2025/04/02 更新

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ハマヤ マリコ
濱谷 真理子
HAMAYA Mariko
所属
学術研究院先鋭研究領域(文明動態) 講師
職名
講師
外部リンク
 

書籍等出版物

  • 出家と世俗のあいだを生きる : インド、女性「家住行者」の民族誌

    濱谷, 真理子

    風響社  2022年2月  ( ISBN:9784894893092

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    総ページ数:406p   記述言語:日本語

    CiNii Books

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MISC

講演・口頭発表等

  • 布施が生み出す差異とつながり—北インド巡礼地郊外の施食会を事例として

    濱谷 真理子

    日本文化人類学会研究大会発表要旨集  2019年  日本文化人類学会

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    開催年月日: 2019年

    記述言語:日本語  

    本発表では、インド・ヒンドゥー社会における在家者から出家者への宗教的贈与について、受け手側のモラルや実践に着目して考察する。具体的には、北インド巡礼地ハリドワール郊外の修行道場で毎夕開かれる施食会を事例として検討する。そして、施食会を通じて施食の担い手のあいだにグルを中心とするゆるやかな共同性が形成されていることを明らかにする。

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  • 「布施」とはなにか—南アジア・東南アジア社会における贈与の倫理・制度

    濱谷 真理子, 藏本 龍介

    日本文化人類学会研究大会発表要旨集  2019年  日本文化人類学会

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    開催年月日: 2019年

    記述言語:日本語  

    南アジア・東南アジア社会においては、「布施(dāna、dānなど)」と呼ばれる実践がみられる。本分科会では、インド、ミャンマー、スリランカにおいて「布施」として行われるさまざまな贈与の事例について、そこにはどのような規範や倫理がみられるのか、そしてそれはどのような社会関係や経済制度をもたらしているのかを検討する。それによって、「人間はなぜ他者に与えるのか」という問題に新たな視点を提供することを目的とする。

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  • あいだにすべりこむ—北インド・ハリドワール郊外における女性行者の托鉢実践

    濱谷 真理子

    日本文化人類学会研究大会発表要旨集  2014年  日本文化人類学会

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    開催年月日: 2014年

    記述言語:日本語  

    本発表では、北インド・ハリドワール郊外で暮らすヒンドゥー女性行者たちを対象に、集団托鉢実践においてみられるジェンダー差別の現状、それに対して女性たちが駆使する生存戦略について、参与観察で得られた事例を考察する。その結果、規則や組織にしばられる男性よりもむしろ女性たちは自由に行動していること、また、托鉢実践は生活の糧を確保するとともに女性たちの集まりの場、楽しみの場ともなっていることがわかった。

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共同研究・競争的資金等の研究

  • 社会を形づくる宗教的贈与─インド系宗教における「徳の経済」の展開から

    研究課題/領域番号:21H00645  2021年04月 - 2025年03月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    濱谷 真理子, 池亀 彩, 藏本 龍介, 中村 沙絵, 梅村 絢美, 飯塚 真弓

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    配分額:17420000円 ( 直接経費:13400000円 、 間接経費:4020000円 )

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  • 現代インドにおける女性の世捨てと社会参加-「超俗的フェミニズム」の実現可能性

    研究課題/領域番号:13J02529  2013年04月 - 2016年03月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  特別研究員奨励費

    濱谷 真理子

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    配分額:3960000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:660000円 )

    本年度は、これまでのフィールドワークで得られたデータをもとに投稿論文及び博士論文を作成することに従事した。本年度の課題と成果は次の3点である。
    (1)女性行者の乞食実践の研究:前年度に引き続き、北インド・ハリドワールで暮らす女性行者の乞食実践について研究を行った。乞食実践の中でも、行者を対象とした招待食に着目し、贈与を通じて形成される社会的ネットワークについて考察した。それによって、男性行者が贈与を通じて地位や威信をはかろうとするのに対し、女性行者は他者への愛や配慮を重視するという贈与のモラルの差異が認められること、及び女性行者のあいだには贈与を通じて互酬性と純粋贈与の側面を併せ持つ両義的な関係性が形成されていることを明らかにした。
    (2)男女の行者カップルの研究:前年度に引き続き、女性行者と男性パートナーとの関係について研究を行った。禁欲主義イデオロギーのもとでは、女性は男性行者から忌避される一方で、一部の女性行者たちは男性パートナーと師弟関係を結んで同居生活を営んでいる。そうした現象に着目した本研究は、①師弟関係を結ぶことで、男女の行者カップルが禁欲主義の枠組みを維持しつつ規範にとらわれない多様な関係性を生きていること、②性的禁欲や独身を重視する男性中心の禁欲主義に対して、女性行者は奉仕実践を通じた情緒の制御を重視していることの2点を明らかにした。
    (3)上述した2点に加え、本研究は、女性行者の中でも、在家者でもなく出家者でもない「家住行者」と呼ばれる人びとに焦点を当てて、彼女たちの営む乞食、贈与交換、家事労働などの生業活動に着目し、地域社会における世捨ての実践について考察した。それによって、女性行者たちは制度の逸脱者として周縁化されたわけではなく、あえて「家住行者」という中間領域にとどまることで、規範にとらわれない生き方を送ろうと模索していることを、博士論文としてまとめた。

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  • 「母」として生きること-北インドの巡礼空間における女性修行者の日常的ケアを中心に

    研究課題/領域番号:10J04323  2010年 - 2012年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  特別研究員奨励費

    濱谷 真理子

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    配分額:2100000円 ( 直接経費:2100000円 )

    本研究の目的は、北インドの巡礼地で暮らすヒンドゥー女性修行者が、どのように生きる場と自己を再構築していきうるか、フィールドワークと民族誌記述を通じて明らかにすることである。これまでの調査で、女性修行者がパートナーや師弟関係、支援者、地域社会の人びとなど他者との相互作用を通じてさまざまな「家族」の関係性を形成し、それに依拠して生活基盤や自己アイデンティティをつくりだしていることを明らかにしてきた。本年度は、特に師弟関係の伝統に基づく儀礼的「家族」関係と女性修行者のかかわりを明らかにすることを目的に、前年度から継続している長期フィールドワークを引き続き実施した。
    具体的には、(1)シヴァ派ダシュナーミー・サンニャーシン系統ジュナー・アカーラー派のグルのもとに弟子入りし、アーシュラム(修行道場)での修行生活やジェンダー関係について参与観察調査及び聞き取り調査を実施。(2)同派の女性修行者が多く暮らすハリドワール郊外の村落で引き続きフィールドワークを実施、乞食=施食実践について調査。(3)クンブ・メーラー祭で、師弟関係のネットワークやアカーラーの組織構造、女性修行者の連帯などを調査した。
    それによって、儀礼的「家族」関係という「制度」における女性の地位や差別の現状などとともに、地域で暮らす女性修行者が、そうした伝統や制度をどのように活用して生きているかが、明らかとなってきた。クンブ・メーラー祭では、アラババード大学及び巡礼学会主催の国際セミナーで、2010年のハリドワールでの調査データをもとに、口頭発表を行った。そこでの発表原稿に、本年度のクンブ・メーラー祭の調査データを含めて加筆修正したものが、今回のセミナーのプロシーディングをもとに論文集として編集しなおしたうえで、出版される予定である。

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担当授業科目

  • 実践演習(フィールド調査) (2024年度) 3・4学期  - 火3~4

  • 文化人類学演習2 (2024年度) 後期  - 火3

  • 課題演習(文化人類学) (2024年度) 3・4学期  - 木5~6