2025/05/06 更新

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マツオ トシヒコ
松尾 俊彦
MATSUO Toshihiko
所属
ヘルスシステム統合科学学域 教授
職名
教授
プロフィール
網膜硝子体手術、ぶどう膜炎(全身疾患)、小児眼科、眼腫瘍を専門領域として診療する眼科専門医です。研究は、光電変換色素結合薄膜型の人工網膜(OUReP)の開発研究、斜視の分子遺伝学、トレハロース点眼薬の開発が主要テーマです。人工網膜開発では、2013年からPMDAと戦略相談を繰り返し医師主導治験を準備しています。斜視の分子遺伝学では、全染色体マッピング、SNP解析を行い、遺伝統計学の手法を使って斜視関連遺伝子を特定しています。トレハロース点眼薬は一般薬としてフランスの製薬会社Theaからヨーロッパ市場で販売されています。
外部リンク

学位

  • 医学博士

研究キーワード

  • vitreoretinal diseases

  • vitrectomy (vitreous surgery)

  • molecular genetics (strabismus)

  • uveitis

  • trehalose

  • retinal prosthesis

  • ophthalmic tumors (neoplasms) and pathology

  • pediatric ophthalmology

  • 硝子体手術

  • ぶどう膜炎

  • 網膜硝子体疾患

  • 人工網膜

  • 分子遺伝学

  • 小児眼科

  • トレハロース

  • 眼腫瘍

研究分野

  • ライフサイエンス / 眼科学

学歴

  • 岡山大学    

    - 1989年

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    国名: 日本国

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  • 岡山大学   Graduate School, Division of Medicine  

    - 1989年

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  • 岡山大学   Medical School   Faculty of Medicine

    - 1985年

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    国名: 日本国

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  • 岡山大学   Faculty of Medicine  

    - 1985年

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経歴

  • - Associate Professor,Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences,Okayama University

    2004年

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  • - 岡山大学医歯薬学総合研究科 准教授

    2004年

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  • University of British Columbia, Vancouver, Canada 博士研究員

    1992年 - 1994年

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  • Postdoctoral fellow (Medical Research Council of Canada),University of British Columbia, Vancouver, Canada

    1992年 - 1994年

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  • University of British Columbia, Vancouver, Canada 博士研究員

    1990年 - 1991年

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所属学協会

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委員歴

  • 日本人工臓器学会   評議員  

    2015年 - 現在   

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    団体区分:学協会

    日本人工臓器学会

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  • 日本再生医療学会   再生医療認定医  

    2014年 - 現在   

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    団体区分:学協会

    日本再生医療学会

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  • 日本弱視斜視学会   弱視・斜視を専門とする医師 (学会ホームページ掲載)  

    2013年 - 現在   

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    団体区分:学協会

    日本弱視斜視学会

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  • 日本小児眼科学会   小児眼科を専門とする医師 (学会ホームページ掲載)  

    2013年 - 現在   

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    団体区分:学協会

    日本小児眼科学会

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  • 日本眼科学会   評議員  

    2011年   

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    団体区分:学協会

    日本眼科学会

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論文

  • Detailed Ophthalmic and Pathological Features of Choroidal Metastasis From Breast Cancer: A Case Series of Five Patients. 査読

    Toshihiko Matsuo, Takehiro Tanaka, Tadahiko Shien, Atsushi Muraoka, Hiroyoshi Doihara

    Cureus   17 ( 5 )   e83484   2025年5月

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    添付ファイル: Comments Cureus Breast cancer20250503.docx

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  • Bilateral Scleritis and Neutrophilic Dermatosis With Cytogenetic Chromosomal Aberrancy Related to Pyoderma Gangrenosum: A Case Report of a 20-Year Follow-Up 査読

    Toshihiko Matsuo, Takehiro Tanaka, Noboru Asada, Mikako Obika, Ryotaro Omichi, Keiji Iwatsuki

    Cureus   17 ( 4 )   e82348   2025年4月

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    担当区分:筆頭著者   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    添付ファイル: Cureus2025 pyoderma scleritis.pdf

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  • Presumed Autoimmune Keratitis in Both Eyes Without Systemic Manifestations: A 40-Year Course of a Patient With Corneal Infiltrates and Melt 査読

    Toshihiko Matsuo, Takehiro Tanaka

    Cureus   17 ( 2 )   e79852   2025年3月

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    担当区分:筆頭著者   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    添付ファイル: Cureus2025-autoimmune-keratitis.pdf

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  • A Natural Course From Primary Intraocular Lymphoma to Brain Lymphoma in Four Years According to Patient's Choice 査読

    Toshihiko Matsuo, Takehiro Tanaka, Joji Ishida, Shotaro Kondo, Ken-ichi Matsuoka

    Cureus   17 ( 3 )   e81476   2025年3月

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    担当区分:筆頭著者   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    添付ファイル: Cureus Intraocular lymphoma Matsuo.pdf

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  • Eyelid Spindle Cell Lipoma: Case Report and Review of Three Patients in Literature 査読

    Toshihiko Matsuo, Kiyoshi Yamada, Yasumasa Monobe, Takehiro Tanaka

    Clinical Case Reports   13 ( e70097 )   1 - 4   2025年1月

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    担当区分:筆頭著者   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    添付ファイル: Clin Case Rep Eyelid Spindle Cell Lipoma.pdf

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書籍等出版物

  • 「今日の眼疾患治療指針 第4版」 第16章 眼窩疾患 横紋筋肉腫 平滑筋肉腫 骨腫 神経線維腫,神経線維腫症

    松尾俊彦( 担当: 共著)

    医学書院  2022年9月 

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  • 「交感性眼炎」 眼科疾患最新の治療2022-2024

    松尾俊彦( 担当: 共著)

    南江堂  2022年 

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  • 「2-12. 人工網膜」 テクノロジー・ロードマップ2021-2030 医療・健康・食農編

    松尾俊彦, 内田哲也( 担当: 共著)

    日経BP  2021年 

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  • 眼科学 第3版 網膜.網膜の正常構造と機能. 1)網膜の構造

    松尾俊彦( 担当: 共著)

    文光堂  2020年 

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  • 「2-8. 人工網膜」 テクノロジー・ロードマップ2019-2028 医療・健康・食農編

    松尾俊彦, 内田哲也, 蔵本孝一( 担当: 共著)

    日経BP  2019年 

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MISC

  • 結膜リンパ腫 長期の経過あきらかに 追加治療は必要か 経過観察か放射線を

    松尾俊彦

    十勝毎日新聞   22面   2024年10月

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    掲載種別:記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

    添付ファイル: 結膜リンパ腫_十勝毎日新聞20241028.pdf

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  • 結膜リンパ腫 長期の経過が明らかに 追加治療は必要か

    松尾俊彦

    八重山毎日新聞   7面   2024年10月

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    掲載種別:記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

    添付ファイル: 結膜リンパ腫_八重山毎日新聞20241018.pdf

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  • 有機色素分子を部材とする世界初の医療機器「光電変換色素薄膜型人工網膜(OUReP)」 招待

    松尾俊彦, 石金浩史, 内田哲也

    眼薬理   37 ( 1 )   38 - 47   2023年9月

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    担当区分:筆頭著者  

    添付ファイル: OUReP 眼薬理37 38-47,2023.pdf

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  • mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの応用「網羅的発現解析(RNA-seq)とタンパク質の因果性」 招待 査読

    宮地まり, 松尾俊彦

    mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの応用 (株)技術情報協会   201 - 211   2023年2月

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    担当区分:責任著者   記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)  

    添付ファイル: mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用 宮地・松尾.pdf

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  • 「みんなの健康Library 」身近で意外? 新しい医療のカタチ「再び光の世界へ 視力を取り戻す「人工網膜」

    松尾俊彦

    みんなの健康Library、保健同人社   2021 ( 11 )   1 - 3   2021年11月

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    担当区分:筆頭著者   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)  

    添付ファイル: 保健同人社new-medical20211101 OUReP.pdf

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講演・口頭発表等

  • 腋窩単中心性Castleman病と眼窩MALTリンパ腫併存症例:6年の経過

    松尾俊彦, 田中健大, 藤智和, 遠西大輔

    第65回日本リンパ網内系学会学術集会  2025年7月5日 

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    開催年月日: 2025年7月3日 - 2025年7月5日

    会議種別:ポスター発表  

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  • シンポジウム1.「長年の研究から見えてくる斜視研究の未来」「斜視の遺伝子研究」 招待

    松尾俊彦

    第81回日本弱視斜視学会総会・第50回日本小児眼科学会総会  2025年6月7日 

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    開催年月日: 2025年6月6日 - 2025年6月7日

    会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)  

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  • 脈絡膜転移をきたした乳がん5症例の病理型と臨床的特徴

    松尾俊彦, 田中健大, 土井原博義, 枝園忠彦

    第129回日本眼科学会総会  2025年4月20日 

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    開催年月日: 2025年4月17日 - 2025年4月20日

    会議種別:口頭発表(一般)  

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  • 3つの日本人対照コホートを使った内斜視、外斜視、特発性上斜筋麻痺のGWAS (genome-wide association study)

    松尾俊彦

    第17回RRM (Retina Research Meeting)  2024年11月2日 

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    開催年月日: 2024年11月2日

    会議種別:口頭発表(一般)  

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  • 結膜原発リンパ腫の連続31症例の長期予後

    松尾俊彦, 田中健大

    第64回日本リンパ網内系学会学術集会  2024年6月29日 

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    開催年月日: 2024年6月27日 - 2024年6月29日

    会議種別:ポスター発表  

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Works(作品等)

  • 岡山大学方式人工網膜の開発の現況と今後の展開

    2007年

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    作品分類:芸術活動  

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受賞

  • 日本人工臓器学会 2014年度論文賞(広領域)

    2014年  

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    受賞国:日本国

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  • 2013年度 日本弱視斜視学会賞(弓削賞)

    2013年  

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    受賞国:日本国

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  • 日本眼科学会評議員会賞

    2007年  

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    受賞国:日本国

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  • 平成17年11月22日 岡山県ベンチャー・ビジネスプランコンテスト審査員特別賞

    2005年  

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    受賞国:日本国

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  • 平成8年度公益信託須田賞(日本緑内障学会賞)

    1997年  

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    受賞国:日本国

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共同研究・競争的資金等の研究

  • 家系内SN P解析による斜視遺伝子座の絞込みと候補遺伝子の特定

    研究課題/領域番号:23659811  2011年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  挑戦的萌芽研究

    松尾 俊彦

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    配分額:3120000円 ( 直接経費:2400000円 、 間接経費:720000円 )

    55家系の斜視家系を対象として、今までに斜視関連遺伝子座位として絞り込んだ2箇所の染色体座位である4q28. 3と7q31. 2をさらに狭めるため、それらの座位のSNP計400個を使って、55家系を対象としてタイピングを行った。SNPの解析には、岡山大学医学部共同実験室に新規に導入された質量分析計を使った。家系内の斜視患者の群と正常者の群の2群に分けて、2群の間で関連解析を行い、両群の間で有意な偏りがみられるSNPを検出した。

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  • 光電変換色素を使った人工網膜(岡山大学方式人工網膜)の安全性および機能性評価

    研究課題/領域番号:18591922  2006年 - 2008年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    松尾 俊彦, 内田 哲也

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    配分額:3880000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:480000円 )

    光電変換色素をポリエチレン・フィルムに結合した人工網膜(岡山大学方式人工網膜)の試作品は、網膜神経細胞や網膜組織を刺激し、人工網膜として機能することを示してきた。この研究では、人工網膜の機能と安全性について検討した。人工網膜表面に培養した網膜神経細胞は、光刺激に反応して、細胞内カルシウムイオンの上昇をきたすことを明らかにした。また、素材として、ポリエチレン・フィルムの結晶状態を変えると、グリア細胞が付着しにくい人工網膜を作成することが可能になった。安全性としては、人工網膜の素材として使っている光電変換色素は、光照射下でも網膜神経細胞や網膜色素上皮細胞に対して毒性がないことを証明した。また、人工網膜をラット眼球の網膜下へ埋め込む手術方法を開発し、その組織反応を調べた。その結果、グリアの増殖反応はみられるが、網膜神経細胞に対しては悪影響を及ぼさないことが判明した。網膜色素変性症のモデルラット(RCSラット)の眼球内の網膜下に人工網膜を埋め込むと、失明状態から視覚を回復させることを、ラットの行動実験から明らかにした。

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  • 光電変換色素のポリエチレンフィルム表面への固定-人工網膜プロトタイプの作製-

    研究課題/領域番号:17560605  2005年 - 2006年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    内田 哲也, 島村 薫, 松尾 俊彦

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    配分額:3600000円 ( 直接経費:3600000円 )

    眼の網膜は大きく分けると視細胞、双極細胞、神経節細胞の3層の神経細胞からなる。角膜から入った光は視細胞で吸収され、視細胞膜面に電位差分布が生じる。この信号が双極細胞、神経節細胞を経て脳に送られ視覚となる。網膜色素変性症などの病気では、視細胞の機能だけが失われており、電気的信号を伝達する双極細胞や神経節細胞は健常である。したがって視細胞と同様の機能を有する人工膜を作製し、視細胞の位置に挿入できれば視力を回復できる。本研究では、この考えのもと、網膜中の視細胞と同等の機能を有する膜の作製を目的とし、光を吸収し電気的信号に変換する光電変換色素をポリエチレンフィルム表面に化学固定する方法を確立し、人工網膜としての機能を有することを明らかにした。続いて人工網膜に用いるポリエチレンフィルムの構造と生体適合性の関係について検討した。
    ・光電変換色素のポリエチレンフィルム上への固定
    光電変換色素(NK-5962)をポリエチレンフィルム表面に固定した。ポリエチレンは結晶性であり、その基本構造は分子鎖が折りたたんで形成した板状晶からなる。このフィルムを発煙硝酸処理することにより、分子鎖の折り畳み部分を選択的に酸化切断すると同時に反応性末端基である-COOH基を導入した。続いてフィルム表面に導入された-COOH基を利用して、光電変換色素を固定した。
    ・ポリエチレンフィルム上に固定した光電変換色素の機能性評価
    視細胞が未発達の時期のニワトリ胚眼球の網膜を使い、ポリエチレンフィルム上に固定された光電変換色素が実際に光を電位に変換し、網膜を刺激できるかどうかを評価した。検討の結果、魚素固定膜は光に応答して視細胞が未発達段階の網膜細胞を刺激し、人工網膜として機能することが確認された。
    ・ポリエチレンフィルムの構造と生体適合性
    成形条件の異なるポリエチレンフィルムを用いて色素固定膜を作製し、そのフィルム上でニワトリの網膜細胞を培養することで生体適合性を検討した。その結果、球晶構造を有するフィルム上で細胞が増殖しやすく、生体適合性が高い傾向があることがわかった。

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  • 先天上斜筋麻痺の患者におけるArix遺伝子の変異の検索

    研究課題/領域番号:15591858  2003年 - 2005年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    松尾 俊彦, 大月 洋

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    配分額:1900000円 ( 直接経費:1900000円 )

    背景および目的:ARIXおよびPHOX2B遺伝子は、ともに脳幹の滑車神経核に発現しており、滑車神経核および滑車神経の形成に関与しているホメオボックス遺伝子である。先天上斜筋麻痺では、筋腹の欠損や萎縮(低形成)がみられることより、発生途上、滑車神経と筋原基との相互作用がうまくゆかずに上斜筋の低形成をきたし麻痺を生じている可能性がある。この研究では、先天上斜筋麻痺の候補遺伝子として、この2遺伝子に着目し、その多型を調べた。
    対象および方法:倫理委員会での審査の上、書面にて同意を得た31人の先天上斜筋麻痺患者の末梢血からゲノムDNAを分離し、ポリメラーゼ連鎖反応にて2遺伝子のエクソンを増幅した。対照として、正常人54人でも同様の過程を行った。
    結果:ARIX遺伝子多型は、31人中11人にみられた。内訳は、5'非翻訳領域のG153Aが8人、T7C(同時にプロモータ領域のC-44Aを伴う)が1人、C76G(同時にプロモータ領域のC-9Aを伴う)が1人、プロモータ領域のT-4Gが1人であった。対照とした54人の正常人では、その4人にG153Aがみられたのみであった。G153Aは、正常人と比べて先天上斜筋麻痺患者において有意に高率にみられた(P=0.0259)。多型の有無とMRI上での上斜筋腹萎縮とは関連がなかった。一方、PHOX2Bでは、上斜筋麻痺の1人にエクソン3のA1106Cが、5人にA1121Cがあり、これらの多型は正常人ではみられなかった。
    結論:ARIXおよびPHOX2Bは、先天上斜筋麻痺の発症における遺伝的危険因子の可能性がある。

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  • 斜視発症に関する分子生物学的手法による研究

    研究課題/領域番号:13671840  2001年 - 2003年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

    大月 洋, 松尾 俊彦

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    配分額:3600000円 ( 直接経費:3600000円 )

    間欠性外斜視の切除外眼筋におけるアグリカン量と臨床所見の関係
    斜視患者の外眼筋に含有される細胞外マトリックスである、アグリカン、フィブロネクチン、ラミニンの役割を検討することを目的に研究をおこなった。47例(男性21例、女性26例、平均年齢23歳)の手術中に得た間欠性外斜視の内直筋を材料に、それを液体窒素下で凍結粉砕して可溶化し,酵素免疫法を用いて上述のアグリカン、フィブロネクチン、ラミニン量を測定した。アグリカンの計測にはHuman aggrecan用測定用キット、フィブロネクチン、ラミニンの計測にはHuman fibronectin測定用キットとHuman laminin測定用キットを用いた。酵素免疫法で得られたタンパク濃度から筋肉1mmあたりのアグリカン、フィブロネクチン、ラミニンの量と患者の年齢、斜視角、および屈折異常、手術前後の眼位、両眼視、病型、家族歴、妊娠分娩時の異常のパラメータとの関連を解析した。その結果、外眼筋1mmあたりのアグリカン量は年齢と有意な相関を示し(p<0.0001)加齢とともに減少したが、フィブロネクチンやラミニン量は年齢との相関がみられなかった。間欠性外斜視の病型との比較では、アグリカン量は輻湊不全型よりも基礎型に多い傾向がみられた(p=0.0538)。この結果から、アグリカン量は間欠性外斜視の運動面に関連すると推察した。また本研究で見出したアグリカン量が加齢とともに減少する結果は、加齢にともない外眼筋の張力変化が生じること、さらに手術により強膜組織と外眼筋腱との癒着によって創傷が治癒する過程に細胞外マトリックスのひとつであるアグリカンが何らかの影響を与える可能性があると推察した。

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担当授業科目

  • ヘルスケアサイエンス概論 (2024年度) 前期  - 金7~8

  • ヘルスシステム統合科学アドバンストインターンシップ (2024年度) 通年  - その他

  • ヘルスシステム統合科学専門英語 (2024年度) 後期  - その他

  • ヘルスシステム統合科学序論 (2024年度) 前期  - 火1~2

  • ヘルスシステム統合科学特別研究 (2024年度) 通年  - その他

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