共同研究・競争的資金等の研究 - 中村 宜督
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アルデヒドパラドックスの分子基盤の確立と食品成分による制御
研究課題/領域番号:23H02161 2023年04月 - 2027年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
中村 宜督
配分額:18590000円 ( 直接経費:14300000円 、 間接経費:4290000円 )
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アルデヒドパラドックスの分子基盤の確立と食品成分による制御
研究課題/領域番号:23K26854 2023年04月 - 2027年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
中村 宜督, 松本 明子, 佐藤 あやの, 中村 俊之
配分額:18590000円 ( 直接経費:14300000円 、 間接経費:4290000円 )
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日本人特有の遺伝的背景が機能性食品成分の代謝・生理機能に与える影響
研究課題/領域番号:20H02933 2020年04月 - 2023年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
中村 宜督, 松本 明子, 増田 潤子, 佐藤 あやの, 中村 俊之
配分額:18070000円 ( 直接経費:13900000円 、 間接経費:4170000円 )
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腸管免疫を介した癌制御機構の解明と機能性食品開発への応用
研究課題/領域番号:19K05894 2019年04月 - 2022年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
増田 潤子, 中村 宜督
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
高い抗酸化力をもった食品による癌予防と癌治療への効果を期待し、開発され消費されているものの、抗酸化物質摂取による癌への有効性や抗 癌剤との相乗効果においての是非は専門家でも未だ議論が分かれている。消費者の抗酸化食品による期待と予防医学への関心の高まりからも、 最新の研究技術を用いた抗酸化物質摂取の癌有効性評価と機能の解明の提示が喫緊の課題である。これまで発癌予防や抗癌剤との相乗効果を解析する抗酸化物質研究の多くが癌細胞と抗酸化物質との直接的な作用のみに焦点を当てたものが主流だった。しかし、摂食した抗酸化物質は癌細胞に到達する前に腸管から吸収され血液循環へと移行するため、抗酸化物質の影響は腸管や全身の免疫細胞も少なからず受けるはずである。研究代表者は癌の増殖に伴なって骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)が血中に増加することによって癌を認識して攻撃する免疫細胞(抗原提示細胞やT細胞)の働きが抑制されていることを癌移植モデルマウスで明らかにした(Oncol.Rep., 2017, Int.J.Mol.Sci., 2018)。さらに、抗酸化物質の摂食が、MDSCの増加を抑制し、T細胞が癌殺傷能力を維持することで発癌と腫瘍の増大を抑制することを大腸の発癌モデルマウスにおいて見出してきた(Nutrients, 2018)。本研究では、直接腸管に接触することのない組織に発生した癌が免疫担当細胞を制御する未知の機構を明らかにし、抗酸化物質の摂食による腸管免疫を介した癌の縮小効果を明らかにする過程を通して機能性食品開発につながる評価系を確立することを目的とする。2020年度は乳がんモデルマウスを用いて免疫担当細胞の機能解析を行った。
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酵母全遺伝子スクリーニングによる食品成分標的遺伝子の同定とその発現調節機構の解明
研究課題/領域番号:17H03818 2017年04月 - 2020年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
中村 宜督, 佐藤 あやの, 守屋 央朗, 中村 俊之
配分額:17680000円 ( 直接経費:13600000円 、 間接経費:4080000円 )
出芽酵母の遺伝子綱引き法(gTOW法)を用いた新たな評価モデル系を用いて、機能性食品成分ベンジルイソチオシアネート(BITC)の耐性遺伝子を探索し、酵母全6000遺伝子の中から12遺伝子を同定した。さらに、BITC耐性遺伝子の一つMTW1のヒトホモログ(Mis12)安定過剰発現ヒトがん細胞株を樹立し、これがBITCに対する高い抵抗性を示すこと、ノックダウンは逆に感受性が高まることを示した。また、Mis12はBITCにより翻訳後修飾を介して発現が下方調節され、細胞周期依存的にアポトーシスへの感受性を高めることによって、BITCの大腸がん細胞増殖抑制作用に貢献することが示唆された。
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研究課題/領域番号:17H01960 2017年04月 - 2020年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
加藤 陽二, 石坂 朱里, 生城 真一, 中村 宜督, 中村 俊之
配分額:18330000円 ( 直接経費:14100000円 、 間接経費:4230000円 )
蜂蜜(国内外あわせて70種類)に含まれる成分を液体クロマトグラフィー精密質量分析器により調べることにより、(本物)認証への応用の可能性を検討した。また、加熱処理に伴う成分変化について、化学的及び免疫化学的手法を用いて調べたところ、大きく減少する2成分が見つかり、それぞれ揮発あるいはアミノカルボニル反応による付加修飾を生じていた。培養細胞を用いた解析では、蜂蜜由来の成分のうち、疎水性成分が細胞内に取り込まれ、細胞内エステラーゼなどの働きにより水溶性代謝物となった後、細胞内に滞留していることがわかった。この遅延が、細胞内で機能性発現を誘導していることが推測された。
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食品成分による膜マイクロドメインの構成・構造変化と脂肪蓄積コントロール
研究課題/領域番号:16K14928 2016年04月 - 2018年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
中村 宜督, 加藤 陽二, 中村 俊之, Liu Xiaoyang, Yang Qifu, Liang Ying, 佐々木 郁実
配分額:3510000円 ( 直接経費:2700000円 、 間接経費:810000円 )
膜マイクロドメインを構成する要素の組成変化やインスリンシグナル伝達の修飾を誘導する食品成分を同定し、その機能を明らかにした。具体的には、インスリンシグナル伝達を修飾する食品成分として、benzyl isothiocyanate(BITC)を同定した。BITCはインスリン非依存的にphosphatidylinositol 3-kinase及びAktのリン酸化を誘導し、大腸がん細胞の生存経路、オートファジー、脂肪細胞のグルコース取込みを活性化することを見出した。また、膜マイクロドメイン修飾成分やPI3K阻害剤はBITCの抗がん作用を増強することを見出した。
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食事性フラボノイド配糖体の体内代謝物による内因性生体防御機構の活性化
研究課題/領域番号:25292073 2013年04月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
中村 宜督, 加藤 陽二
配分額:17810000円 ( 直接経費:13700000円 、 間接経費:4110000円 )
タマネギ由来ケルセチン-4´-グルコシド(Q4´G)の腸内細菌叢による異化で生成する代謝物群に着目し、これらの生体防御活性化機構を明らかにすることで、腸内細菌叢による代謝の生理的意義を明確にした。具体的には、主要なQ4´G体内代謝物(DOPAC)は遺伝子発現を介して解毒機能を亢進すること、DOPACと他の代謝物の組合せがより生理活性を高めることを明らかにした。また、DOPACプローブとclick chemistryにより、細胞内で生成したDOPAC修飾タンパク質のタグ化に成功し、DOPACの分子標的として、薬物代謝酵素遺伝子発現に関わるKeap1と芳香族炭化水素受容体(AhR)を同定した。
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蛍光プローブを利用としたイソチオシアネート標的蛋白質の新規探索法
研究課題/領域番号:24658127 2012年04月 - 2014年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
加藤 陽二, 中村 宜督
配分額:4030000円 ( 直接経費:3100000円 、 間接経費:930000円 )
ワサビなどの機能性食材に含まれるイソチオシアネートITC類は、抗ガンや抗菌作用を有するが、その生理機能の発現機序は未だ不明な点が多い。研究代表者らは、これまでの研究から生理条件下でITCがタンパク質のリジン残基と結合することを見出してきた。本研究ではITCを分子内に有する蛍光色素に着目した。まず蛍光ITC修飾タンパク質に対するモノクローナル抗体の作製・特異性解析を行い、蛍光染色などに応用した。蛍光顕微鏡による観察により、容易にITC付加反応が確認された。ITC標的タンパク質もゲルの直接蛍光撮影及び抗体を用いた手法により複数確認できたが、同定は今後の課題である。
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フラボノイド代謝物DOPACをプローブとした生体分子修飾の解析
研究課題/領域番号:22580129 2010年 - 2012年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
中村 宜督, 加藤 陽二
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
近年、ケルセチン配糖体代謝物である3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC)をはじめとした、腸内細菌叢による食品成分発酵物とその機能性に注目が集まっている。本研究では、ポリフェノール類の化学的特性を反映した生理活性評価系を確立し、分子機構を詳細に解析することでポリフェノール標的候補分子を同定した。また、ケルセチン代謝物の中で、DOPACが最も強力なラジカル捕捉活性及び第2相薬物代謝酵素誘導活性を示すことを明らかにした。さらに、DOPACの標的分子を明らかにする目的で、DOPAC分子プローブ(DOPACプロパルギルエステル)の合成を行い、「click chemistry」への適応性を証明した。
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食品成分の生体内代謝物をプローブとした生理機能の動的解析
研究課題/領域番号:17688006 2005年 - 2007年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(A) 若手研究(A)
中村 宜督
配分額:27300000円 ( 直接経費:21000000円 、 間接経費:6300000円 )
代謝産物をプローブとして機能性食品成分の高感度モニタリングを行うための基盤的研究として、本年度は、昨年度に引き続き、in vitro、in vivoでの血管内皮実験モデルを用いた新規食品機能性解析法の確立を行うとともに、昨年度作成に成功した食品成分代謝産物の特異的モノクローナル抗体、標的蛋白質および標的アミノ酸残基のラベル化を可能とする食品成分の標識化合物を用いて、食品機能成分代謝物の血管内皮における新規生理作用を検討した。
1)昨年度に作成に成功したイソチオシアネート抱合体-タンパク質付加体をハプテンとした抗ハプテンモノクローナル抗体の特異性と交差性を検証した。その結果、本抗体はイソチオシアネート-タンパク質複合体を特異的に認識することを証明し、これまでに例が少ない食品機能成分の免疫化学的検出及び定量法確立に向けての生物学的確証を得ることができた。
2)昨年度、作成した、フェノールカルボン酸-bio'tin化誘導体を用いて、ポリフェノール修飾タンパク質の特異的検出を免疫化学及び分析化学的手法を駆使して行った。その結果、培養細胞での実験から、細胞骨格タンパク質であるアクチン及び、アクチン結合タンパク質Keaplへのフェノールカルボン酸による特異的修飾を見出し、第2相薬物代謝酵素遺伝子発現メカニズムへの関与といった、食品代謝産物の機能性における分子基盤に関する知見を得た。
3)血管内皮は消化吸収後、食品成分代謝物の影響を受ける組織として重要であり、それらを評価する実験系の構築は生体内での生理機能の動的解析に必須である。本年度も、米国Illinois大学シカゴ校、Dr.M.Ushio-Fukaiの研究室に赴き、研究を行った。昨年度開発した、マウス及びヒト初代培養細胞を用いた増殖因子誘導性細胞内シグナルのモニタリング法を用い、活性酸素や求電子性食品因子の標的となりうる脱リン酸化酵素を同定し、血管新生過程における負の制御因子としての役割を正解に先駆けて発見した(投稿中)。また、フラボノイドの有する潜在的プロオキシダント作用を評価し、アピゲニンが細胞内に活性酸素をペルオキシダーゼ依存的に生成し、アポト7シスシグナルを負に制御していることを明らかにした。 -
脳内老化制御における酸化ストレスバイオマーカーの確立と抗酸化食品因子による予防
研究課題/領域番号:16208013 2004年 - 2005年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
大澤 俊彦, 丸山 和佳子, 中村 宜督
配分額:44850000円 ( 直接経費:34500000円 、 間接経費:10350000円 )
1.免疫組織化学的解析法による脳内酸化ストレス傷害の解析を行うために、好中球のミエロペルオキシダーゼ(MPO)由来のOCI-によるA-beta-amyloid(Aβタンパク質)のハロゲン化修飾物を得ることに成功し、化学的な解析に成功した。
2.ドーパミンと脂質ヒドロペルオキシドとの反応で生成したアミド型構造を有するドーパミン修飾付加体の化学的な解析を行い、LC-MSおよびLC-MS/MSによる質量分析およびNMRによる構造決定に成功した。また、これらのドーパミン修飾付加体についてin vitroおよびラットの脳からLC-MS/MSを用いた検出法を確立し、ヒト神経芽細胞腫SH-SY5Yを用いたドーパミン修飾付加体の毒性評価を核染色により行った結果、2つのドーパミン修飾付加体において、特に強力な細胞毒性を示すことが明らかとなった。
3.抗体チップの作製と検出系の確立を目的に、脳内における炎症反応など、新しい「酸化ストレス」バイオマーカーに特異的なモノクローナル抗体を集約的に集め、アゾポリマーを基板とするスライドへのインプリンティングの検討を行った。その結果、最大160スポットのモノクローナル抗体の搭載に成功し、μlオーダーで血液や尿、唾液などの素材で解析できる「抗体チップ」の作製の基盤的な研究を行った。
4.老化制御食品の開発を目的に、酵母老化関連遺伝子Sir2の活性の制御に関して、クルクミンやアントシアニン、レモンフラボノイドなどの抗酸化食品因子による老化制御の可能性の検討を行った。その結果、クルクミンの生体内代謝物であるテトラヒドロクルクミンに強力な老化制御作用が明らかになったので、現在、分子レベルでの作用の解明を進めており、今後、その結果を基に哺乳類老化モデルに対する効果を検証する予定である。 -
内因性抗酸化分子を誘導する食品因子の新規評価法の開発と応用
研究課題/領域番号:15780099 2003年 - 2004年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
中村 宜督
配分額:3800000円 ( 直接経費:3800000円 )
第二相解毒酵素誘導能のスクリーニングから、熱帯産ハーブの一種、ニガショウガの主要成分であるゼルンボンに、強力なグルタチオン転移酵素誘導活性を見出し、新しい内因性細胞防御因子として評価できた。これまでに、ゼルンボンの抗炎症作用にα,β不飽和カルボニル構造が重要であることが提唱されていたが、この第二相解毒酵素誘導作用においても求電子性を欠如した誘導体であるフムレン誘導体を用いた詳細な実験から、標的分子のチオール基との求電子反応の関与を示唆する結果も得られた。一方、酸化ストレス防御因子の探索も幅広く行い、パパイヤ果実に含まれるベンジルイソチオシアナートが、マウス皮膚での炎症性酸化ストレスを特異的な経路で抑制し、新しい抗酸化性発がん予防剤の候補になり得るものと評価できた。以上に加えて、本研究過程では、炎症部位におけるDNA損傷特異的なバイオマーカーとして、新規ハロゲン化DNAを同定し、生体内からの検出にも成功している。その他、抗酸化作用を持たないゴマリグナン類を麹菌醗酵により、抗酸化成分へと変換する方法を確立し、そのラジカル消去作用を体系的に評価した。以上の様に、様々な素材に生体内で抗酸化作用を発揮する化合物を求め、単離精製、活性評価、誘導機構の解析を行い、数種の新規活性物質を見出した他、解毒酵素誘導物質の持つ潜在的生理活性として、生体内抗酸化作用やアポトーシス誘導効果を明らかにし、解毒酵素誘導物質はがん予防食品を開発する上で極めて重要な物質群であるという評価をさらに強固なものにすることが出来た。
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炎症性白血球のフリーラジカル産生機能を修飾する植物性食品因子に関する研究
研究課題/領域番号:13760102 2001年 - 2002年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
中村 宜督
配分額:2100000円 ( 直接経費:2100000円 )
1.生体内で抗酸化作用を発揮する天然化合物の検索
解毒酵素誘導能のスクリーニングから、東南アジアにおいて著名なハーブ、レモングラスの主要な精油成分であるシトラール及び合成抗酸化剤であるブチルハイドロキノンに、強力なグルタチオン転移酵素誘導活性を見出し、新しい内因性細胞防御因子として評価できた。その活性発現には、細胞内の蛋白質性SH基とのMichael反応が必須であり、転写因子Nrf2が関与することが示唆された。これまでに、ブチルハイドロキノンの解毒酵素誘導に活性酸素生成反応が重要であることが他のグループによって提唱されていたが、活性酸素は生成するが求電子性は欠如した誘導体であるジブチルハイドロキノンを用いた詳細な実験から、活性酸素の関与を否定する結果も得られた。一方、シトラールについては、マウス皮膚での炎症性酸化ストレスを有意に抑制し、新しい抗酸化性発がん予防剤の候補になり得るものと評価できた。その他、熱帯産ショウガ由来ゼルンボン、合成フェルラ酸誘導体、黒酢由来ジヒドロフェルラ酸などに顕著な抗炎症作用とともに、活性酸素及び活性窒素種の産生阻害作用を見出した。以上の様に、様々な素材に生体内で抗酸化作用を発揮する化合物を求め、単離精製、活性評価、誘導機構の解析を行い、数種の新規活性物質を見い出した他、これまでにはない生体内での活性酸素レベル制御ストラテジーを提唱するに至っている。 -
酸化ストレスの抑制を作用機構とする発がん予防物質に関する研究
研究課題/領域番号:98J08859 1998年 - 2000年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
中村 宜督
配分額:3600000円 ( 直接経費:3600000円 )