Language：Japanese   Publisher：日本医学看護学教育学会  

現在,夫・恋人からの暴力であるドメスティック・バイオレンス(DV)が10代,20代の若いカップルの間でも起こり問題となっている.大学生を対象に調査をし,学生のデートDVの実態とその被害者の自尊心と健康への影響や背景因子との関係などを明らかにし,デートDV被害者へのより効果的な支援,介入を検討する.方法:大学生(1〜4年生)304名を対象とし,自尊感情尺度,日本語版Index of Spouse Abuse,日本語版General Health Questionnare 30,基本属性,背景因子について無記名アンケート調査を実施した.結果 1)大学生1〜4年の交際経験のある164名中21名(12.8%)が「DV陽性」と判定された.2)家族からの一方的な暴力を受けた経験のある者,恋人が飲酒している者,一人暮らしの者はDV陽性のリスクが高い傾向が認められた.3)精神的健康状況については,DV陽性者は一般的疾患傾向,睡眠障害,希死念慮うつ傾向のリスクが有意に高かった.また,自尊感情においてはDV陰性と比較したが有意な差は認められなかった.大学生のDVの実態が明らかになった.DV被害者を受けた者は身体的・精神的健康に悪影響を及ぼしているという関連が認められた.DVについての教育,啓発とともに,被害者の発見・フォローアップ体制が必要である.(著者抄録)

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Language：Japanese   Publisher：日本医学看護学教育学会  

本研究は,学校におけるセルフケア能力の育成を目指した月経教育を検討するため,高校生における性教育の一貫として月経痛対策を中心とした月経教育の効果と今後の課題を明らかにすることを目的とした.月経教育は,高校2年生28名に対し,月経随伴症状を理解し,適切な対処行動をとることができることを目標に行なった.主な内容は,講義形式で,月経の正常と異常,月経および月経随伴症状のメカニズムとその対策,月経痛と生活習慣の関連,対処法として薬物療法の種類と活用方法を説明し,マンスリービクス,アロママッサージ,ツボ刺激の体験を行なった.教育評価として,月経に対するセルフケアの認知,月経痛の状況,鎮痛剤の使用頻度について,受講前,受講終了直後,2ヵ月後に調査した.高校生は月経随伴症状の対応として規則正しい生活を過ごし,自己の月経状況や症状を把握することは必要であり,症状に合わせて生活リズムを調整することは重要だと認識していた.一方,月経痛対策として39.1%が鎮痛剤を使用していたが,通常通り生活ができない可能性がある場合,鎮痛剤を使用した方がいいとした認識は低かった.月経教育を実施し,鎮痛剤を使用した月経痛対策に対する認知の変化がみられた.学校関係者と医療専門職者が連携した教育的支援は,正しい知識の提供として有効であり,今後は自分にあったセルフケアの方法を考え,実践する機会を効果的に行えるよう,さらに学校関係者と医療専門職者の連携内容を検討していく必要がある.(著者抄録)

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Language：Japanese   Publisher：(公社)日本母性衛生学会  

本研究の目的は思春期早期における月経随伴症状に関する教育的支援を検討するため、高校生における月経随伴症状の実態と関連する因子を明らかにすることである。高校生1〜3年生1,339名を対象とし、月経状況、随伴症状、生活習慣、冷えの自覚、月経に対する認識に関する無記名自記式質問紙法で調査を実施した(回収率73.3%)。月経随伴症状は月経前に比べ、月経時でみられており、中等度以上の下腹部痛は69.9%を占めていた。月経前および月経時症状の有訴率は1年生が最も低率であった。1年生に比べ、2年生および3年生で有意に高率であった主症状は、下腹部痛、倦怠感、易怒感、腹部膨満などであった。月経随伴症状と関連する因子を検討した結果、月経前および月経時の身体的および精神的症状は、生活上のストレス感、健康状態が不良であること、冷えの自覚および食習慣の乱れが関係していた。月経時症状では、経血が多量であることが主に関係していた。また、月経随伴症状の程度は月経をストレスに感じることとも関連していたことが本研究においても明らかとなった。月経随伴症状と関連性が示唆された因子をふまえ、月経随伴症状の改善をめざした生活習慣の改善の有効性を検討していく必要がある。(著者抄録)

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Language：Japanese   Publisher：米子医学会  

中学校2〜3年の女子生徒262名に対して無記名自記式質問紙を配布し、月経状況と月経に対する教育的支援について調査を行い、2年生と3年生を比較した。有効回答は184名(70.2%)であった。184名のうち初経発来している者は171名(92.9%)で、初経平均年齢は11.9±1.0歳、12歳以下の初経は106名(62.0%)であった。月経周期が規則的な者は94名(55.0%)、月経痛があるのは142名(69.0%)、日常生活に影響する月経痛がある者は44名(30.9%)、鎮痛剤使用は42名(29.6%)で、いずれも3年生が有意に多かった。また、月経時に対処できている者は67名(47.5%)で、3年生では50%が月経に関する学習を希望しており、月経の対処方法、正常と異常などについて心身発達段階を考慮した教育的支援が必要であると思われた。

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Language：Japanese   Publisher：(一社)日本看護研究学会  

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Language：Japanese   Publisher：(公社)日本母性衛生学会  

本研究の目的は、(1)高校生における月経痛と関連する因子の実態調査、ならびに(2)リラクセーション法による月経痛の軽減効果を検討することである。実態調査は、高校生1,339名を対象に無記名自記式質問紙法で実施した(有効回答953名)。その結果、月経痛がある者は865名(90.8%)で、日常生活に影響があるとした者は448名(51.8%)であった。月経痛に関連する因子として、睡眠状態の不良(オッズ比:1.43、95%Cl:1.06〜1.92)、生活上のストレス感(オッズ比:1.42、95%Cl:1.06〜1.90)、冷えの自覚(オッズ比:1.84、95%Cl:1.40〜2.41)などが見出された。そこでストレス感と睡眠に着目し、呼吸法とアロママッサージ併用によるリラクセーション法の月経痛軽減への効果を検討した。月経痛のある高校生で研究協力の得られた者を無作為に介入群(16名)と対照群(16名)に割り付け、介入群にはリラクセーション法を実施した。介入群では、対照群に比べ月経1日目、2日目の月経痛は有意に軽減し(P<0.05)、日常生活への影響は2日目で有意に減少した(P<0.05)。POMSの緊張-不安が有意に低下した(P<0.05)。リラクセーション法の実践により月経痛の軽減効果が示され、有効な対処法として活用できると考えられた。(著者抄録)

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Language：Japanese   Publisher：(一社)日本女性心身医学会  

地域における更年期女性を対象としたライフスタイル改善をサポートする系統的な健康教育プログラム立案のため、鳥取県山間部の市町村の40〜59歳の女性267名を対象にして生活実態調査を実施した。その結果、対象者は高年期の早い時期から生活改善のきっかけを求めているが、多重役割の中で生活しており、家族の都合に左右されることや時間がないこと、具体的な生活改善の方法が分からないなどの理由が生活改善の阻害要因になっていた。ゆえに情報提供を行い、健康意識を高めていく支援を行うなどの工夫が必要である。また、健康教育プログラムの内容には、女性の興味・関心の高かった内容を踏まえ、生活習慣のチェックを行い、加齢に伴う心身の変化を実感することや、更年期に適した生活習慣改善方法や女性のQOL向上のためのスキンケアなど美容に関する内容を検討する必要もある。

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Language：Japanese   Publisher：米子医学会  

出生時体重が母親の育児・日常生活にどのような影響を及ぼしているか明らかにし、育児支援のあり方を検討するため、市在住の0〜12歳の子どもの保護者より、6000件を無作為抽出し、2009年2月12日〜26日に無記名自記式質問調査票を配布し、2638件(44.0%)回収した。低出生体重児では家族構成が一人親の家族、出産を機に離職するものが有意に高く、相対危険度も高かった。家族機能は出生時体重による差が認められなかったが、家族形態で一人親で有意に家族機能低下を認めた。育児に対する感情として、適正出生体重児の母親に比べ低出生体重児の母親では育児の不安が有意に高い一方で、楽しみが大きいという結果が得られた。

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Language：Japanese   Publisher：(公社)日本母性衛生学会  

地域特性をふまえた更年期女性を対象とする健康支援プログラムの有効性を検討するため、研究協力の得られた山間地域をモデル地区とし、4回の健康教室を開催した。対象はモデル地区在住の40〜59歳女性に健康教室参加を呼びかけ、50名の応募があった。健康教室内容は実態調査結果をふまえ、女性特有の生活習慣病対策、ストレス解消法、美容対策で構成した。健康教室前後で、簡略更年期指数、健康度・生活習慣診断、自己効力感、更年期のイメージについて比較検討し、以下の結果を得た。1)健康教室参加者の平均年齢は48.8±5.1歳で、有職者70.0%であった。2)更年期症状でなんらかの健康支援を必要とする人は約6割みられた。3)月経が不規則および閉経者のうち、骨量低下が疑われた人は半数であった。4)健康教室参加後、更年期症状および生活習慣の改善がみられた。(著者抄録)

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Language：Japanese   Publisher：(株)日本看護協会出版会  

子育て中の母親がもつストレスについて、家族形態別にどのような違いがあるのか明らかにした。属性において核家族と拡大家族で有意差が認められたのは、家族人数と母子家庭であった。最もストレスに感じることは育児に関係していた。「子育てに対して心配・困難を感じる」ことは、仕事や職場に関する項目や夫に関係する項目、生活時間に関する項目と葛藤がみられた。核家族に特徴的に表れていたのは「満足のできない保育体制」「親族以外の人間関係に悩みがある」であった。拡大家族では同居する親族との人間関係の悩みがあり、家族としての発達段階の1つであると思われた。また、拡大家族の母親は「自分自身のことをわかってほしい」気持ちがあり、家族内で自分自身の気持ちを抑えて、家族間での十分なコミュニケーションがとれていないことが考えられた。

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Language：Japanese   Publisher：(公社)日本母性衛生学会  

思春期には急速な内分泌的変化を伴う身体発育が起こる。今回、中学校3年生と高校1〜3年生920名(女子513名、男子407名)に不定愁訴・身体症状(女子では月経周辺ではない平素の状態)、第二次性徴の状態などに関して無記名自記式質問紙調査を実施した。女子は男子に比較して有訴率は有意に高く、特に、イライラ、頭痛、めまいは高率であった。月経が順調な群では、月経不順群より有訴項目数は有意に少なかった。また、月経が8日以上持続する群や月経困難症のある群では、正常な群に比較して、月経周辺以外の時期においても有訴率、有訴項目数は有意に高値であった。月経前の体調不良の有無により有訴率には有意差がみられなかったが、月経前の体調不良のある群では有訴項目数は有意に高値であった。身長の伸びや第二次性徴発現の有無からみると、男子学生では、女子学生に比較して、その過渡期にあると考えられたが、変声やひげの有無で2群に分類して比較しても、不定愁訴・身体症状の有訴率に有意差はみられなかった。女子学生では月経の影響は大きく、月経のない時期の不定愁訴の発生にも関与しており、月経の詳細な状態を考慮した対応が必要である。(著者抄録)

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Language：Japanese   Publisher：(株)医学書院  

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Language：Japanese   Publisher：岡山大学医学部保健学科  

リプロダクティブステージごとに月経痛の実態を明らかにすることを目的に,18〜52歳の月経周期のある健常な女性193名へ月経および月経痛に関するアンケート調査を実施し,10代(41名),20〜24歳(73名),25〜34歳(42名),35歳以上(37名)の4群で比較,検討した.その結果,月経痛はリプロダクティブステージの進行とともに軽減し,10代では月経痛の頻度や日常労作への影響が最も大きく,血塊の出現率も最も高率で,35歳以上では,月経痛のない者が最も高率で,生活への支障も最も少なかった.また,鎮痛剤使用の頻度は20〜24歳が最も高率であった

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Language：Japanese   Publisher：日本看護学会  

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Language：Japanese   Publisher：日本母性衛生学会  

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