じ光増感剤を用いても、キャリアによって大きく結果が異なり、(a)光なしでもある程度のmRNA導入が起こるが、光照射時に導入の促進が全く起こらない、(b)光を照射してもしなくてもmRNA導入がほとんど起こらない、(c)光なしではmRNA導入が起こらないが、光照射すると高効率に導入が起こる、などの違いがあった。つまり、(c)により光照射した細胞に特異的な導入に成功した。
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mRNAのPhotochemical Internalization
2022年04月 - 2024年03月
科研費 挑戦的研究(萌芽)
大槻 高史
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:5000000円
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生命機能の光制御のための機能性光増感ペプチドの開発
2018年04月 - 2022年03月
科研費 基盤研究(B)
大槻 高史、舟橋 弘晃
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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卵細胞質の時空間的ミトコンドリア機能制御による高妊孕性卵母細胞の創出
研究課題/領域番号:18H02328 2018年04月 - 2022年03月
Japan Society for the Promotion of Science 科研費 基盤研究(B)
舟橋 弘晃, 中塚 幹也, 若井 拓哉, 大槻 高史
配分額:17290000円 ( 直接経費:13300000円 、 間接経費:3990000円 )
卵細胞質のミトコンドリア(mt)DNAコピー数制御機構の調節により発生能の高い卵母細胞作出を目的とした。ブタ卵細胞質mtDNAコピー数は、体外成熟(IVM)前後で変動せず、中卵胞より小卵胞由来卵で少なかった。mt分裂因子Drp1は初期発生で減少し、その阻害は卵内mt分布と初期発生能を害した。mt合成関連遺伝子(PGC1alpha)の卵内強制発現は、活性酸素種上昇やmtDNAコピー数減少を生じ、IVM率や初期発生能を低下させた。卵母細胞のオートファジー能がIVM・初期発生時に大きく変動し、由来卵胞直径で顕著に異なった。卵母細胞への光増感剤ペプチド分子ツールの卵導入は改善効果を示さなかった。
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ケージドアミノアシルtRNAによる初期胚における翻訳の時空間的制御
2017年04月 - 2019年03月
科研費 挑戦的研究(萌芽)
大槻 高史, 若井 拓哉
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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細胞内侵入型ペプチド核酸ビーコンによるマイクロRNAのライブイメージング
研究課題/領域番号:16KT0195 2016年07月 - 2019年03月
Japan Society for the Promotion of Science 科研費 基盤研究(C)
北松 瑞生, 大槻 高史
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
申請者は、細胞内に病気の指標となるマイクロRNAを検出するための方法を開発することを目的としている。特に細胞内での直接的なマイクロRNAの検出のために細胞内運搬ペプチドとペプチド核酸ビーコンを連結させた。また、ペプチド核酸の両端に蛍光共鳴エネルギー移動を生じる2種類の蛍光基を連結することによって蛍光発光の色に基づいて標的のマイクロRNAの検出できるようにした、申請者は、このペプチド核酸ビーコンを用いることによってin vitroでうまくRNAを検出することに成功した。
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細胞内におけるRNA分解の観測法の開発とストレス応答研究への応用
2015年04月 - 2017年03月
科研費 挑戦的萌芽研究
大槻 高史、渡邉 和則
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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光増感剤修飾分子を用いたPCI の分子科学
2014年04月 - 2016年03月
科研費 新学術領域研究(ナノメディシン)
大槻 高史
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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PCDR技術による細胞機能の光制御
2013年04月 - 2016年03月
科研費 基盤研究(B)
大槻 高史, 渡邉 和則
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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Sonochemical internalization法の確立
2013年04月 - 2015年03月
科研費 挑戦的萌芽研究
大槻 高史
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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光増感によるエンドソーム脱出の分子科学
2012年04月 - 2014年03月
科研費 新学術領域研究(ナノメディシン)
大槻 高史
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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RNAが引き起こす細胞内イベントの細胞周期依存性の解析
研究課題/領域番号:23651221 2011年04月 - 2013年03月
Japan Society for the Promotion of Science 科研費 挑戦的萌芽研究
大槻 高史
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
あらかじめ細胞周期を同調させる方法、及び、生細胞において特定細胞周期を可視化しておいて瞬時に細胞内にRNAを導入する方法により、RNAi機構の細胞周期依存性の解析を行った。細胞周期によるRNAi効果の違いは見られたが、再現性の確認が必要である。また、RNA導入時期(細胞周期)との細胞分化との関連を調べることを展望して、miRNAの細胞内導入により筋細胞分化促進を起こす方法を確立した。
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2010年04月 - 2011年03月
JST 研究成果展開事業 A-STEP 探索タイプ
大槻 高史
乳酸菌を用いてRNAiデリバリーを行う手法の開発に取り組んだ。本手法による癌細胞増殖抑制効果を示すこと、および、腸内デリバリー効果を示すことを目標とした。まず、乳酸菌RNAiデリバリー法により、マウス皮下に植え付けたヒト癌細胞の増殖抑制を試みた。現在、この方法による癌細胞の増殖抑制については実現できていない。また、乳酸菌のマウスへの経口投与による腸内への核酸送達を調べたが、現在のところ明確に送達されたことを示すデータは得られなかった。しかしながら、ルシフェラーゼの発現抑制という形で、乳酸菌RNAiデリバリー法によるRNAi効果は示されたので、今後の研究継続により本技術の実用性が示されることが期待される。
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CLIP-RNAi法の開発と応用
研究課題/領域番号:21686078 2009年04月 - 2012年03月
Japan Society for the Promotion of Science 科研費 若手研究(A)
大槻 高史
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
最近,筆者ら培養プレート上の動物細胞に対して光照射領域特異的にRNAi(RNA配列特異的な遺伝子発現抑制)を誘導する技術(CLIP-RNAi法)を開発した。本課題では, CLIP-RNAi法で用いるキャリア蛋白質の改良により本技術を改良し、多様な波長の光に対応するように本技術を拡張した。また、CLIP-RNAi法を光照射領域特異的な細胞の分化誘導や、In vivoでのRNAiなどに応用することに取り組んだ。
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RNAi創薬を目指したRNAデリバリー技術の開発
研究課題/領域番号:20015032 2008年04月 - 2010年03月
科研費 特定領域研究(がん研究)
大槻 高史
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
最近、研究代表者らは、細胞内侵入性ペプチド(CPP)融合型RNA結合蛋白質(RBP)と、そのRBPの認識RNA配列につながったsiRNAを組み合わせて細胞内に導入する方法を開発した。昨年度からの本助成研究において手法の確立が進んだが、本年度はがん治療への応用を目指して、CPP-RBPによるRNA導入法に関して以下の検討を行った。
1) CPP-RBPでsiRNAを細胞内導入することにより、ヒトの大腸癌細胞由来株であるSW480株の増殖抑制が可能かどうかを検討した。大腸癌細胞由来株で特異的に発現しているK-Ras変異体遺伝子のRNAi法による発現抑制により、その増殖抑制を試みたが現状では顕著な増殖抑制効果は見られていない。今後のCPP-RBPの改良により明確な効果が現れることを期待している。
2) 腸内の癌の治療を目指し、乳酸菌にCPP-RBP/shRNAを合成させて腸内送達する方法の開発を目指す。現状ではshRNAのみを産生する乳酸菌株を作製し、マウスにおいてこの乳酸菌を投与することで特異的なRNAi効果が起こることを見いだした。今後CPP-RBPとshRNAの共発現系を内包する乳酸菌を作ることにより、このRNAi効果がより顕著になることを期待している。
3) 癌細胞で過剰発現がみられる膜蛋白質を標的とした抗体あるいはペプチドを、CPP-RBPに融合させることにより、CPP-RBP/shRNA複合体が癌細胞にのみ結合しやすくなり、それに伴いshRNAの細胞内導入効率RNAi効果が高まらないかと考えた。本年度はその例として卵巣癌や乳癌などで過剰発現がみられるErbB2に結合する蛋白質をCPP-RBPに融合させたものを作製した。現在、これにより通常のCPP-RBPと比べて癌細胞の増殖抑制効果が高まるかどうかを調べている。 -
拡張型蛋白質合成系を含む細胞システムの構築
研究課題/領域番号:20034036 2008年04月 - 2010年03月
科研費 特定領域研究(バイオ操作)
大槻 高史
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
本課題では、拡張型蛋白質合成系(蛋白質へ非天然アミノ酸を導入する系)を含む細胞システムを構築すること、および、拡張型蛋白質合成系を含む人工細胞システムを構築することを目的とする。本年度は、以下について研究を行った。
1) 細胞内で非天然アミノ酸を含む蛋白質を合成するシステムの開発:細胞内で非天然アミノ酸を含む蛋白質の合成を行うため、アミノアシルtRNA(ここでは、非天然アミノ酸を担持したtRNA)の細胞内導入法を検討した。リポフェクション、マイクロインジェクション、およびエレクトロポレーション法でアミノアシルtRNAは細胞内に導入できるものの、細胞内での蛋白質合成には極めて低い効率でしか使われないことが分かってきた。この理由は、(1)アミノアシルtRNAの分解が速いため(導入操作中に、または、導入操作でダメージを受けた細胞が活発な蛋白質合成を再開するまでに、分解してしまうため)か、(2)細胞内の翻訳システムにフリーのアミノアシルtRNAが入り込むのが難しいためだと考えている。現在、(1)に対しては、アミノアシルtRNAの化学的保護および蛋白質による保護、(2)に対しては、アミノアシルtRNAと翻訳因子eEF1Aの複合体を細胞内導入すること、などの対策を行っているところである。
2) 人工細胞内で非天然アミノ酸を含む蛋白質を合成するシステムの開発:人工モデル細胞(リポソーム)中に無細胞蛋白質合成系を内包して、人工細胞内で蛋白質合成を行うようなシステムが報告されている。このシステムに、4塩基コドンを持つmRNAと非天然アミノ酸を担持したアミノアシルtRNAを加え、4塩基コドンで指定した部位に非天然アミノ酸を含む蛋白質の合成が可能であることを示した。このシステムで膜蛋白質ロドプシンに蛍光性非天然アミノ酸を導入することに成功し、これが膜に局在することも分かってきた。 -
人工核酸によるRNAの検出と精製
研究課題/領域番号:19021034 2007年04月 - 2009年03月
科研費 特定領域研究(ライフサーベイヤ)
大槻 高史
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
人工核酸の一種であるペプチド核酸(PNA)は、ペプチド骨格に核酸塩基が付いた構造をもつ。PNAの特徴の一つは、相補的なRNAと非常に強く結合することであり、同じ配列のDNAやRNAと比べても格段にRNA結合能が高く、また配列特異性も優れている。本研究では、この特性を生かして、以下の2つの研究を行った。
1) 近年miRNAと呼ばれる小さなRNAが多数存在し、広範な生命機能を制御していることが明らかになり、様々な状態における生体内のmiRNA発現量を調べることが生命科学研究における重要課題となってきた。本研究課題では、PNAがRNAに特異的に強く結合する特性を生かし、miRNAを高感度に検出するためのPNAアレイの開発を行った。様々な状態の細胞、特に様々な疾患におけるmiRNAの発現量を網羅的に調べることは、現在急務になっている。そのため疾患に関係するmiRNAなどを題材としてPNAアレイの能力を検証した。10merのPNAプローブを用いたところ, miRNAの検出によく用いられるDNAプローブ(10merおよび20mer)と比べ, 非常に感度の良い検出が可能になった。
2) RNA混合物の中から単一のRNA種を精製する方法として、PNAを固相担体とする簡便なRNA精製法の開発に取り組んだ。固定化PNA法が、低温で高効率にRNAを単離でき、多くのRNAに拡張できる方法であることを示した。 -
寄生性線虫ミトコンドリアのタンパク質合成系研究の新展開
研究課題/領域番号:19590425 2007年04月 - 2009年03月
Japan Society for the Promotion of Science 科研費 基盤研究(C)
吉成 茂夫, 渡邊 洋一, 大槻 高史, 横堀 伸一
担当区分:研究分担者
配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )
動物ミトコンドリア(mt)のタンパク質合成系は、より短い機能性RNAを用いる。我々は、短縮化したmt tRNA を持つ種と持たない種が混在する節足動物で、短縮化したtRNAを持たない昆虫の2つのEF-Tu のうちの1つが、短縮化したtRNA と結合できることを示した。また、植物寄生性線虫ミトコンドリアで遺伝子が未同定だったtRNA のうち1種の発現を同定した。このtRNA は発現が確認された中で最も短い。