共同研究・競争的資金等の研究 - 中村 隆夫
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インピーダンスを用いた皮膚バリア機能診断を行なうための機器設計とその妥当性に関する研究
2014年07月 - 2025年07月
企業 共同研究
担当区分:研究代表者
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生体電気インピーダンスの高時間分解能測定による投球動作の判別
研究課題/領域番号:26560352 2014年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
中村 隆夫
配分額:2080000円 ( 直接経費:1600000円 、 間接経費:480000円 )
屋外での測定がしやすいように可搬性のある生体電気インピーダンス測定システムを開発した。前腕部電気インピーダンスの周波数特性であるCole-Cole円弧のパラメータを用いて投球における球種の判別について検討した。判別する球種は①ストレート、②スライダー、③カーブ、④シュートの4種類である。
投球時に背屈が最大となる時刻から0.1、0.2、0.3、0.4、0.5秒後の5つのインピーダンスパラメータの合計25個のデータを用いて各投球30回の全120投球の判別分析を行った結果、その判別的中率は99.2%と高精度な判別ができた。 -
生体電気インピーダンスの高時間分解能測定による投球動作の判別
研究課題/領域番号:24650386 2012年04月 - 2015年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
中村 隆夫
配分額:2470000円 ( 直接経費:1900000円 、 間接経費:570000円 )
前腕部電気インピーダンスの周波数特性であるCole-Cole円弧のパラメータを用いて投球動作の判別法について検討を行った。判別する投球動作は①前腕部が自然に回内する投球、②前腕部を強く回内させる投球、③前腕部を強く回外させる投球、④アーム式投球の一種であるボールをまっすぐ押し出す投球である。
投球時に背屈が最大となる時刻から0.1、0.2、0.3、0.4、0.5秒後の5つのインピーダンスパラメータの合計25個のデータを用いて被験者3名、4種の投球、各投球10回の全120投球の判別分析を行った結果、その判別的中率は96.7%と高精度な判別ができた。 -
ECIS法を用いた放射線被曝の実時間連続評価法の開発に関する研究
研究課題/領域番号:17659368 2005年 - 2006年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 萌芽研究 萌芽研究
山本 尚武, 合田 典子, 中村 隆夫, 丸山 敏則, 楠原 俊昌
配分額:3300000円 ( 直接経費:3300000円 )
本研究の目的は、ECIS(Electrical Cell-substratc Impiedance Sensing)法を用いて培養細胞に対する放射線の影響を実時間、連続的に計測し、新しい観点から本法によって放射線の影響がどのように計測されるか確認する。ことであるが、主な成果は下記の通りである。
1 新たに小型の細胞培養関連の器具とアレー型金電極と細胞及びインピーダンス計測制御用パソコンを準備して計測・制御システムを構築した。これにより細胞培養をしながら放射線照射中の細胞-電極系の電気特性を計測し、ナノオーダーでの細胞動態を観測可能なシステムを構築する。
2 各種レベルの放射線を連続的および間歇的に細胞に照射して、それらの影響を解析した。培養細胞としては先ずモノレイヤーとして培養し易いBAEC(Bavine Aortic Endothelial Cell)を用いた。被曝の影響は、(1)瞬時直接的影響、(2)短時間的影響-数時間程度、(3)長時間的影響-数日間程度、に分けて計測および観察した。
3 それらの結果について細胞-電極系の精密な数学モデルを構築して評価パラメータを用いた検討を行った。特に細胞-細胞間と細胞-電福間距離に対応したパラメータに基づいた解析法を確立した。
4 上記の解析を更に発展させて細胞-細胞間および細胞-電極間距離の実寸法の評価法を提案した。
5 放射線の培養細胞への影響に関しては、1Gy、10Gy、短期中斯的な影響は見られず、100Gyにおいで明らかな影響が現れた。具体的には、細胞-細胞間距離が増加、細胞-電相聞距離が僅かに減少、実寸では曝射72時間後に細胞-細胞問距離が180nm増加、細胞-電相聞距離が2nm減という結果が得られた。
以上の結果を研究発表欄に示すように国際会議や国際的専門雑誌に発表した。 -
狭窄のある血管モデルにおける流動血液の電気インピーダンス
研究課題/領域番号:11780622 1999年 - 2000年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 奨励研究(A) 奨励研究(A)
中村 隆夫
配分額:2200000円 ( 直接経費:2200000円 )
1.ローラーポンプの改良
試料であるヒトの血液を昨年度の研究で作成した血管モデルに酸素を供給しながら循環させるローラーポンプに拍動流を再現できるように改良を加えた。すなわち,血管モデルと同程度の大きさであり,生体内に実在する血管内の血圧波形をシミュレーションして,その圧力波形を再現し,最高圧力が140mmHg,最低圧力が80mmHg,65beat/minとした。
2.測定方法
内径2mmの血管モデルの断面積に対して,血液の通過可能な断面積が7%,50%,75%となるような狭窄部を取り付けて,拍動流の場合の各部位におけるインピーダンスと波長740nmの赤外光の透過強度を測定した。
3.流れの特性について
流れの特性を示すレイノルズ数Reを計算した。狭窄部のない部分ではRe=40であり,狭窄部の断面積が7%の場合でもRe=160程度で層流と乱流との境界である臨界レイノルズ数(2000)を越えず,流れは層流であると考えられた。
4.拍動流における測定結果
狭窄がない部分におけるインピーダンス波形および透過光強度波形とも血圧波形と同期した相似な波形であったが,インピーダンス波形は圧力波形と逆相になった。定常流の場合,流速が大きくなるとインピーダンスも透過光強度も減少したが,透過光強度は圧力(流速)の増加で増加した。インピーダンスによって拍動における血圧の推定が可能であることがわかった。また,狭窄部や狭窄部直後においてはインピーダンスおよび透過光強度がいずれの変化量小さくなり,インピーダンスでは30〜50%で,透過光強度では10〜30%であった。この結果,狭窄部付近での拍動に伴う血流状態に対してインピーダンスが飽和状態に近くなっていることがわかった。また,透過光強度においては,狭窄部付近での波形の乱れが観測された。これは,狭窄部の出口付近で流れが血管モデルの表面から剥離したことにより発生する渦の状態を反映しているためと考えられる。しかし,インピーダンスはどの部位においても波形パターンは圧力波形と相似形であった。インピーダンスによる狭窄直後の渦の状態の推定は今後の課題である。 -
生体電気インピーダンスを用いた身体運動の解析法の開発
研究課題/領域番号:05780661 1993年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 奨励研究(A) 奨励研究(A)
中村 隆夫
配分額:900000円 ( 直接経費:900000円 )
従来の身体運動の計測法は,各度計,加速度形,三次元映画撮影によるDLT法などが代表的である。しかし,各時計においては装着時に動作を束縛し易いことや,加速度計においては動作の全体像をつかみにくいこと,DLT法においては装置が高価で中小のスポーツ団体などでは利用しにくいことなどの欠点がある。生体電気インピーダンスは極力,無侵襲,無拘束に近い状態で広範囲の運動の計測が可能である。
本研究ではまず生体電気インピーダンスを用いた身体運動解析のための生体情報計測システムを構築した。これにより,関節角度や加速度等と生体電気インピーダンスとの同時計測が可能となった。次に直立姿勢における重心動揺と下腿部電気インピーダンスの計測を行い,周波数解析を用いて検討を行った。
下腿部電気インピーダンスの変化加速度には,姿勢保持のために作用する抗重力筋群による復元トルクが反映していることがわかった。さらに,インピーダンスの変動には重心動揺の変動に対して遅れがあり,姿勢制御における時間遅れが現れていることを確認した。下腿部電気インピーダンスの動揺には重心動揺と異なった直立姿勢制御のための情報が含まれていることがわかった。
今後,生体電気インピーダンス法により姿勢制御などの身体運動のメカニズムを明らかにしたり,重心動揺パターンの自動判定への応用が期待できる。