共同研究・競争的資金等の研究 - 松川 昭博
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がん抑制因子 SPRED2のシード化合物を評価する
2024年04月 - 2025年03月
日本医療研究開発機構 橋渡し研究戦略的推進プログラム
担当区分:研究代表者
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体内吸収性DDSフィルム・シート材の開発
2024年04月 - 2025年02月
AMED 岡山県特別電源所在県科学技術振興事業
担当区分:研究代表者
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FPRに着目した、がん・移植免疫の制御・調整機構の解明と治療への応答
研究課題/領域番号:23K08070 2023年04月 - 2026年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
吉村 禎造, 松川 昭博
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
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AI病理診断に向けた、組織切片の厚さの簡易計測法の開発と標準化技術の確立
研究課題/領域番号:23K11895 2023年04月 - 2026年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
藤澤 真義, 大原 利章, 松川 昭博
配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )
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メッセージカプセル・エクソソームによるがん転移のメカニズム解明と封じ込め戦略
研究課題/領域番号:22K19562 2022年06月 - 2025年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
松川 昭博
配分額:6500000円 ( 直接経費:5000000円 、 間接経費:1500000円 )
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アンメットニーズに応える多糖誘導体を用いた可視化粘膜下注入材の開発
2022年04月 - 2023年02月
AMED 特別電源設置県科学技術振興事業研究委託事業
担当区分:研究代表者
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シグナルコンダクターSpred2によるがんの分子・細胞基盤解明と治療への応用
研究課題/領域番号:21H02988 2021年04月 - 2024年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
松川 昭博, 伊藤 嘉浩, 吉村 禎造, 宮武 秀行, 阪口 政清
配分額:17420000円 ( 直接経費:13400000円 、 間接経費:4020000円 )
1)がんの増殖・転移・幹細胞性獲得におけるSpred2の役割解明
肝がん細胞株(HepG2, HepG3, HLE)のSpred2をノックダウンすると細胞増殖能はいずれも増加した。最もSpred2発現の多いHepG2細胞からCRISPR-Cas9法でSpred2を消去した細胞を作製し、がん細胞特性を確認した。その結果、がん細胞増殖能・浸潤能は増加し、細胞形態は紡錘形に変化、上皮間葉移行と幹細胞性は増強した。これらの変化は、Spred2の過剰発現で逆転した。Spred2発現は非がん部に比較してがん部で低く(データベース上、および自験例の検討)、Spred2高発現肝がん患者では低発現患者に比べ有意に予後は高かった(データベース解析)。以上より、Spred2は、ERK経路を抑制し、がん細胞のEMTや幹細胞性を負に制御することを明らかにした(現在、論文投稿中)。
2)ヒトがん組織におけるSpred2の発現
275の尿路上皮腫瘍の検討結果から、Spred2 mRNA発現は高異型度非浸潤性乳頭状尿路上皮癌 (HGPUC)で最も高く、上皮内癌 (CIS)と浸潤性尿路上皮癌 (IUC)で低下し、Spred2タンパク発現はHGPUCで高く、CISとIUCではHGPUCに比べて減少していることを見いだした。HGPUCでSpred2膜発現を示すものはSpred2膜陰性のものと比べ、ERK活性化レベルとKi67 indexが有意に低かった。以上より、Spred2は非浸潤性膀胱癌の進展を調節する鍵であるものと考えられた(PLoS One. 2021 Nov 24;16(11):e0254289)。
3)Spred2のがん治療への応用
SPR-domainのみのSpred2に加え、さらなる短鎖Spred2プラスミドを6種類作製した。これらを用いて、全長Spred2との活性比較を行っている。 -
免疫療法と指向性ナノ構造化抗癌剤キャリアを統合した集学的癌治療法の開発
研究課題/領域番号:21H04965 2021年04月 - 2024年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
伊藤 嘉浩, 上田 一樹, 鵜澤 尊規, 秋元 淳, 松川 昭博
配分額:42380000円 ( 直接経費:32600000円 、 間接経費:9780000円 )
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アンメットニーズに応える多糖誘導体を用いた可視化粘膜下注入材の開発
2021年04月 - 2022年03月
岡山県特別電源所在県科学技術振興事業 岡山県特別電源所在県科学技術振興事業
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:2000000円
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大腸憩室症に対する新発想の塞栓材開発
2020年04月 - 2021年03月
AMED 橋渡し研究戦略的推進プログラム
担当区分:研究代表者
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大腸憩室症に対する新発想の塞栓材開発
2020年04月 - 2021年03月
橋渡し研究戦略的推進プログラム 橋渡し研究戦略的推進プログラム シーズA
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:2000000円
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リン酸化プルランの大量・精密製造技術の確立と短期骨再生を可能とするペースト状人工骨の開発
2019年04月 - 2022年03月
経済産業省 戦略的基盤技術高度化支援事業補助金
担当区分:研究分担者 資金種別:競争的資金
配分額:130000000円
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抗炎症関連分子Spred2に着目したマウスモデルによる移植肺機能温存法の開発
研究課題/領域番号:19K09306 2019年04月 - 2022年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
山根 正修, 豊岡 伸一, 松川 昭博
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
【実験動物の維持、手技の安定化】
マウスの基本的な取り扱いを定着させ、遺伝子タイプの同定のためRT-PCR手技を実施した。本研究の急性肺障害(虚血再灌流モデル)モデル作成のためワイルドタイプマウスを用いて実験手術手技を安定させた。全身麻酔を導入し開胸後にクリップを用いて肺門部をクランプし、その後に再灌流を行い障害肺モデルの作成を行った。障害の程度はH-E染色による病理組織による評価を行った。
【ノックアウト、トランスジェニックマウスによる予備実験】
手技の安定の評価のため動脈血ガス分析の測定、作成した障害肺を行った。次にSpred2ノックアウトマウスとSpred2遺伝子過剰発現マウスであるトランスジェニックマウスを用いて同様に開胸、クランプモデルによる肺障害実験を行った。それぞれRT-PCR、H-E染色による組織像、動脈ガス分析を施行し予備実験として評価した。Spred2抗体が入手された後にウェスタンブロッティングを施行、トランスジェニックマウスにおけるSpred2タンパクの発現の確認を行った。また組織特異的Spred2欠損マウスの開発により実験可能な状況となった。
【現時点の結果】
Spred2遺伝子過剰発現マウスにおいてH-E染色、動脈血酸素分圧測定では差は認められなかった。このことは抗マウスSPRED2抗体を用いて発現量をウェスタンブロッティング法にて確認したが予備実験では差が認められなかった。 -
多糖誘導体を用いた高操作性可視化粘膜下注入材の開発
2019年04月 - 2020年03月
岡山県特別電源所在県科学技術振興事業 岡山県特別電源所在県科学技術振興事業
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
配分額:2000000円
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Formyl peptide receptor阻害の乳癌治療への応用
研究課題/領域番号:18K08571 2018年04月 - 2021年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
吉村 禎造, 松川 昭博
配分額:2600000円 ( 直接経費:2000000円 、 間接経費:600000円 )
腫瘍・非腫瘍細胞間には複雑なクロストークが存在し、その結果産生されるサイトカイン・増殖因子は腫瘍の進展に大切な腫瘍微小環境を形成する。我々は以前、非腫瘍細胞により産生されるケモカインMonocyte chemoattractant protein-1 (MCP-1)がマウス4T1乳癌細胞の肺転移を促進することを明らかにし、現在MCP-1産生に関わるクロストークの解析ならびに乳癌の進展に関わる新しい分子の同定を行っている。
腫瘍内でのMCP-1産生のひとつのメカニズムとして腫瘍細胞由来の増殖因子GM-CSFがマクロファージを刺激しMCP-1産生を促進することを報告したが、このクロストークの阻害は腫瘍内での全MCP-1産生には大きな影響を及ぼさないことを明らかにした。腫瘍細胞と線維芽細胞間に存在するクロストークなど新たなメカニズムの同定を現在行なっている。
腫瘍内への白血球浸潤のメカニズムとしてはケモカインのみならずClassical chemotactic factorとそのレセプターに関する研究も欠かせない。Formyl peptide receptor (FPR)は細菌由来のペプチドを認識するレセプターとして発見されたが、細胞由来の内因性の物質も認識する。我々は2つのFPR (FPR1と2)が腫瘍進展に果たす役割りを、FPR1欠損、FPR2欠損、FPR1/2欠損という3種類のFPR遺伝子欠損マウスを使用して解析している。その結果、1) FPR2欠損マウスでは4T1細胞の肺転移が抑制されること、2) FPR2欠損マウスでは腫瘍内へのマクロファージの浸潤が減少していること、3) FPR1/2両欠損マウスでは4T1細胞に対する腫瘍免疫が増強しているのではないかという結果が得られた。これらの研究の成果は将来の乳癌治療のターゲットを同定するために不可欠と考えられる。 -
研究課題/領域番号:17K10930 2017年04月 - 2020年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
田中 雅人, 沖原 巧, 松川 昭博, 宇川 諒, 塩崎 泰之
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
申請者らが開発したリン酸化プルランは,生体硬組織の無機成分であるアパタイトに対して強固に接着する機能性多糖誘導体である。今回、生体接着剤及びドラッグデリバリーのキャリアとして期待できるフィルム形状リン酸化プルランを開発し、BMPを組み合わせ、安全かつ低コストである骨癒合促進剤を開発することを目的とした。ラット脊椎後側方固定モデルを用いて、骨形成能について検討したところ、BMP-2添加リン酸化プルランフィルム群において、良好な骨形成を認めた。本研究において、リン酸化プルランは骨形成において細胞毒性は極めて少ないと考えられ、安全に臨床応用できる可能性があると考えられた。
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研究課題/領域番号:16H05310 2016年04月 - 2020年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
伊藤 利洋, 笠原 敬, 北畠 正大, 松川 昭博, 友田 恒一
配分額:16770000円 ( 直接経費:12900000円 、 間接経費:3870000円 )
慢性呼吸器疾患を基礎疾患として有する患者はウイルスや細菌による呼吸器感染症のリスクが非常に高く、その病態・分子機構の解明、そして相互の疾患に影響を与える因子の同定が必要である。本研究では、慢性呼吸器疾患モデルにおいて有意な上昇を認めた因子として、ヒストンH3K9(9番目のリジン)のメチル化酵素の一つであるSET domain, bifurcated 2 (SETDB2)に注目し、SETDB2が慢性呼吸器疾患ならびに呼吸器感染症において発現上昇すること、さらに病態におけるSETDB2の役割を明らかにしたことで、呼吸器疾患におけるSETDB2の重要性を示した。
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研究課題/領域番号:16K15258 2016年04月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
松川 昭博, 楊 旭, 孫 翠明, 高 桐, 宮武 秀行, 近藤 聖之
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
本研究課題では、ウイルス感染のメカニズムをRas-Raf-ERK/MAPKとその内因性抑制因子Spred2の観点から明らかにし、Spred2の補充よるERK抑制を介した抗ウイルス戦略に挑戦した。Spred2遺伝子導入により、ERK-MAPKの活性化は抑制され、ウイルス感染は抑制できた。Spred2過剰発現マウスでのウイルス感染に差はなく、生来発現するSpred2で必要な抑制系は作動していると考えられた。今回作製した膜透過性ペプチドを付加したSpred2はERK活性化を抑制できなかったが、機能性Spred2タンパクの補充は、新しい抗ウイルス薬となる可能性が示唆された。
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進化分子工学と先端接着技術による損傷椎間板の治療法の開発と実用化に向けた検討
研究課題/領域番号:16K10823 2016年04月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
荒瀧 慎也, 尾崎 敏文, 松川 昭博, 吉村 将秀, 宇川 諒, 内野 崇彦
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
ラット椎間板変性モデルを用い、培養した椎間板線維輪細胞と可視光硬化型ゼラチンを併用した新規椎間板再生治療の有用性について検討した。移植した細胞は移植箇所への生着を認めたが、線維輪構造の再生を認めることはできなかった。再生治療に用いる成長因子として、過去に報告のあるBMP-7につき検討したが、今回の検討では線維輪においてはむしろ変性に傾く可能性が示唆された。
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先端接着技術と神経幹細胞を併用した脊髄損傷の新たな治療法開発への挑戦
研究課題/領域番号:16K10822 2016年04月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
杉本 佳久, 尾崎 敏文, 松川 昭博, 塩崎 泰之, 瀧川 朋亨
配分額:4810000円 ( 直接経費:3700000円 、 間接経費:1110000円 )
組織への先端接着技術を応用した改変成長因子CBD-HGF及び可視光硬化型ゼラチンを用いた脊髄損傷治療につき、マウス脊髄損傷モデルを用いて検討を行った。運動機能及び脊髄の組織学的に脊髄再生を認め、脊髄損傷治療に臨床応用できる可能性が示された。神経幹細胞については、マウス胎児を用いた幹細胞培養技術は確立できたが脊髄損傷モデルへの移植までは到達できなかったため、これらの方法を組み合わせて研究を継続する予定である。