共同研究・競争的資金等の研究 - 髙尾 知佳
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軟骨損傷治療に繋がるヒト永久軟骨組織の開発
研究課題/領域番号:2025-024 2025年04月 - 2026年03月
2025年度「橋渡し研究プログラム」(シーズA)
担当区分:研究代表者
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若手科学者アカデミー 事業推進費
2024年09月 - 2025年03月
担当区分:研究代表者
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ヒト軟骨前駆細胞を利用した気道狭窄疾患再生医療等製品の開発に向けた基礎研究
2024年08月 - 2027年03月
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 令和6年度「再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム(再生・細胞医療・遺伝子治療研究開発課題(基礎応用研究課題))」(若手)
担当区分:研究代表者
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ヒト関節軟骨オルガノイドを利用した変形性関節症治療薬の開発
2024年04月
公益財団法人 中冨健康科学振興財団 令和5年度(第36回)研究助成金
高尾知佳
担当区分:研究代表者
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ヒトiPS細胞由来軟骨前駆細胞を利用した先天性気管狭窄症に対する新規治療法の開発
2024年 - 2025年03月
公益財団法人 川野小児医学奨学財団 令和6年度 研究助成
担当区分:研究代表者
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ヒトiPS細胞由来肢芽間葉系細胞による変形性関節症の遺伝・環境複合素因に関する研究
研究課題/領域番号:23K08677 2023年04月 - 2026年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
高尾 知佳
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iPS細胞由来ヒト軟骨前駆細胞ペースト(Chondro-paste)の開発(継続)
2022年04月 - 2023年03月
橋渡し研究戦略的推進プログラム 岡山大学拠点 橋渡し研究戦略的推進プログラム シーズA
高尾知佳
担当区分:研究代表者
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ヒト関節軟骨オルガノイドを利用した革新的創薬スクリーニング技術の開発
研究課題/領域番号:21H02643 2021年04月 - 2025年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
宝田 剛志, 高尾 知佳, 山田 大祐, 戸口田 淳也
担当区分:研究分担者
配分額:17160000円 ( 直接経費:13200000円 、 間接経費:3960000円 )
高齢化が急速に進行する中で、膝関節軟骨の代表的疾患である変形性関節症(Osteoarthritis, OA)に対する薬物治療開発は遅々として進んでいない。ヒト生体環境/病態を模倣したハイスループット化合物スクリーニングシステムの開発は、薬剤開発の初期段階に極めて重要であるが、ヒト関節軟骨組織(硝子軟骨組織)を均一大量に調整することは従来不可能であった。申請者は、ヒト多能性幹細胞より、高い軟骨分化指向性を有し、拡大培養可能で、前向き品質管理が可能なヒト軟骨前駆細胞を大量に調整する技術を開発することに成功し、「ヒト」の硝子軟骨組織(=ヒト関節軟骨オルガノイド)を「均一・大量」に、安定的に調整する準備が整った。本研究では、開発したヒト軟骨前駆細胞を細胞源とし、均一大量に作製したOA病態ヒト関節軟骨オルガノイドによるハイスループット化合物スクリーニング系を開発することで、OA治療候補化合物を同定し、独自に開発する疾患モデル動物での治療効果を検証することを目指す。この点において本年度は、ヒト多能性幹細胞株にpiggybacでのDOX inducible RUNX2発現カセットを導入し (hPSC-iRUNX2株の樹立)、同株より申請者らの開発した方法を使用して、ヒト軟骨前駆細胞(hCPC-iRUNX2)を樹立し、継代培養により増やした。DOXを添加することでRUNX2の発現が認められ系の確立に成功した。
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軟骨損傷治療に繋がるヒト永久軟骨組織の開発
研究課題/領域番号:A024 2025年04月 - 2026年03月
医療研究開発推進事業費補助金(AMED) 令和7年度橋渡し研究プログラム シーズA
担当区分:研究代表者
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軟骨再生による変形性足関節症に対する新規治療の開発
研究課題/領域番号:24K12374 2024年04月 - 2027年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
雑賀 建多, 中田 英二, 宝田 剛志, 尾崎 敏文, 高尾 知佳
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
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変形性股関節症に対する軟骨再生の新規治療の開発
研究課題/領域番号:23K08590 2023年04月 - 2026年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
山田 和希, 中田 英二, 宝田 剛志, 尾崎 敏文, 高尾 知佳, 山田 大祐
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
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スキャフォールドフリー培養軟骨を用いたヒト由来細胞外マトリックス製剤の開発
研究課題/領域番号:23K09099 2023年04月 - 2026年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
太田 智之, 宝田 剛志, 高尾 知佳
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
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ヒト肢芽間葉系細胞由来のEVを用いた軟骨修復治療の検討
2022年12月 - 2023年03月
岡山大学 令和 4 年度男女共同参画室「女性教員支援助成金【研究費配分型】」
担当区分:研究代表者
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ヒト肢芽間葉系細胞を細胞源とした軟骨関連疾患に対する創薬スクリーニング方法の開発
2022年11月 - 2023年12月
公益財団法人 持田記念医学薬学振興財団 2022年度持田記念研究助成金 研究助成
髙尾知佳
担当区分:研究代表者
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増悪因子間の相互作用を標的とした新規肉腫治療薬コンセプトの検証
研究課題/領域番号:DNW-22022 2022年10月 - 2023年09月
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 創薬総合支援事業 (創薬ブースター) 創薬ブースター
山田大祐, 宝田剛志, 髙尾知佳, 尾﨑敏文, 中田英二
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光in vivoイメージングを用いた変形性関節症モデル及び薬剤スクリーニングシステムの開発
2022年08月 - 2027年03月
公益財団法人 武田科学振興財団 ビジョナリーリサーチ助成(スタート) 研究助成
高尾知佳
担当区分:研究代表者
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新規肉腫モデルを用いた肉腫発生メカニズムの解明と治療標的分子同定の試み
研究課題/領域番号:22K09378 2022年04月 - 2025年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
上原 健敬, 中田 英二, 宝田 剛志, 尾崎 敏文, 高尾 知佳, 山田 大祐
配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )
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骨肉腫肺転移に対する新規分子標的治療の開発
研究課題/領域番号:22K09401 2022年04月 - 2025年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
中田 英二, 宝田 剛志, 尾崎 敏文, 高尾 知佳, 山田 大祐
配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )
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新しい軟骨移植素材を用いた軟骨再生の開発
研究課題/領域番号:22K09356 2022年04月 - 2025年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
宮澤 慎一, 中田 英二, 尾崎 敏文, 高尾 知佳, 山田 大祐
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
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関節軟骨の光in vivoイメージング技術の開発
研究課題/領域番号:22K09332 2022年04月 - 2025年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
鉄永 智紀, 中田 英二, 宝田 剛志, 尾崎 敏文, 高尾 知佳, 山田 大祐
配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )
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ヒト軟骨前駆細胞を使用した創薬Screening技術の開発
2021年12月 - 2023年09月
公益財団法人 アステラス病態代謝研究会 研究助成
高尾知佳
担当区分:研究代表者
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光技術を用いたヒトiPS細胞由来関節組織構築モデルの開発
2021年12月 - 2022年12月
公益財団法人 岡山医学振興会 研究助成
高尾知佳
担当区分:研究代表者
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光操作技術を利用した時間・空間・細胞種特異的な細胞ラベリング技術の開発と、生体内細胞動態研究への応用
2021年09月 - 2022年09月
公益財団法人 両備檉園 研究助成
高尾知佳
担当区分:研究代表者
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ヒト関節オルガノイドを用いた関節病態の理解と、治療薬の開発
2021年09月 - 2022年08月
公益財団法人 寺岡記念育英会 研究活動費助成
高尾知佳
担当区分:研究代表者
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光遺伝子操作技術を用いた口腔-脳-腸連関における味覚機能の解明
研究課題/領域番号:21K19601 2021年07月 - 2024年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
吉田 竜介, 古株 彰一郎, 高尾 知佳
配分額:6370000円 ( 直接経費:4900000円 、 間接経費:1470000円 )
本年度は、野生型マウスおよび全身で甘味受容体コンポーネントを欠損するT1R3-KOマウスを用い、グルコースを口腔から摂取した場合と胃内投与した場合の血糖値および血中インスリン濃度の経時的変化(0~120分)について調べた。マウスをリック装置から溶液を摂取する様トレーニングし、グルコース摂取量が1mg/g体重となるよう2Mグルコースを摂取させた場合(口腔摂取)と同量を直接胃内投与した場合とを比較すると、血糖値のピークはいずれのマウスにおいても口腔摂取した方が早く(およそ摂取後10分)、胃内投与した場合には遅くなっていた(およそ摂取後30分)。血漿インスリン濃度についても同様の差が見られた。この結果から、口腔からグルコースを摂取した場合には頭相インスリン分泌が見られ、これがグルコース摂取後の血糖値変化を影響を与えるものと考えられる。また、甘味受容体T1R2/T1R3を介さない口腔からの何らかの感覚情報が重要であると考えられる。
また、光KOマウス作成について、開発済みのTet offシステムにより光活性化-Cre(PA-Cre)発現を制御するTRE-PA-Creマウスと、全身的にテトラサイクリン調節性トランス活性化因子(tTA)を発現するROSA-tTAマウスを開発し掛け合わせ、全身でPA-Creを発現するマウス(PA-Cre)を作成する予定であったが、ROSA-tTAマウスを取得することが出来なかったため、全身性PA-Creマウスはまだ作成できていない。 -
ヒト肉腫自然発症モデルを利用した血中悪性化指標マーカーの探索
研究課題/領域番号:21K07192 2021年04月 - 2024年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
山田 大祐, 中田 英二, 宝田 剛志, 高尾 知佳
担当区分:研究分担者
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
申請者らは、ヒト骨肉種では転写制御因子PRRX1が高発現していることを見出しているだけでなく、PRRX1の発現量が高い患者は予後不良を示すことも明らかにしている。さらに、マウス骨肉腫モデルでもPRRX1が発現しているだけでなく、ヒト骨肉腫細胞株143Bにおいては、PRRX1のノックダウンによって増殖性や浸潤性が低下するだけでなく、ドキソルビシンとシスプラチンへの抵抗性が解除されることも見出している。これらの研究実績は、Transl Oncol 誌(2021 Vol. 14 Issue 1 Pages 100960)にて発表を行い、骨肉腫におけるPRRX1の増悪因子としての機能を明らかにした。その後、悪性神経鞘腫においてもPRRX1が増悪因子として機能することも見出しており(未発表データ)、肉腫におけるPRRX1の重要性が明らかになってきている。また、Nature Biomedical Engineering誌(2021 Vol. 5 Issue 8 Pages 926-940)にて、ヒト多能性幹細胞から発生過程を模倣した分化誘導方法を用いて、肢芽間葉系細胞を作成する技術に関しての発表を行い、本研究課題を遂行するための研究ツールの開発にも成功している。研究成果は、AMED及び申請者の所属機関である岡山大学にてプレスリリースを行い、一般向けの内容紹介を掲載して公開されている。さらに、ヒト多能性幹細胞から作成した肺オルガノイドを用いて、前がん病変を再現することにも成功している(Int J Cancer 2021 Vol. 149 Issue 8 Pages 1593-1604)。以上の結果から、ヒト多能性幹細胞を用いた腫瘍モデルを構築するための実験技術に関しては、十分整っていると考えられる。
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iPS細胞由来ヒト軟骨前駆細胞ペースト(Chondro-paste)の開発
2021年04月 - 2022年03月
橋渡し研究戦略的推進プログラム 岡山大学拠点 橋渡し研究戦略的推進プログラム シーズA
高尾知佳
担当区分:研究代表者
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光活性型Creシステムを利用した生体内遺伝子操作法の開発
研究課題/領域番号:20K21373 2020年07月 - 2023年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
宝田 剛志, 高尾 知佳, 山田 大祐, 佐藤 守俊
配分額:6370000円 ( 直接経費:4900000円 、 間接経費:1470000円 )
生体内遺伝子操作の精度(時期特異性や、細胞種特異性)は、Cre recombinase (Cre)loxP 部位特異的 DNA組換え酵素反応の応用により格段に上昇した。青光照射でDNA組み換え反応をコントロールできる光活性型Cre(Photoactivatable(PA)-Cre)に着目し、このPA-Cre技術と、テトラサイクリン誘導発現系システム(TetON/OFF)のActb locusへのノックイン技術を組み合わせることで、in vivoでのlight/Dox-dependentなDNA組み換え反応を可能とする遺伝子改変マウス(TRE-PA-Creマウス)の開発に成功した。同マウスを使用することで、個体レベルでの光活性型Creシステムの有用性を実証し、免疫/幹細胞の細胞動態研究(例:どのタイミングで傷害部位へ遊走し、遊走後どれくらい滞在するのか?遊走後の細胞は分化/機能変化の点でどのような運命を辿るのか?)や、がん研究(例:遺伝子変異細胞の動態を極めて早期に生体内で観察)への応用を目指す。本年度は、昨年作成した各種tTAマウス(ROSA-tTA:全身性にtTAを発現するマウス、Foxp3-tTAマウス:制御性T細胞にてtTAを発現するマウス、LepR-tTAマウス:LepR陽性間葉系間質細胞にてtTAを発現するマウス)とTRE-PA-Creマウス、LSL-tdTomatoマウスを交配し、各種tTA;PA-Crel;tdTomatoマウスを作製した。qPCRにより、それぞれの細胞種にてtTAを発現することを確認した。
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幹細胞工学とゲノム編集の技術を用いた雌性生殖器官の機能・再生・疾患の光による制御
研究課題/領域番号:20H03826 2020年04月 - 2023年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
丸山 哲夫, 佐藤 守俊, 高尾 知佳, 升田 博隆, 内田 浩, 宮崎 薫
配分額:17680000円 ( 直接経費:13600000円 、 間接経費:4080000円 )
令和3年度は,これまでわれわれが行ってきた部分的な子宮の再生・再建の技術と基盤知見をもとに,ラットを用いて子宮機能の中心的な役割を担う子宮内膜の全層再建・再生技術の開発を行った.その結果,脱細胞化子宮内膜骨格 (Decellularized Endometrial Scaffolds, DES)を用いることで,より効率的に子宮内膜の全層再生が促されることが判明した.さらに光遺伝操作と再細胞化(再生)に適した細胞の候補として,様々な子宮内膜由来細胞(正常・不死化・癌細胞)とその幹細胞について検討を行ったところ,ある内膜癌幹細胞株が安定期に幹細胞特性を有することが明らかになり,その幹細胞特性や再生医療への応用について検討した.また子宮全体の再生および子宮疾患の代表である子宮筋腫の病因メカニズムの解明の観点から,ヒト子宮平滑筋細胞に光応答性ゲノム編集ではなく通常のゲノム編集による遺伝操作を加えて増生能力の増強や造腫瘍能の獲得の有無などを検討したところ,一部に変化は見られたが予想していた特性は付与されず,その原因として用いた細胞が平滑筋幹細胞では無かったことが考えられた.また,光応答生ゲノム編集技術の改善・改良と新しい研究ツールや治療法としての妥当性を検証するべく, 着床に関連する挙動を示すものの機能不明の新しい分子を光応答性ゲノム編集の標的分子として基礎的解析も行った.異所性に子宮内膜様病変を作成して子宮内モデルを構築する際に,内膜症候補細胞を搭載したDESや磁性体などを用いて細胞を集積するなどの技術が必要となるが,その技術開発も行った.
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光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御モデルの構築
研究課題/領域番号:19K18705 2019年04月 - 2022年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
高尾 知佳
配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )
本研究は光照射による生殖能の時間的制御マウスモデルを構築することを目的とする。光CAS9における女性生殖器の生殖能を時間的に制御するin vivoモデルは、現在全く構築されていない。
本年度はモデル構築の過程の中で、マウス個体に影響がなくかつ光CAS9の効果が得られる光照射条件を検討及び決定した。これまでヌードマウスを用いた皮下腫瘍モデルを用いて光Cas9のLED照射効果を確認したが、毛の生えているICRマウスで生殖制御モデルマウスを作製する際、子宮への到達には1.2-1.5倍の照射量が必要であった。この量は通常にコントロールマウスでは着床に重要な時期に照射をしても妊孕能に影響はもたらさなかった。
次に、既存の着床制御因子LifのsgRNAを作成し、通常のCRISPR/Cas9でゲノムDNAを切断することを確認した。このsgRNAを用いて光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御マウスモデルを作成に着手した。交配後のマウスにLifまたはControl_sgRNAをin vivoトランスフェクション試薬とともに腹腔内投与し、その後24時間LED照射を行った。妊娠コントロール群をsgCtrl+青色光照射群およびsgLif+青色光非照射群とし,ノックアウト群をsgLif +青色光照射として、子宮を採取した。結果として、Lif蛋白質発現は減少していることを確認した。さらに妊孕能の確認を行った結果、ノックアウト群で有意に着床数は減少していた。このことから、Lifを用いた光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御マウスモデルを作製することに成功した。 -
研究課題/領域番号:17K19731 2017年06月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
丸山 哲夫, 升田 博隆, 高尾 知佳, 宮崎 薫, 三木 史恵, 吉政 佑之
配分額:6500000円 ( 直接経費:5000000円 、 間接経費:1500000円 )
子宮脱細胞化骨格(DUS)を用いた子宮再生の技術を臨床応用すべく、滋賀医科大学動物生命科学研究センターを霊長類実験の実施場所として選定・決定し、実施に必要な体制とチームを整えた。その基盤知見・技術を強固にするためラットを用いた研究も並行して行い、内膜欠損モデルにおいて、DUS移植により腺管構造を有する内膜を再構築することが出来た。しかし、その構築効率は必ずしも高くないため、DUSに子宮構成細胞に分化し得る細胞を予め搭載して再細胞化することにした。胚様体形成とWNT/CTNNB1経路の活性化を通じてヒトiPS細胞をプロゲステロン応答性の子宮内膜間質細胞へ分化誘導する方法を共同研究により確立した。
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間葉上皮転換(MET)モデル作製とモデルを用いた生体内MET分子制御機構の解明
研究課題/領域番号:16K20189 2016年04月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
高尾 知佳
配分額:4030000円 ( 直接経費:3100000円 、 間接経費:930000円 )
近年、間葉上皮転換(MET)は組織・器官形成など多くの重要な生命現象に関与しているが、その詳細な機構はあまり明らかにされていない。これまで間葉系幹細胞がある条件培養またはマウス移植モデルで上皮様マーカーが発現することがわかってきた。本研究はMET現象をin vitro/in vivoで再現し、リアルタイムで観察できるモデル構築を目的とした。上皮様細胞をin vivoで再現することはできたが、モデル化までは至らなかった。しかしながら、薬剤添加研究の結果、Raf-MEKまたはWnt/βカテニンシグナルがMETに関与する可能性が示された。この結果はMETシグナル制御の足掛かりになることが示唆された。
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光遺伝学と組織工学の技術を用いた子宮内膜機能の制御と治療への展開
研究課題/領域番号:16H05474 2016年04月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
丸山 哲夫, 内田 浩, 升田 博隆, 小野 政徳, 高尾 知佳, 宮崎 薫, 三木 史恵, 吉政 佑之
配分額:17290000円 ( 直接経費:13300000円 、 間接経費:3990000円 )
齧歯類における脱細胞化子宮内膜組織(DES)を用いた内膜再生技術と光応答性CRISPR/CAS9(光CAS9)による遺伝子編集システムの開発を行った。内膜菲薄化・欠損モデルにおいて、DES移植により腺管構造を有する内膜の再構築が可能であった。その際、正しく再構築されるためには、用いるDESの構造極性が重要であった。一方、光CAS9の遺伝子編集を通じて、in vitroでの遺伝子の発現を抑制・増強できること、さらにin vivo子宮においてもその遺伝子編集により生殖能を任意に制御することが可能であった。両技術の融合による子宮内膜の再生を目指した新しい治療法・研究ツールの基盤知見・技術が得られた。
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研究課題/領域番号:15K15610 2015年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
丸山 哲夫, 高尾 知佳, 内田 浩, 升田 博隆, 小野 政徳, 荒瀬 透
配分額:3640000円 ( 直接経費:2800000円 、 間接経費:840000円 )
正常子宮平滑筋組織から分離した子宮平滑筋細胞には、分離直後は幹様細胞が多く存在するが、その後培養を続けると幹様細胞は激減した。そこで、幹様細胞ではなく正常子宮平滑筋細胞に対して、CRISPR/CAS9システムを用いて子宮筋腫の約70%に存在するMED12変異の導入を試みたところ、MED12変異導入細胞が得られた。これを用いて子宮筋腫に特徴的なホルモン依存性の細胞増殖とコラーゲン発現について調べた。MED12変異導入細胞では野生型と比較して増殖に影響はなかったが、変異及びホルモン依存的にコラーゲン発現の増加傾向が認められた。現在in vivo子宮筋腫モデルの作製を進めている。
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研究課題/領域番号:25462562 2013年04月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
高尾 知佳, 和氣 徳夫
配分額:4940000円 ( 直接経費:3800000円 、 間接経費:1140000円 )
本研究ではヒト絨毛細胞株HTR-8/SVneo細胞を用いて各細胞系列における新規分化制御遺伝子の解析を行った。HTR-8/SVneo細胞より栄養膜幹細胞群、合胞体栄養膜細胞そして絨毛外栄養膜細胞へ、各々の機能を持ち備えている細胞を単離した。さらに各細胞で高発現する遺伝子をマイクロアレイ解析の結果より選択し、栄養膜幹細胞群へ遺伝子導入を行った。結果として、各分化細胞特有の遺伝子マーカー(HLAGやHCGB)の発現上昇が認めれ、これらの遺伝子が栄養膜幹細胞群の分化を誘導することが示唆された。
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子宮内膜細胞の老化逸脱へのゲノム多様性の関与
研究課題/領域番号:23249075 2011年11月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
和氣 徳夫, 浅野間 和夫, 劉 格, 恒松 良祐, 高尾 知佳, 井上 貴史
配分額:30160000円 ( 直接経費:23200000円 、 間接経費:6960000円 )
1)子宮内膜細胞の老化逸脱へのゲノム多様性の関与
MDM2 SNP309 G/G+G/TとTP53コドン72Arg/Argの組み合わせは子宮体癌発症odds比2.53(1.03-6.21)と両遺伝子間に統計学的有意な相互作用を示し、子宮体癌発症リスクを増大する。
2)AhR-130 C/T SNPによる転写制御
AhR-130 T/T遺伝子型はC/C遺伝子型に比しmRNAレベルで1.7倍、蛋白レベルで2倍のAhR発現亢進を示した。NF1C転写抑制因子結合サイトがC/C型では維持されT/T型で消失するためである。AhR T/T型の頻度は全体の10%程度であるが進行子宮体癌で有意に高頻度に検出される。AhRが癌細胞にEpithelial Mesenchymal Transition(EMT)を誘発し癌の進展に関与するためである。
マイクロアレイ法にてAhR下流でTCDD応答性発現変化する遺伝子を同定した。そのうちIL24遺伝子はT/T遺伝子型でC/C遺伝子型に比しTCDD非存在下の発現が有意に亢進しており、TCDD非存在性、AhR依存性AhR転写制御の存在が強く示唆された。TCDD存在下でのIL24発現もT/T型で有意に高値であった。ダイオキシン類高濃度被曝例として、油症患者の血中IL24濃度を測定した。T/T遺伝子型油症患者の血中IL24濃度はC/C遺伝子型と比較し有意に高値であった。これらの結果から、AhR-130bp C/T SNP及びIL24血中濃度はダイオキシン類による病態発症を予知出来るバイオマーカーとして使用可能であることが示唆された。