共同研究・競争的資金等の研究 - 神田 秀幸
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インターネット依存を主とした新しい健康リスクに関する全国学校職員調査研究
研究課題/領域番号:15K08735 2015年04月 - 2018年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
神田 秀幸, 高橋 謙造, 坪井 聡, 菅谷 渚, 津村 秀樹, 中村 幸志
配分額:4940000円 ( 直接経費:3800000円 、 間接経費:1140000円 )
本研究は、中学校及び高校における学校教職員のインターネット依存とその関連する要因に関して明らかにした。
学校教職員のうち、約5%にインターネット依存の可能性を有する者がみられた。また、「思っていたより長時間インターネットをすることがある」という回答が約4割強みられ、インターネットへの依存が高い者が一定数存在することを明らかにした。他方、本研究によって、仕事に対する自覚的ストレスが高いものの、教職員としての仕事の適性や内容、意義については半数以上の者が肯定的な回答をしていた。教職員のメンタルヘルス対策とともに、インターネットの適正使用の普及啓発が必要であると考えられた。 -
毛髪を用いた飲酒履歴モニタリング手法の確立
研究課題/領域番号:24790589 2012年04月 - 2015年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
辻 雅善, 福島 哲仁, 早川 岳人, 熊谷 智広, 各務 竹康, 日高 友郎, 森 弥生, 伊藤 央奈, 神田 秀幸, 尾崎 米厚
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
本研究は、正確な飲酒量および飲酒頻度の把握のため、毛髪内エチル脂肪酸を用いたモニタリングシステムの確立を目指した。その成果として、毛髪内エチル脂肪酸が飲酒量および飲酒頻度を反映していることを示すことができた。さらに、毛髪内エチル脂肪酸の中でEthyl palmitateが最も有用な指標であることが示され、正確な飲酒量または飲酒頻度の把握のため、毛髪内Ethyl palmitateを用いたモニタリングシステムの可能性を示唆した。この指標を使うことで、アルコール依存症の患者や妊産婦への健康支援に役立てることができるため、大変意義深い研究となった。
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「大洋州メラネシア島嶼における乳児のマラリア初感染と感染防御」の研究
研究課題/領域番号:23406026 2011年04月 - 2014年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
谷畑 健生, 金 子明, 神田 秀幸
配分額:4810000円 ( 直接経費:3700000円 、 間接経費:1110000円 )
23年度三日熱マラリアによって男児童の体重が少ないのはアンバエ島での栄養状態が悪いと考えるのが妥当である。24年度児童が強い発熱(38.5℃以上、振戦、冷汗等)を起こしたとき、保健師の居るヘルスセンターに1割行くことが殆どで有り、ここでマラリアと抗マラリア剤の投与と薬の持ち帰りが行われる。蚊帳使わない家庭が10%居り,減らす必要がある。25年度マラリア対策を行うことによって、労働力が増加し、村の安定は期待できると酋長らは認識している。しかしアンバエ島では、物々交換を継続することが前提としており、蚊帳の値段は高く,物々交換は難しい。酋長たちは資本主義的な経済発展を望んでないことが分かった。
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国際比較可能な学校における喫煙対策の実態に関する全国調査研究
研究課題/領域番号:22689023 2010年 - 2012年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(A) 若手研究(A)
神田 秀幸
配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )
Global School Personnel Survey (GSPS) は、国際比較可能な学校および学校職員における喫煙対策を評価する調査がある。これをわが国で初めて中学校・高校の学校職員に対して実施し、全国規模の中学校・高校での喫煙対策の実態を明らかにすることをねらいとした。学校職員における喫煙に関する状況を国際比較すると、学校職員の喫煙率は国際的に低率であった。たばこに対する認識、喫煙の実際のルール、喫煙対策教育は国際的にみて高い割合で認識もしくは実施されていた。
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パ-キンソン病発症への重金属の関与を探る疫学及び実験研究
研究課題/領域番号:21590657 2009年 - 2012年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
福島 哲仁, 神田 秀幸, 早川 岳人, 譚 曉東, 〓 〓〓, 〓 韵文
配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )
中国における患者対照研究による血中と尿中の重金属を比較した結果から、鉄と銅の過度の摂取、マンガンの蓄積、摂取におけるビタミン E と銅のアンバランス、さらに亜鉛欠乏によるビタミン B12 減少が、パーキンソン病の発症要因として関連し合っていることが示唆された。一方、ドーパミン作動性ニューロンの培養実験結果から、マンガンによってニコチンアミドメチル化酵素活性が亢進し、脳内のメチルニコチンアミドが増加することによって神経細胞死が引き起こされる可能性が示唆された。
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循環器疾患の登録を実施している地域住民の生活習慣と認知機能低下に関する追跡研究
研究課題/領域番号:20590515 2008年 - 2011年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
早川 岳人, 武地 一, 福島 哲仁, 神田 秀幸, 上島 弘嗣, 喜多 義邦
配分額:4810000円 ( 直接経費:3700000円 、 間接経費:1110000円 )
地域に暮らしている高齢者の生活習慣と認知機能の関連を明らかにし、認知低下予防の公衆衛生的な対策を明らかにすることを目的とした。循環器疾患の登録を実施している地域の調査対象者を追跡し、生活習慣が将来の介護状況や死亡にどのように関連しているか明らかにした。
認知機能低下者の割合は85歳未満で男女とも5%であったが、85歳以上では男性28%に対し女性は38%であった。学歴は低学歴のほうが高学歴よりも認知機能低下者が多かった。循環器疾患の登録を行っていることから、脳卒中を原因として要介護に至ることにより、生活習慣がその後の介護度に影響を与え、また認知機能も低下しやすいことが分かった。 -
新しい喫煙依存度簡易質問票日本語版の作成と有効性・信頼性に関する研究
研究課題/領域番号:20790444 2008年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
神田 秀幸
配分額:2340000円 ( 直接経費:1800000円 、 間接経費:540000円 )
簡便なニコチン依存のスクリーニングテストとしてHooked on Nicotine Checklist(HONC)をわが国に新たに導入するため、翻訳の妥当性の検討および作成したHONC日本語版の信頼性の検証を行った。国際的に標準化されたBrislinらの提唱する方法を用いてHONC日本語版を完成させ、これを用いたニコチン依存の評価スコアと生体試料との比較検討を行った。
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パ-キンソン病発症に関する栄養学的要因の日本中国共同研究
研究課題/領域番号:18590563 2006年 - 2008年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
福島 哲仁, 神田 秀幸, 譚 曉東, 〓 濂〓, 〓 韵文
配分額:4250000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:750000円 )
中国でパーキンソン病の要因を探る患者対照研究を行った。血中マンガンと血清鉄レベルは、パーキンソン病患者において有意に高かった。血清銅と亜鉛、各令属の食物からの摂取量、血清ビタミンEとB12、各種ビタミン摂取量、各種アミノ酸摂取量の比較では有意な差は認められなかった。血中マンガンおよび鉄の濃度上昇は、飲料水あるいは大気汚染の影響も考えられ、パーキンソン病発症と関係していることが示唆された。
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壮年男性を対象とした早期心不全予防のための介入研究
研究課題/領域番号:18790399 2006年 - 2007年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
神田 秀幸
配分額:3400000円 ( 直接経費:3400000円 )
本研究は,地域住民においてBタイプナトリウム利尿ペプチド(BNP)を用いて早期心不全危険要因すなわちBNP上昇要因を,薬や臨床的治療を行わず血圧管理指導等の保健介入のみによって排除出来るか,すなわち早期心不全状態を改善することが出来るかを介入研究によって検証することをねらいとしている。
平成19年度は,平成18年度に本研究に参加した地域一般壮年男性に対して,介入群・非介入群の割付に関わらず対象者全員に12ケ月後(平成19年7-8月)の時点でベースライン時と同様の健康診断検査および生活習慣に関する問診を行った。介入の評価として,メインアウトカムを両群におけるBNP平均値および高BNP者の頻度とし,サブアウトカムを血圧水準,高血圧の有病率,総コレステロール値,高コレステロール血症の有病率,喫煙率,多量飲酒者の割合,肥満度(BMI),生活習慣の変化,心不全に関する自覚症状とした。結果,メインアウトカムに関し,BNP平均値および高BNP者の頻度は,非介入群でBNP平均値の上昇,高BNP者の頻度の増加がみられる一方,介入群でBNP平均値の維持,高BNP者の頻度の維持の傾向がみられたが,統計的有意差を得ることは出来なかった。サブアウトカムについては今後詳細な分析を行っていく予定である。
また対象者のうち,平成18年度の割付で非介入群の中から血圧管理指導等の保健介入実施の強い要望が寄せられたため,cross-over designとし,介入群・非介入群を入れ替えて保健介入を行った。介入群には血圧管理に関する保健指導・生活指導を、非介入群には禁煙指導・メンタルヘルス指導を行った。 -
循環器疾患の予防疫学的研究
2001年
資金種別:競争的資金
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本態性(老人性)痴呆症発症の予防医学的研究
研究課題/領域番号:09470114 1997年 - 1999年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
多田 學, 天野 宏紀, 神田 秀幸, 金 博哲
配分額:1500000円 ( 直接経費:1500000円 )
近年、本態性(老人性)痴呆症の発症や病態のメカニズムが明らかにされるにつれ、脳機能低下を予防させるために、より早期に精神機能の低下の兆候を特定することに注目が集まってきている。従来我が国において実施されてきた痴呆症対策は、痴呆がある程度のレベル以上に進行してしまっているため、改善が極めて困難な状態の痴呆症に対する医療・リハビリテーションによるケアであった。そこで、我々は島根県H町在住の初老期以降(50歳以上)の地域住民について、二段階方式診断法を用いた軽症痴呆症の評価法及び脳活性化対策の有効性を検討し、次のような結果が得られた。
1)性・年代別かなひろいテスト得点では、女性において加齢による得点の低下が見られた。
2)本研究では二段階方式診断法を用いて参加者58名のうち前痴呆8名、軽症痴呆4名であった。
3)かなひろいテストの得点とMMSの得点との相関係数は0.6868で、正の相関が認められた。
4)脳活性化対策実施後で60歳代男性を除いて全ての性・年代別で教室前のかなひろいテスト得点を上回った。
5)脳活性化対策の継続実施は教室前の状態に比べ痴呆状態を改善しうることが明らかになった。特に、対策開始後2年間継続によって、かなひろいテスト平均得点の上昇がピークに達することが分かった。
6)ライフスタイル調査では、重点対策前と対策開始1年後で参加者の日常生活に、ADLや対外的な行動に大きな割合の変化は無かった。
7)参加者の痴呆に関する意識では、対策開始後1年でアンケートに14名全てが「自分は痴呆にならないと思う」と回答した。