Papers - ARIMURA Yuki

BCG thyX変異株の作製とその解析

有村 友紀

岡山歯学会雑誌   35 ( 1 )   1 - 10   2016.6

　More details

Language：Japanese   Publisher：岡山歯学会  

BCGのチミジル酸合成酵素遺伝子(thyA)欠損株ΔthyAとthyX欠損株ΔthyXを2段階相同組換え法により作製した。ΔthyAとΔthyXにおいてそれぞれthyAとthyXの発現がないことをRT-PCR法により確認した。ΔthyAと同様にΔthyXもソートン培地表面で増殖し、チミジル酸およびチミンに対して栄養要求性を示さなかった。PAS添加寒天培地においてBCG Tokyo株、ΔthyA、ΔthyX、過剰発現株thyA+とthyX+を培養した結果、ΔthyAとthyX+のみPAS耐性を有し、ΔthyXはPAS感受性のままであった。定量RT-PCRではthyX+におけるthyAとの発現量はBCG Tokyo株に対して低下し、thyXの発現量はΔthyAとthyX+のいずれにおいてもBCG Tokyo株に対して有意に上昇していた。BCGではthyAとthyXは必須遺伝子ではなく、thyXの過剰発現はPAS耐性を付与した。

researchmap

頸部郭清術後に生じた両側乳糜胸の1例

池田 篤司, 水谷 雅英, 山本 祐也, 有村 友紀, 植村 亜由美, 飯田 征二

日本口腔外科学会雑誌   61 ( 5 )   288 - 292   2015.5

　More details

Language：Japanese   Publisher：(公社)日本口腔外科学会  

40歳男。左側舌縁部に長径10mmで周囲に硬結を伴う潰瘍が認められた。CT、MRI、PET-CTより、左側舌癌(cT1N0M0,stage I)が疑われ、生検より扁平上皮癌と診断された。左側舌部分切除を行ったが、術後約9ヵ月に左側顎下に頸部リンパ節後発転移が認められたため、左側肩甲舌骨筋上顎部郭清術を行った。病理組織診断でLevel IbとLevel IIにリンパ節転移が認められたため、左側根治的頸部郭清術を行った。また、胸管損傷を視認したため、同部を結紮し持続吸引ドレーンを顎下部と鎖骨上窩に留置した。経口摂取開始後、鎖骨上窩のドレーンより乳白色の液体の排出があり、乳糜漏と診断した。漏出は手術時に結紮した胸管の末梢部からで、周囲組織を含めて再結紮した。術4日目に呼吸困難が出現し、単純X線、CTで両側肺野に胸水貯留を認めたため、胸腔穿刺を行った。穿刺液はトリグリセライド高値であり両側乳糜胸と診断した。胸腔穿刺後、呼吸困難、乳糜胸水は改善し、以後、再貯留を認めない。

researchmap

Other Link： https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2015&ichushi_jid=J01073&link_issn=&doc_id=20150608460005&doc_link_id=10.5794%2Fjjoms.61.288&url=https%3A%2F%2Fdoi.org%2F10.5794%2Fjjoms.61.288&type=J-STAGE&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00007_3.gif