共同研究・競争的資金等の研究 - 萩谷 英大
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研究課題/領域番号:15K19585 2015年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
萩谷 英大
配分額:2990000円 ( 直接経費:2300000円 、 間接経費:690000円 )
薬剤耐性菌の台頭は世界の公衆衛生に対する脅威である。新規抗菌薬の開発が滞る中、我々は既存抗菌薬のリバイバル使用による新たな薬剤耐性菌治療の可能性を模索した。本研究ではカルバペネム耐性腸内細菌科細菌に注目し、セファマイシン系抗菌薬であるセフメタゾールがカルバペネマーゼに対する囮として機能し、カルバペネム(メロペネム)の有効性を維持できるかどうかという点を検討した。その結果、NDM型のカルバペネム耐性腸内細菌科細菌について実験系内では併用効果が期待されることが判明した。今後、動物実験、臨床研究等を通して実際に臨床的な有効性が期待できるか検討していく予定である。
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研究課題/領域番号:26461502 2014年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
吉田 寿雄, 竹川 良介, 濱口 重人, 山本 倫久, 朝野 和典, 明田 幸宏, 関 雅文, 萩谷 英大
配分額:4940000円 ( 直接経費:3800000円 、 間接経費:1140000円 )
肺炎の正確な診断は現在でも困難である。我々は光学顕微鏡で観察するために肺炎患者から採取した喀痰のグラム染色スライドをスペクトルデータを詳細に解析することができる専用のカメラを用いて観察した。このカメラにより、好中球中の画像を光の波長の400nm~1000nmの範囲で5nm毎に分割するデータを得ることが出来た。得られたデータを専用ソフトで解析することで、人間の目では判別できない色調の違いを区別することができる。色の違いが好中球の活性化の違いとして区別し分類出来る可能性が示された。
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研究課題/領域番号:25293366 2013年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
田崎 修, 田島 吾郎, 朝野 和典, 嶋津 岳士, 山野 修平, 小倉 裕司, 廣瀬 智也, 小島 将裕, 竹川 良介, 萩谷 英大, 松本 直也, 関 雅文, 濱口 重人, 入澤 太郎, 山本 倫久
配分額:17680000円 ( 直接経費:13600000円 、 間接経費:4080000円 )
本研究においては、重症患者におけるNETsの動態を明らかにした。まず、吸引痰中のNETsの長さが感染症発症日(0病日)から1病日にかけて有意に増加し、6~8病日では1病日と比較して有意に減少することを明らかにした。また、挿管された重症患者の集中治療室入室時の血液を採取し、NETs、およびNETsの形成過程でみられるシトルリン化ヒストンH3(Cit-H3)の存在を評価した。NETsあるいはCit-H3は、吸引痰中に細菌がみられた症例で高頻度に認められた。上記の結果は、臨床病態においてNETsが感染制御に関連していることや、NETsあるいはCit-H3の制御による重症病態の治療の可能性を示した。