共同研究・競争的資金等の研究 - 内山 淳平
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C型とD型ボツリヌス毒素変換ファージの尾部吸着タンパク質と宿主菌レセプターの解析
研究課題/領域番号:25460541 2013年04月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
阪口 義彦, 松崎 茂展, 内山 淳平
配分額:5200000円 ( 直接経費:4000000円 、 間接経費:1200000円 )
C型とD型ボツリヌス菌は、家畜にボツリヌス症を引き起こす。その結果、食品・畜産業界へ大きな損失を与える。その原因となるC型とD型毒素遺伝子は、バクテリオファージのゲノム上にコードされているため、ファージによる毒素遺伝子の水平伝播を阻害させることがボツリヌス症の感染制御法として考えられる。本研究では、C型毒素変換ファージ、c-stファージの感染に第一義的に重要である吸着に関して遺伝学的に研究を行った。はじめに、C型毒素変換ファージゲノムの比較、c-stファージのビリオン遺伝子の同定を行った。これらの情報をもとに、いくつかの吸着に関与する遺伝子を予想している。現在、本研究を継続している。
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ポイント・オブ・ケア診断を目指したバクテリオファージ尾部吸着分子を利用した簡易迅速細菌検出技術の開発
2013年04月 - 2014年03月
黒住医学研究振興財団 第21回研究助成金 第21回研究助成金
内山淳平
担当区分:研究代表者
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ポイント・オブ・ケア診断キットを目指したファージ尾部吸着タンパク質を利用するイムノクロマトグラフフィー法の技術開発
2013年
産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ
内山 淳平
近年、細菌検査におけるポイント・オブ・ケア診断キットの社会的ニーズが高まっている。本申請研究課題では、「ポイント・オブ・ケア診断キットを目指したファージ尾部吸着タンパク質を利用するイムノクロマトグラフィー法の技術開発」を行った。本研究で提案する技術は、ファージ尾部吸着タンパク質を細菌検出に使用する技術である。イムノクロマトグラフィー法の変法であるため、ファージクロマトグラフィー法と命名した。はじめに、黄色ブドウ球菌を標的とし研究開発を行った。ファージクロマトグラフィー法は、現在、流通しているキット類と比較して、感度・精度は優れており、また、他の細菌種との交差反応は認められていない。既存技術と比較して技術的優位性を有しており、十分技術移転可能であると考えられる。現在、本法の更なる技術改良を行っている。さらに、様々な細菌種に対するファージ吸着タンパク質の分離を行い、ファージクロマトグラフィー法の構築を目指して研究を継続している。 本研究成果により、ファージ尾部吸着分子の十分技術移転が可能であるという結果を得た。今後、研究を継続して行い、様々な菌種に対して、高感度に検出可能なファージクロマトグラフィー法を作製し、事業化を目指したい。
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新規バクテリオファージゲノム由来ヌクレオシドの抗ウイルス活性の可能性検討
研究課題/領域番号:24791025 2012年04月 - 2015年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
内山 淳平, 蒲生 啓司
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
ウイルス感染症に対する化学療法では、ヌクレオシドの構造をベースにした核酸類似体が使用されている。一部のバクテリオファージ(ファージ)は、ユニークなゲノムDNAを有している。本研究では、抗ウイルス薬の創薬基盤となりうる新規核酸をファージゲノムDNAから捜索した。
LC-MSを使用しファージゲノムDNAを分析した結果、ほとんどのファージは、通常のゲノムDNAであった。一方、黄色ブドウ球菌ファージS6では、チミンがウラシルに完全置換されたゲノムDNAを有することは明らかとなったが、抗ウイルス薬の創薬基盤となりうる新規核酸の発見には至らなかった。 -
研究課題/領域番号:23591478 2011年 - 2013年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
松崎 茂展, 竹内 啓晃, 内山 淳平, 大畑 雅典
担当区分:連携研究者 資金種別:競争的資金
配分額:5330000円 ( 直接経費:4100000円 、 間接経費:1230000円 )
本研究では、我々が独自に分離した新規ピロリ菌ファージ KHP30 の溶菌活性を利用するピロリ菌除菌法の開発をめざし、それに必要な本ファージの基本的な特性(形態学的特性、生理学的特性、ライフサイクル、およびゲノム塩基配列およびゲノム構造)を確定した。KHP30は、臨床分離ピロリ菌株の約65%を溶菌可能であり、広宿主域であることからファージ療法に有用なファージであると予想された。ファージKHP30のゲノム配列を解読し、相同性検索によりホリン様タンパク質の遺伝子は推定されたが、通常それに近接する溶菌酵素遺伝子は推定されず、従来のファージとは異なる独自の溶菌システムを保有すると推定された。
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バクテリオファージ尾部リガンド分子を利用した新規迅速細菌同定法の開発
研究課題/領域番号:22890129 2010年 - 2011年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
内山 淳平, 大畑 雅典, 松崎 茂展, 内山 伊代
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:3016000円 ( 直接経費:2320000円 、 間接経費:696000円 )
感染拡大防止には、感染管理が極めて有効である。感染管理における迅速な細菌種同定は、患者早期治療、医療費削減、感染拡大防止等に大きく貢献する。それゆえ、より迅速な細菌同定法の開発は急務である。研究代表者は、バクテリオファージ(ファージ;細菌ウイルス)の構造タンパク質が細菌種特異的吸着能に関与していることに着目し、細菌検出法への応用性を検討した。その結果、ファージ尾部分子は迅速細菌検出法に使用できる可能性が明らかとなった。