共同研究・競争的資金等の研究 - 野﨑 貴博
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縄文時代後期の河道出土木材の高精度年代測定にむけた基礎的研究
2023年06月 - 2024年03月
岡山大学文明動態学研究所 文明動態学研究所共同研究
野﨑 貴博, 藤尾 慎一郎, 佐野 雅規, 箱﨑 真隆, 冨井 眞, 山口 雄治
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旧日本陸軍第十七師団駐屯地の基礎的研究
研究課題/領域番号:23K00916 2023年04月 - 2027年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
野崎 貴博, 松岡 弘之, パク ミンジョン, 山口 雄治
配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )
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考古学的・自然科学的分析による弥生時代後期の臨海性集落における土地利用と景観の復元
2022年06月 - 2023年03月
岡山大学文明動態学研究所 文明動態学研究所共同研究
野﨑 貴博, 宇田津 徹朗, 鈴木 茂之, 山口 雄治
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研究課題/領域番号:20H05634 2020年08月 - 2025年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(S) 基盤研究(S)
清家 章, 鈴木 茂之, 山口 雄治, 居島 薫, 白木 一郎, 鳥養 映子, 光本 順, 野崎 貴博, 永嶺 謙忠, 福永 伸哉, 吉村 浩司, 南 健太郎, 三宅 康博, 野坂 俊夫, 木村 理
担当区分:研究分担者
配分額:195650000円 ( 直接経費:150500000円 、 間接経費:45150000円 )
研究開始時点では想定できなかった長期にわたる新型コロナウィルスのパンデミックの影響を受けて、フィールド調査のいくつかは計画の順番変更を余儀なくされたが、困難を乗り越えておおむね順調、一部計画を先行して進めることができた。本研究はミュオン班・墳丘班・埴輪班の3つの班によって実施されている。それぞれの班ごとに研究経過を報告する。
ミュオン班:2020 年度は、古墳研究に適用するミュオン検出器の設計を検討し、検出器製作の基本方針を定め、製作を開始した。
墳丘班:墳丘班による三次元計測は、岡山市造山古墳周辺、総社市作山古墳で実施している。総社市鳶尾塚古墳の三次元計測も完了している。赤磐市両宮山古墳については、赤磐市教育委員会から三次元データを提供していただき、当初予定していた吉備三大古墳の墳丘三次元データを初年度で入手したことになる。次いでそれぞれのデータ整理を開始している。また、鳶尾塚古墳では墳丘の発掘調査を実施し、直径23mの円墳であることが推定されるに至っている。
埴輪班:造山古墳、両宮山周辺古墳(赤磐市森山古墳、同・宮山 4 号墳、同・岩田 3 号墳)と倉敷市二万大塚古墳出土埴輪の資料を所蔵機関から入手し、光学・電子顕微鏡による微細組織観察、X 線回折装置による鉱物同定、および電子線マイクロアナライザ・蛍光 X 線分析装置による化学分析を実施した。その結果、胎土には主に風化花崗岩起源の鉱物粒子と広域テフラ起源のガラス粒子が含まれており、それらの組成から生産地を特定できる可能性が示された。また、鉱物の熱変成と融解の程度により、野焼きと窖窯における焼成温度が見積もられた。埴輪の考古学的観察も並行して進め、造山古墳と畿内王陵系埴輪の比較研究を実施している。 -
研究課題/領域番号:15H03265 2015年04月 - 2018年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
新納 泉, 藤澤 敦, 寺村 裕史, 光本 順, 野崎 貴博
配分額:16250000円 ( 直接経費:12500000円 、 間接経費:3750000円 )
本研究は、三次元レーザー計測などの新しい技術を用いて前方後円墳の正確な三次元的形態を復元しようとするものである。はじめに、大阪や岡山における4基の大規模古墳について解析を行い、その基本設計を確立した。斜面の傾斜を決定するために直角三角形が用いられており、長さには中国由来の尺度が使用されていると推定した。続いて、それをより小規模な古墳や他地域の古墳に適用しようと試みた。4基の古墳の解析結果に基づく論文と、レーザー計測を実施した結果の報告書を刊行した。
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吉備地域における群小墳の展開過程からみた古墳時代社会構造の研究
研究課題/領域番号:21720286 2009年 - 2011年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
野崎 貴博
配分額:2600000円 ( 直接経費:2000000円 、 間接経費:600000円 )
本研究は岡山県における群小墳研究を推進するため、調査成果を収集し、総合化をはかること、GPSを用いた位置情報の取得と地理情報システムによる解析の実践のための手法の開拓を目指した。
本研究期間では、吉備地域における古墳の過半が集中する岡山県南部地域の岡山市・総社市・倉敷市・赤磐市、岡山県北部の津山市を優先して地名表作成の作業を行い、古墳時代を通じて約5000基の地名表の作成を完了した。簡易GPSを用いた位置情報取得のための試みについては、小規模な古墳が密集する場合でも相対的な位置関係の把握が可能なこと、取得したデータの補正を行うことできわめて正確な位置情報が取得できることを確認できた。 -
造山古墳群を例とするデジタルアーカイブの構築と時空間研究の刷新
研究課題/領域番号:20242021 2008年 - 2011年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
新納 泉, 松木 武彦, 今津 勝紀, 野崎 貴博, 光本 順, 澤田 秀実, 岸本 直文, 寺村 裕史
配分額:20020000円 ( 直接経費:15400000円 、 間接経費:4620000円 )
全国第4位の巨大前方後円墳を含む岡山市造山古墳群および総社市作山古墳を対象に、墳丘のデジタル測量や石室・石棺の三次元計測を実施した。また、造山古墳の外周部の発掘調査を実施し、造山古墳に周濠と周堤が伴うことを明らかにした。千足古墳の調査では石障装飾の劣化が判明し、岡山市教育委員会をはじめとする保護のための動きにつながった。墳丘のデジタル測量により、前方後円墳の設計原理についての研究に進展がみられた。
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古墳時代の棺制度の考古学的研究
研究課題/領域番号:13710234 2001年 - 2002年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
野崎 貴博
配分額:1700000円 ( 直接経費:1700000円 )
古墳時代の研究において、埋葬施設の研究は主要な位置を占める研究領域である。それは埋葬施設が古墳において執り行われた儀礼行為を反映しているからであり、被葬者の杜会的な位置や他地域との交流などの社会関係を如実に示す資料だからである。
これまでの古墳時代の棺の研究は、石棺や木棺といった、棺を形作るそれぞれの素材ごとに研究が進められてきた。棺の研究は葬送儀礼や社会関係を解明する重要な資料でありながらも、それぞれを関連付ける体系的な研究が行われてきていないのが現状であるといえよう。そこで本研究ではこれらの棺を有機的に関連付けて分析することにより葬送儀礼のあり方や棺の地域性や葬法、被葬者の性格、工人集団の動向まで明らかにすることを目指した。
本研究ではまず中国地方、近畿地方を中心に各種の棺を集成し、これらの棺の構造や取り扱われ方の分析を行った。特に様々な型式の棺が用いられる中国地方の古式群集墳を分析の機軸とし、それぞれの棺の埋葬位置や副葬品組成を比較することにより、棺に表示された古墳時代の階層性や培域性についての考察を行った。また、西日本を中心に発掘調査中の各種埋葬施設を実見し、その構造について現地で状態を確認することができた。本研究において得られた研究成果の一部については論文「埴輪棺墓の群構成」(『環瀬戸内海の考古学』pp.221-238、2002年)として公表している。 -
古墳時代の土製棺の集成的研究
研究課題/領域番号:11710214 1999年 - 2000年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 奨励研究(A) 奨励研究(A)
野崎 貴博
配分額:2200000円 ( 直接経費:2200000円 )
古墳時代には木棺や石棺など様々な素材で多様な形態の棺が製作されたが、今回研究を進めた土製の棺も古墳時代の葬法を知るうえで重要な資料である。
今回の研究ではまず古墳時代の土製の棺を集成することを目的とした。土製棺の製作には粘土という可塑性のある素材を用いるため、その形態は多様である。しかし、その多様性ゆえにこれまで網羅的に集成されたことは無く、石棺や木棺の研究に比して研究が進展していない状況にあった。また、比較研究を進めるためにも、総合的な集成と研究の必要があった。
今年度は昨年度に引き続き、古墳時代の土製棺(円筒棺、埴輪棺など)の実測図や写真を集成し、データ化した。また、土製棺の性格を解明するうえで重要な資料を実見し、実測図作成、写真撮影などの資料化を行った。今年度は主として東日本の資料について資料化を行い、集成をほぼ終了した。これらの資料については形式・型式分類を行い、編年や分布状況等の分析のための基礎作業を行った。
なお、本年度の研究成果の一部については、「造山古墳と小方墳」、「吉備の集団と地域間交流」の2本の論文中において発表している。