Research Projects -
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デジタル化によるアルケンのanti-Markovnikov型水和反応の開発
Grant number:24H01083 2024.04 - 2026.03
日本学術振興会 科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A)
三浦 智也
Grant amount:\8320000 ( Direct expense: \6400000 、 Indirect expense:\1920000 )
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LMCT遷移により誘起されたアルケンのanti-Markovnikov型水和反応
Grant number:22K19032 2022.06 - 2025.03
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
三浦 智也
Grant amount:\6500000 ( Direct expense: \5000000 、 Indirect expense:\1500000 )
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AI支援によるアルケンのanti-Markovnikov型水和反応の開発
Grant number:22H05368 2022.06 - 2024.03
日本学術振興会 科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A) 学術変革領域研究(A)
三浦 智也
Grant amount:\8060000 ( Direct expense: \6200000 、 Indirect expense:\1860000 )
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C3対称性を持つ光学活性シクロファンの効率的な合成法の開発と機能性材料への応用
Grant number:20H02739 2020.04 - 2023.03
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
三浦 智也
Grant amount:\18070000 ( Direct expense: \13900000 、 Indirect expense:\4170000 )
我々はすでに、パラ位にトリアゾール部位とアルケン部位を持つベンゼン誘導体を二官能性モノマーとして用い、キラルロジウム(II)触媒によるシクロプロパン化反応により、ベンゼン環とシクロプロパン環を交互にもつ持つ「C3対称性」光学活性シクロファン([3]cycloparaphenylenecyclopropyrene:[3]CPPC)を完全なエナンチオ選択性で不斉合成できることを報告している(ACIE 2017, 56, 3334)。今回、筆者らは、繰り返し単位をもう一つ加えた環化四量体([4]CPPC)の構造や分子の挙動について興味を持ち、環化四量体の不斉合成と解析を行った。まず、環化四量体を選択的に得るため、あらかじめ鎖状の二量体を前駆体として調製した。これによって環化三量体の生成を抑制することができ、目的の環化四量体を収率13%(>99% ee)で得ることができた。単結晶X線構造解析より環化四量体はC2対称性の折れ曲がった構造であることがわかった。さらに、DFT計算により最安定構造が見積もられた。最安定構造では中央の空孔はベンゼン環によって占められている。また、この環化四量体は分子全体が環反転する興味深い挙動をしていることが温度可変NMRから判明した。この環反転は分子全体が平面になる中間体を経由し、それぞれのベンゼン環が協同的に動きながら進行することがDFT計算により示された。
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可逆反応と不可逆反応を組み合わせたドミノ触媒反応の創出と応用展開
Grant number:20H04816 2020.04 - 2022.03
日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型)
三浦 智也
Grant amount:\5200000 ( Direct expense: \4000000 、 Indirect expense:\1200000 )
筆者らは、4,4-ジ(ボリル)-1-ペンテンをアリルホウ素化試薬の前駆体として用いると、三置換アルケン部位を有するホモアリルアルコールが立体選択的に得られること見出した。また二重結合の移動に用いる遷移金属触媒を適切に選択することで、三置換アルケン部位の幾何を作り分けることができた。すなわち、二重結合異性化触媒としてGrotjahn触媒([CpRu(L)(MeCN)]PF6)を用いると、(E)-ホモアリルアルコールが環状ボロン酸エステルとして収率84%、93%で得られ、一方で、[Pd(Br)(PtBu3)]2を用いると、系中で生成する(E)-ホモアリルアルコールのアルケン部位がPd触媒の作用によりさらにE/Z異性化し、(Z)-ホモアリルアルコールが収率68%、96%で得られた。さらに、筆者らが開発したドミノ触媒反応を用いて、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤として重要な放線菌由来ポリケチド (+)-trichostatin Aの類縁体として、最近、構造決定された (+)-isotrichostatic acidや(-)-isotrichostain RKを不斉合成した。
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Development of One-pot Multifunctionalization of Terminal Alkynes
Grant number:16K05694 2016.04 - 2019.03
Japan Society for the Promotion of Science Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C) Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
Miura Tomoya
Grant amount:\4810000 ( Direct expense: \3700000 、 Indirect expense:\1110000 )
Triazoles are readily prepared by 1,3-dipolar cycloaddition reaction of terminal alkyne and azide. Triazoles have being actively used as a linking site for joining two molecules, especially in the field of biochemistry. On the other hand, few studies tried to use triazoles as a reagent from the viewpoint of organic chemistry. we have discovered that triazoles can be used as a precursor for α-imino carbene species, and reported the cyclization reaction with alkyne in 2009. This report presented the usefulness of triazoles as reagents in the field of organic chemistry and then induced a remarkable number of subsequent studies. Here, we found many of the new reactions developed by using triazoles as a precursor for α-imino carbene species, which can be conducted in one pot from the terminal alkyne as a starting material.
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Grant number:15H05756 2015.05 - 2020.03
Japan Society for the Promotion of Science Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (S) Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
Murakami Masahiro
Grant amount:\200980000 ( Direct expense: \154600000 、 Indirect expense:\46380000 )
Synthetic transformations of readily available materials such as hydrocarbons were developed by exploiting light and metal catalysts, providing a straightforward access to valued structural motifs. For example, a C-H bond of simple hydrocarbons was cleaved and CO2 was inserted therein to furnish carboxylic acids. Even saturated hydrocarbons, which are generally unreactive, could be used as the substrates. Also developed were stereoselective synthetic pathways from terminal alkynes to homoallylic alcohols with contiguous stereocenters. The process involves (1) introduction of boron groups onto alkynes to prepare alkenylboranes, (2) transposition of the alkene moiety of the alkenylboranes to generate allylboranes, (3) allylation of aldehydes with the generated allylboranes. A variety of homoallylic alcohols were synthesized in an enantio- and diastereo-selective fashion.
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反応集積化を活用したトリアゾール類の新しい分子変換反応の開発
Grant number:24106718 2012.04 - 2014.03
日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型)
三浦 智也
Grant amount:\6760000 ( Direct expense: \5200000 、 Indirect expense:\1560000 )
我々は既に,ロジウム触媒の存在下で,末端アルキンから容易に合成可能な1-スルホニル-1,2,3-トリアゾールに,水やアリルアルコールを作用させると,α-アミノケトンやα-アリル-α-アミノケトンが生成することを報告している。また,反応集積化を活用し, 銅触媒を用いる末端アルキンからのトリアゾールの合成とロジウム触媒反応をワンポットで行えることも見いだしている。すなわち,炭素-酸素結合や炭素-窒素結合,および炭素-炭素結合と異なる結合を一挙に末端アルキンへ導入することができた。今回,アリルフェニルスルフィドを作用させると,アリルアルコールの場合とは異なる位置で炭素-炭素結合を導入することに成功した。具体的には、CuTC錯体とRh2(OCOtBu)4錯体の存在下でフェニルエチンにトシルアジドとアリルフェニルスルフィドを作用させ,室温で6時間撹拌した後に,さらに120度で30分間マイクロ波照射すると4-フェニル-4-フェニルスルファニル-5-(N-トシルイミノ)ペンタ-1-エンが収率81%で得られた。さらに,α,β-不飽和アルデヒドを作用させると,trans-2,3-ジヒドロピロールが立体選択的に得られることも見いだした。本反応は,トリアゾールから生じたα-イミノロジウムカルベンにクロトンアルデヒドが付加し,4-オキサゾリン中間体が系中で生成する。ついで,N,O-アミナール部位の開環及び環の巻き直しが起こり,trans-2,3-ジヒドロピロールに至ったものと考えられる。
これらトリアゾールを経由する末端アルキンの多官能基化反応は,ステップエコノミーに優れているだけではなく,いずれも目的化合物以外に副生するものは窒素分子のみであるためアトムエコノミーにも優れ,廃棄物を出さないという観点からも環境調和を志向した新しい手法であるといえる。今後とも更に発展させていきたい。 -
Synthesis of N-Containing Heterocycles Based on the Invention of Azametallacycles
Grant number:23685019 2011.04 - 2014.03
Japan Society for the Promotion of Science Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Young Scientists (A) Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
MIURA Tomoya
Grant amount:\28730000 ( Direct expense: \22100000 、 Indirect expense:\6630000 )
1-Sulfonyl-1,2,3-triazoles, which can be easily prepared from terminal alkynes by the copper-catalyzed 1,3-dipolar cycloaddition reaction with N-sulfonyl azides, have recently received much attention as precursors of carbenoid species. Their ring-chain tautomerization forms alpha-diazo imines, which react with transition-metal complexes to generate the corresponding alpha-imino metal carbenes. We have developed various types of new transformations starting from terminal alkynes via alpha-imino metal carbenes. These methods provide a highly step-economical route to complex molecules (N-containing heterocycles) in one pot.
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反応集積化を活用した含窒素ヘテロ環構築反応の開発
Grant number:22106520 2010 - 2011
日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型)
三浦 智也
Grant amount:\7020000 ( Direct expense: \5400000 、 Indirect expense:\1620000 )
γ位に置換基をもつアリルボロナートを用いたアルデヒドのアリル化反応は、ジアステレオ選択的にホモアリルアルコールを合成する有用な方法である。この反応ではアリルボロナートの幾何を反映して立体特異的に進行するため、アリルボロナートの幾何を選択的に合成することが、アリル化反応をジアステレオ選択的に進行させるうえで重要な鍵となる。今回、末端アルキンとピナコールボランから容易に合成可能な1-アルケニルボロナートが、ロジウム触媒の存在下で(E)-アリルボロナート((E)-2-アルケニルボロナート)の合成等価体として振る舞い、ジアステレオ選択的にanti体のホモアリルアルコールが得られることを見出した。さらに、末端アルキンとシリルボランから容易に合成可能な2-シリル-1-アルケニルボロナートを用いると、選択性が逆転してsyn体のホモアリルアルコールが得られることも見出した。
[Rh(nbd)(CH_3CN)_2]SbF6鉗体とdppmから調製したロジウム触媒の存在下で4-クロロベンズアルデヒドに(Z)-1-ペンテニルボロナートを作用させると、1-(4-クロロフェニル)-2-エチルブタ-3-エン-1-オールが収率86%、anti/synの比が96:4のジアステレオ選択性で得られた。本反応はロジウム触媒によるアルケンの異性化反応により(E)-2-ペンテニルボロナートが生成し、ついで(E)-2-ペンテニルボロナートのアルデヒドへの付加反応が6員環いす型遷移状態を経て進行し、anti体のホモアリルアルコールを与えたものと考えうれる。次に、様々な(Z)-1-アルケニルボロナートを用い、4-クロロベンズアルデヒドのアリル化反応を試みたところ、高い収率かつ高いジアステレオ選択性で対応するanti体のホモアリルアルコールが得られることがわかった。 -
Development of Catalytic Cyclization Reaction for the Construction of Oxindole Ring System
Grant number:20750078 2008 - 2009
Japan Society for the Promotion of Science Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Young Scientists (B) Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
TOMOYA Miura
Grant amount:\4420000 ( Direct expense: \3400000 、 Indirect expense:\1020000 )
A new cyclization reaction occurred on treatment of 2-(alkynyl)aryl isocyanates with various nucleophiles such as organoboronic acids, amides, alcohols, and thiols in the presence of a palladium catalyst, leading to the stereoselective formation of 3-alkylideneoxindoles.
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ロジウム触媒を用いる連続的な炭素-炭素結合生成反応の開発
Grant number:18750084 2006 - 2007
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
三浦 智也
Grant amount:\3600000 ( Direct expense: \3600000 )
平成19年度は、ロジウム触媒による連続的な炭素-炭素結合生成を伴う、(1)1,6-ジインの環化反応、(2)2-(アルキニル)フェニルイソシアナートの環化反応を開発することが出来た。
(1)触媒量(2.5mo1%)のヒドロキソ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I)ダイマー存在下、1,6-ジインと2当量のアリールボロン酸を1,4-ジオキサン/水の混合溶媒中、室温で12時間撹拌したところ、環外二重結合部位にアリール基を有する1,2-ジアルキリデンシクロペンタンが高収率で得られた。ロジウムとアリールポロン酸とのトランスメタル化により生成したアリールロジウム種が、1,6-ジインのアルキン部位に分子間で1,2-付加してアルケニルロジウム中間体を与える。続いて、アルケニルロジウム中間体が分子内のアルキン部位に1,2-付加し、プロトン化を経て生成したもの考えている。
(2)触媒量(2.5mol%)のヒドロキソ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I)ダイマー存在下、ベンゼン環上にアルキニル基とイソシアナト基を有する2-(アルキニル)フェニルイソシアナートと1.5当量のアリールボロン酸をテトラヒドロフラン中、室温で12時間撹拌したところ、環外二重結合部位にアリール基を有する3-アルキリデンオキシインドールが立体選択的に得られた。まず、アリールロジウム種と基質が酸化的環化を経てロダサイクル中間体となり、トランスメタル化、還元的脱離、プロトン化を経て3-アルキリデンオキシインドールに至ると考えている。 -
配位子の特性を生かしたマンガン窒素錯体の合成とそれを用いた求核的アミノ化反応
Grant number:01J11325 2001 - 2002
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
三浦 智也
Grant amount:\2000000 ( Direct expense: \2000000 )
前年度は、Cp環上に電子求引性基が置換している新規レニウム窒素錯体((Cp-CO_2H)Re(CO)_2(N_2)と(Cp-CO_2Et)Re(CO)_2(N_2))を合成した。そこで、MeLiやPhLiなどを含め各種炭素求核剤との反応を鋭意検討したが、配位窒素分子とはいずれの場合も反応しなかった。そこで、より効率良く配位窒素分子を活性化するために、レニウム金属に加えLewis酸性を持つ金属の2点で配位窒素分子を活性化するHeterobimetallicな窒素錯体を合成することにした。具体的には、先に合成した(Cp-CO_2H)Re(CO)_2(N_2)より(Cp-CONMe(o-C_6H_4-OH)Re(CO)_2(N_2)と(Cp-CONMe(1,8-C_<10>H_6-OH))Re(CO)_2(N_2)を合成し、これに適切なLewis酸性を持つ金属化合物を作用し、芳香環上の水酸基と反応させ反応系中にてHeterobimetallicな窒素錯体の合成を試みることにした。まず、(Cp-CO_2H)Re(CO)_2(N_2)より(Cp-COCl)Re(CO)_2(N_2)を合成し、ついで、これと適切なアミノアルコールを反応させ、対応する窒素錯体を合成した。これらのレニウム窒素錯体の配位窒素分子の赤外吸光分析を行ったところ、窒素分子の伸縮振動の値は(Cp-CO_2Et)Re(CO)_2(N_2)の時と同様にCp環上に電子求引性基が置換しているため、官能基のないCpRe(CO)_2(N_2)(υ:2142cm^<-1>)よりも値が大きく2150,2157cm^<-1>であった。次に、これらの新規錯体にLewis酸性を持つ金属(AlMeCl_2,AlMe_3,TiCl_4,Ti(Oi-Pr)_4,SnCl_4等)を作用し、^1HNMRにて錯形成を確認した後に、金属2点で配位窒素分子を活性化しているかを配位窒素分子の赤外吸光分析にて確認した。その結果、いずれの場合も窒素分子の伸縮振動の値に変動がなく、配位窒素分子とLewis酸性を持つ金属との間で相互作用がないことがわかった。以上、配位子の特性を生かした様々な窒素錯体を合成し、各種炭素求核剤との求核付加反応を検討した。しかし、これまでのところ、配位窒素分子に求核剤を付加させることは困難であった。