共同研究・競争的資金等の研究 - 鳥居 猛
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トランス・クロマティック・ホモトピー論の研究
研究課題/領域番号:23K03113 2023年04月 - 2028年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
鳥居 猛
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
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p-コンパクト群の同変シューベルト・カルキュラス
研究課題/領域番号:23K03092 2023年04月 - 2026年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
中川 征樹, 西本 哲, 鳥居 猛, 奥山 真吾
配分額:3510000円 ( 直接経費:2700000円 、 間接経費:810000円 )
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表現のモジュライとその周辺(4)
研究課題/領域番号:20K03509 2020年04月 - 2024年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
中本 和典, 鳥居 猛, 面田 康裕, 奥山 真吾
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
Quadratic monomial algebraであるN_m (m≧3)と名付けたKoszul algebraについて、板垣智洋氏(高崎経済大)と鳥居猛氏(岡山大)と共同で、そのHochschild cohomology ringの代数構造を決定し、無限生成代数であることを示した。その成果を「第53回環論および表現論シンポジウム」および日本数学会2022年度年会(埼玉大学)にて発表した。さらにGerstenhaber bracketを計算し、Gerstenhaber bracketと整合性のあるBatalin-Vilkovisky構造が入らないことを確認した。これらの結果について論文を執筆中である。
面田康裕氏(明石高専)との共著“The classification of thick representations of simple Lie groups”がKodai Mathematical Journalに掲載受理された。連結複素単純Lie群の有限次元複素thick表現を分類した論文である。
また、城野悠志氏(山梨大)との共著“Decision tree-based estimation of the overlap of two probability distributions"について、学術雑誌に投稿中である。その内容について、「非可換代数幾何学の大域的問題とその周辺」高知小研究集会で発表した。 -
一般の安定ホモトピー論における余加群の研究
研究課題/領域番号:17K05253 2017年04月 - 2024年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
鳥居 猛
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
一般の安定ホモトピー論におけるガロア群と導来淡中双対性および導来群スキームの表現のモジュライについて研究するために、デュオイダル圏およびデュオイダル圏におけるホップ亜代数とその余加群の無限大圏への一般化について研究を行った。
2つのモノイダル構造をもち、一方のモノイダル構造が他方のモノイダル構造に関して、ラックスモノイダルになっている、あるいは同値であるが、一方のモノイダル構造が他方のモノイダル構造に関して、コラックスモノイダルになっているような圏をデュオイダル圏と呼ぶ。デュオイダル圏は双代数を定義できる最小の構造のみを備えた圏と考えることができる。今年度はデュオイダル圏の無限大圏への一般化について研究を行った。二つの無限大オペラッド上のモノイダル圏の構造をもち、一方のモノイダル構造が他方のモノイダル構造に関して、ラックスモノイダルになっている無限大圏を定式化した。また、無限大オペラッド上のモノイダル無限大バイカテゴリーに対して、ループ構成により、デュオイダル無限大圏が得られることを示した。また、デュオイダル無限大圏における双亜代数がホップ亜代数になるための条件をその余加群の無限大圏の性質により特徴づける研究を行った。
また、研究集会「ホモトピー沖縄」、研究集会「空間の代数的・幾何的モデルとその周辺」、「非可換代数幾何学の大域的問題とその周辺」高知小研究集会、高知ホモトピー論談話会、福岡ホモトピー論セミナーなどに参加し、様々な研究者と研究課題について議論を行った。さらに、研究集会「ホモトピー沖縄」および高知ホモトピー論談話会ではデュオイダル無限大圏とホップ亜代数について講演を行った。 -
研究課題/領域番号:25400092 2013年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
鳥居 猛
配分額:4940000円 ( 直接経費:3800000円 、 間接経費:1140000円 )
安定ホモトピー圏およびその局所化について、quasi-categoryを用いた研究を行った。安定ホモトピー圏およびそのBousfield局所化はスペクトル系列を通して、ある群の表現のなす圏あるいはその導来圏と関連していると考えられる。今回このことの一つの定式化をモデル圏およびquasi-categoryの理論を用いて与えた。また、安定ホモトピー圏のMorava K理論による異なる局所化の代数的なモデルの間をつなぐ関手を構成した。さらに、これらのことに基づき、より一般的な表現のモジュライ空間についての研究も行った。
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研究課題/領域番号:22540087 2010年 - 2012年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
鳥居 猛
配分額:3120000円 ( 直接経費:2400000円 、 間接経費:720000円 )
安定ホモトピー圏の異なるクロマティック階層の間の関係についてホモトピー論的代数幾何の手法を用いて研究を行った。まず異なるクロマティック階層に対応するMorava E理論のHeck作用素の間の関係式を導いた。またD.G.Davisと共に任意のMorava K理論に関して局所的なスペクトラムがそのMorava加群のホモトピー固定点スペクトラムとして得られることを示した。さらに可換S代数のGalois拡大に対して対応する加群の圏の埋め込みに関する結果を得た。
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安定ホモトピー圏の大域的構造の研究
研究課題/領域番号:18740040 2006年 - 2007年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
鳥居 猛
配分額:1700000円 ( 直接経費:1700000円 )
安定ホモトピー圏の大域的構造の理解を目標とし、素ボルディズム関手および形式群を用いて安定ホモトピー圏の代数的モデルや数論的構造について研究を行った。特にクロマチックレベルが一つずれているMoravaK理論で局所化された安定ホモトピー圏の間の関係について調べた。
Devinatz,Hopkins は Morava安定化群G_nの任意の閉部分群によるMoravaE理論E』のホモトピー固定点スペクトラムを構成し、特にMorava 安定化群全体によるホモトピー固定点スペクトラムが球面スペクトラムのMoravaK理論K(n)による局所化と一致することを示した。しかしながらDevinatz,Hopkins によるホモトピー固定点スペクトラムは、ホモトピー固定点スペクトラムが持つべき性質を満たすように技巧的に構成されている。Davis はこれを本来の固定点スペクトラムの観点から見直し、副有限群作用をもつ離散スペクトラムのモデル圏の構造を用いて連続スペクトラムのホモトピー固定点スペクトラムを定義した。さらに Davis はMorava E理論の Morava 安定化群によるホモトピー固定点スペクトラムの場合には、Devinatz,Hopkins のホモトピー固定点スペクトラムと一致することを示した。
今年度の研究では Morava E理論 E_{n+1} のMorava K理論K(n)による局所化L_{K(n)}E_{n+1} のDavis の意味でのホモトピー固牢点スペクトラムについて考察し次のことを得た。
(1) L_{K(n)}E_{n+1} は Morava 安定化群 G_{n+1} の作用に関して連続スペクトラムである。(2) Morava安定化群の任意の閉部分群に関する Davisの意味でのホモトピー固定点スペクトラムはDevinatz,Hopkinsの意味のホモトピー固定点スペクトラムのK(n)局所化と一致する。(3) L_{K(n)}E_{n+1} のホモトピー固定点スペクトル系列は K(n+1)局所 E_{n+1}-Adamsスペクトル系列のK(n)局所化に一致する。 -
安定ホモトピー圏と形式群のモジュライ
研究課題/領域番号:16740041 2004年 - 2005年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
鳥居 猛
配分額:1800000円 ( 直接経費:1800000円 )
前年度に引き続き、複素ボルディズム函手および形式群を用いた安定ホモトピー圏の代数化についての研究を行った。安定ホモトピー圏は複素ボルディズム函手を通して形式群のモジュライ空間上の層の圏と密接な関係にある。この関係を通して形式群のモジュライ空間の構造が安定ホモトピー圏の構造に関して非常に強い代数的制限を課していることが知られている。また、安定ホモトピー圏をMorava K-理論で局所化した圏は形式群を通して整数論の局所理論と深い関係にあることが知られている。Honda group lawと呼ばれる基本的な形式群の自己同型群はMorava stabilizer groupと呼ばれ、Morava E-理論の乗法的な一次作用素のなす群として現れる。この群のコホモロジーはMorava K-理論により局所化された安定ホモトピー圏の最も基本的な不変量である。今年度は前年度に得られた結果の応用として、異なる形式群の高さに対応するMorava E-理論の間についての比較定理を得た。これは高さ(n+1)のMorava E-cohomologyの係数環上の加群の構造と一次作用素の作用の様子から高さnのMorava E-理論の係数環上の加群の構造と一次作用素の作用の様子が得られることを主張している。また、Morava K-理論K(n)に関するBousfield局所化L_<K(n)>Xのホモトピー群に収束するスペクトル系列とL_<K(n)>L_<K(n+1)>Xのホモトピー群に収束するスペクトル系列の間に射を構成し、E_<2^->項における射をMorava stabilizer groupのコホモロジーの間のある種のinflation mapとして記述した。また、Rognesにより定式化されたstrictly commutative ring spectrumの間のガロア理論を用いて、これまでに構成した一般化されたChern指標の性質について研究し、そのE_<∞^->構造や新しい記述についての結果を得た。
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グロタンディークデッサンと悲合同的タイヒミュラー被覆の数論
研究課題/領域番号:19654005 2007年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
中村 博昭, 鳥居 猛, 鈴木 武史, 吉野 雄二, 山田 裕史, 松崎 克彦, 廣川 真男, 石川 佳弘
配分額:3200000円 ( 直接経費:3200000円 )
昨年度に基礎を確立した複素および1進の反復積分の関数等式の導出法(Wojtkowiak氏との共同研究)を延長して,具体的な実例計算をさらに検証した.とりわけ古典的な高次対数関数について知られている分布関係式(distribution relation)の1進版を導出することに成功した.分布関係式は,様々な特殊値を代入することで,高次対数関数の特殊値の間に成立する様々な関係式を組織的に生み出す重要なものであり,1進の場合にも並行してガロア群上の関数族(1-コチェイン)を統御する要となることが期待されるが,前年度までに得られた関数等式との整合性についても検証を行った.8月にケンブリッジのニュートン数理科学研究所で行われた研究集会"Anabelian Geometry"において口頭発表を行った.このときの講演に参加していたH.Gangl氏,P.Deligne氏から今後の研究指針を考える上で有用になると思われるコメントを頂戴することが出来た.また分布関係式の低次項の解消問題に関連して,有理的な道に沿った解析接続の概念にっいて考察を進める必要が生じた.こうしたテーマに関連して研究分担者の鳥居氏には,有理ホモトピー論に関する情報収集を担当していただき,また研究分担者の鈴木氏には,量子代数やKZ方程式との関連で組みひも群の数理についての情報収集を担当していただいた.以上の研究成果の一部は,共同研究者のWojtkowiak氏と協力して,"On distribution formula of complex and 1-adic polylogarithms"という仮題の草稿におおよその骨子をまとめたが,まだ完成に至っていない.周辺にやり残した問題(楕円ポリログ版など)もあり,これらについて一定の目処をつけてから公表までの工程を相談する予定になっている.
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研究課題/領域番号:19540106 2007年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
小田 信行, 石黒 賢士, 岩瀬 則夫, 鳥居 猛, 平嶋 康昌
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
箱積と両側行列戸田積を含む様々な公式を証明し,ホップ不変量との関係を含む戸田による古典的な公式の一般化も得られた.LSカテゴリーと密接に関係する空間のクラスを定義し,被覆空間との関係を解明することにより,具体例を調べる可能性が広がった.指数位相と呼ばれる位相から定義される関数空間の位相を研究し,すべての位相空間に対して成立する指数同相定理を証明し,その定理の応用として種々の結果を得た.
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研究課題/領域番号:19540087 2007年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
島川 和久, 三村 護, 奥山 真吾, 鳥居 猛
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
ホモトピー論を展開する上で極めて有効な諸性質を満たす位相空間(数値生成位相空間)の圏を構成し、その枠組みを利用して、一般コホモロジー理論を双変関手の概念を用いて定義する方法を確立した。この構成法は、スペクトラムを用いて一般コホモロジーを定義する従来の構成法に比べてよりシステマチックであり、また、位相空間以外の圏へ拡張することも容易であるため、応用上の可能性もより拡がるものと期待される。
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研究課題/領域番号:19540075 2007年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
西田 吾郎, 河野 明, 深谷 賢治, 中島 啓, 森脇 淳, 吉田 敬之, 若野 功, 南 範彦, 鳥居 猛
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
有限ポストニコフ空間から有限複体への写像空間が可縮であることを示した。この結果から、ホモトピー群とホモロジー群のいずれかはある次元以上で0になることはないことが示される。特にホモロジー群に自由成分のない有限複体のホモトピー群はある次元以上で0になることはないというSerreの予想が示された。
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Lie群の分類空間とp-コンパクト群のトポロジー
研究課題/領域番号:16540088 2004年 - 2005年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
石黒 賢士, 小田 信行, 黒瀬 俊, 鳥居 猛
配分額:3500000円 ( 直接経費:3500000円 )
平成16年度〜平成17年度において、研究代表者および分担者全員が研究課題に直接・間接に関連する研究活動を精力的に行った。その成果として様々な結果が研究論文や講演等のかたちで表わされた。ここでは、それらについて概説する。
研究代表者は分類空間のトポロジーに関する研究を行った。分類空間の代数構造、幾何構造及び位相構造についてコホモロジー論等を用いて調べた。具体的には、コンパクトLie群の分類空間のp-完備化の研究を行い、p-total群の持つ特別な性質についての結果を含むp-コンパクト群に関する性質や分類空間のホモトピー論的な意味でのcenterに関する問題及び分類空間上の写像を特徴付けるadmissible mapに関して調べた。さらに、Weyl群の一般化でもある擬鏡映群が持つ性質についても研究結果を得た。
また、分担者3名は、写像空間のペアリング、空間の分解、Toda bracketの一般化、アフィン超球面、正則統計多様体、形式群の退化から得られるAdams-Navikovスペクトル系列の間の射、Chern指標の一般化を構成し、形式群の高さが異なる2つの一般コホモロジー論の性質、表現のモジュライ空間の位相的性質などをそれぞれ研究した。これらの研究は分類空間のトポロジーの研究にとって重要であった。上記の諸問題に関する研究の結果、研究代表者および分担者を著者・共著者とする16編の論文が完成した(うち8編既出版)。
「Lie群の分類空間とp-コンパクト群のトポロジー」に関する研究をこのように進展させることができたのは2年間の科学研究費補助金の賜である。その支給に対し深く感謝する。 -
ホモトピー論的手法によるLie群論の一般化
研究課題/領域番号:14540096 2002年 - 2003年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
石黒 賢士, 鳥居 猛, 黒瀬 俊, 小田 信行
配分額:2800000円 ( 直接経費:2800000円 )
平成14年度〜平成15年度において、研究代表者および分担者全員が研究課題に直接・間接に関連する研究活動を精力的に行った。その成果として様々な結果が研究論文や講演等のかたちで表わされた。ここでは、それらについて概説する。
研究代表者はホモトピー論的手法によるLie群論の一般化可能性に関する研究を行った。分類空間の代数構造、幾何構造及び位相構造についてコホモロジー論等を用いて調べた。具体的には、コンパクトLie群の分類空間のp-完備化の研究を行い、p-toral群の持つ特別な性質についての結果を含むp-コンパクト群に関する性質を調べた。また、Dwyer-Wilkersonが証明したSullivan Conjectureについてのいくつかの定理を用いて、ホモトピー不動点集合についての研究結果を得た。また、分担者3名は、W-topologyの基本的な性質、maximal open set、ホモトピー論におけるduality、統計多様体の共形・射影変形、4次元アフィン空間の極小な自己双対中心アフィン曲面、一般化されたTateコホモロジーとchromatic heightの減少との関係、形式群の退化と安定ホモトピー圏のchromatic towerとの関係、形式群の退化がもたらすAdams-Novikovスペクトル系列の射、自由モノイドの表現のモジュライ空間の位相的性質などをそれぞれ研究した。これらの研究は分類空間のホモトピー論の研究にとって重要であった。上記の諸問題に関する研究の結果、研究代表者および分担者を著者・共著者とする13編の論文が完成した(うち7編既出版)。「ホモトピー論的手法によるLie群論の一般化」に関する研究をこのように進展させることができたのは2年間の科学研究費補助金の賜である。その支給に対し深く感謝する。