共同研究・競争的資金等の研究 - 山崎 慎一
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結晶格子中の分子鎖形態に焦点を当てた環状高分子群による結晶化機構の解明
研究課題/領域番号:24K01556 2024年04月 - 2027年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
山崎 慎一, 新 史紀
配分額:18330000円 ( 直接経費:14100000円 、 間接経費:4230000円 )
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環状と直鎖状高分子のトポロジカルブレンドの延伸過程の絡み合いと結晶高次構造変化
研究課題/領域番号:21K05186 2021年04月 - 2024年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
山崎 慎一, 木村 邦生, 新 史紀
担当区分:研究代表者
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
本研究の目的は、環状と直鎖状高分子の混合によって、絡み合い解消に強弱がつけられるブレンド系に、延伸を加えたときの力学的応答と結晶高次構造の変化を観察することによって、延伸過程の絡み合い変化を伴う構造形成の分子論的メカニズムを理解し、全く新しい結晶性高分子材料の創製に繋げることである。この目的を達成するために、①環状および直鎖状高分子の合成とキャラクタリゼーション②ブレンド高分子の結晶化試料の調製とその延伸過程における応力ひずみ曲線の測定③ブレンド高分子の結晶化試料の延伸過程における結晶高次構造の変化のその場観察を申請者が中心となった研究グループによって行う。
当該年度は、分子量が193,000の環状と、分子量が93,000または145,000の直鎖状ポリエチレンのブレンド系についての研究を実施した。環状および直鎖状ポリエチレンとして、修飾型Grubbs触媒および第2世代Grubbs触媒によるシクロオクテンの環拡大重合によって調製される前駆体高分子を水素化した環状および直鎖状ポリエチレンを用いた。調製した試料の化学構造の確認を現有のNMRおよび赤外吸収分光計で行った。環状と直鎖状ポリエチレンを所定の割合でブレンドした試料を作製した。
ブレンド試料の応力ひずみ曲線を室温において引張試験機にて測定した。応力ひずみ曲線の破断ひずみの変化に着目すると、ブレンド成分である直鎖状ポリエチレンの分子量やその組成に応じて、破断ひずみが変化することが明らかになった。 -
環-鎖平衡を利用した芳香族高分子材料のケミカルリサイクル技術の開発
研究課題/領域番号:18K19877 2018年06月 - 2021年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
木村 邦生, 山崎 慎一, 新 史紀, 内田 哲也
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
持続的資源循環型社会構築のためには,高性能材料であるスーパーエンプラにおいても,マテリアルリサイクルと同様にケミカルリサイクルが重要である.モノマーにまで化学分解する従前のケミカルリサイクルより省エネでコスト低下に貢献するシステムを開発する必要がある。そこで、脱炭素社会を目指して2,5-フランジカルボン酸とカルド型ジオールやジアミンを用いて6種類のバイオベーススーパーエンプラを合成し,環-鎖平衡を利用した環状オリゴマーへの変換と環状オリゴマーの開環重合を検討した.芳香族ポリエステルより芳香族ポリアミドが適していることが分かり,環状オリゴマー変換反応と開環重合の条件最適化の検討を行っている.
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直鎖状高分子だけでは実現できない絡み合いトポロジーを利用した高分子結晶化制御
2017年04月 - 2020年03月
日本学術振興会 科研費 基盤研究(C)
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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高性能芳香族高分子中空微粒子のビルトアップ型調製法の開発と用途開拓
研究課題/領域番号:16H04205 2016年04月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
木村 邦生, 山崎 慎一, 内田 哲也
配分額:15210000円 ( 直接経費:11700000円 、 間接経費:3510000円 )
芳香族溶媒中での脱水重縮合によりポリ(p-フェニレン-5-ヒドロキシイソフタルアミド)(PPHIA)中空微粒子が生成する.この中空微粒子を利用するために,中空微粒子の粒径制御技術と空孔率制御技術を検討した.温度降下及び溶媒とオリゴマーの相溶性を変化させることにより、PPHIA中空微粒子径を0.7~4.3マイクロメーターの範囲で制御できた。また、重合初期における表面固化が起こる際は280℃で行い、その後の重合を320℃で行うことで空孔率が増大することが分かった。ポリ(アミド-イミダゾール)では,表面にくぼみを有した球状微粒子が得られたが,中空微粒子は生成しなかった.
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環状ポリエステルの流動誘起エステル交換反応を用いた分子量制御と結晶化核剤への応用
2015年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科研費 挑戦的萌芽研究
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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ポリ乳酸の光学分割重合法の開発
研究課題/領域番号:15K12245 2015年04月 - 2017年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
木村 邦生, 山崎 慎一, 内田 哲也
配分額:2600000円 ( 直接経費:2000000円 、 間接経費:600000円 )
バイオプラスチックであるポリ乳酸(PLA)はD-乳酸単位が含まれると物性や生分解性に影響するため、D-乳酸単位を制御する必要がある。本研究では、重合結晶化を利用したPLLAの光学分割合重合を検討した。ラクチドは可溶でポリマーは不溶の溶媒を用いてカチオン重合を行い、重合過程でせん断を印加してPLA結晶を析出させた。D-乳酸単位の共重合仕込み比率が減少するにつれて析出したPLA結晶中のD-乳酸単位含有率が重合仕込み比率より著しく低下すること、ならびに、せん断速度の増加によりPLLAの選択性が向上することが分かった。
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回収ポリエステルを原料とするアラミド樹脂のエコ調製法の開発
研究課題/領域番号:25550070 2013年04月 - 2015年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
木村 邦生, 山崎 慎一, 内田 哲也
配分額:2860000円 ( 直接経費:2200000円 、 間接経費:660000円 )
PET樹脂は、生活に欠かせないプラスチック材料として多量に使用されている。持続的資源循環型社会を目指すには、効率的なPETのリサイクル技術が必要である。回収PETとジアミンやテトラアミンとのエステル‐アミド交換反応を結晶化を誘起する重合相変化を利用した不均一系で行うことにより、より高付加価値であるアラミドやポリイミダゾールを結晶として調製する新しいPET樹脂のアップグレード型リサイクル技術を開発した。
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環状高分子を構成要素とするトポロジカルブレンド高分子の結晶化制御と高性能化
2012年04月 - 2015年03月
日本学術振興会 科研費 基盤研究(C)
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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ポリエステル類のシシケバブ構造形成におけるエステル交換反応を介した絡み合い解消の影響
2011年04月 - 2012年03月
社団法人繊維学会 繊維科学・技術研究助成
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
エステル交換反応を介した絡み合い解消がシシ構造形成に及ぼす影響を解明するために、主鎖上のエステル基密度を変えた試料(ポリ乳酸; PLLA、poly(12-hydroxydodecanoic acid); PHDAおよびpoly(16-hydroxyhexadecanoic acid); PHHA)を用いてその影響を検討した。その結果、PLLAではエステル交換反応頻度の増加とともに飽和シシ生成密度νshが減少した。一方、PHDAのシシ生成速度IはPHHAのそれに比べて小さいことがわかった。これは、前者は後者に比べエステル交換反応の頻度が高いことに対応している。以上から、エステル交換反応を介した絡み合い解消がポリエステル類のシシケバブ構造形成を大きく抑制することがわかった。
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セルロースを原料としたスーパーエンジニアリングプラスチックの調製
研究課題/領域番号:23651084 2011年 - 2012年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
木村 邦生, 山崎 慎一, 内田 哲也
配分額:2730000円 ( 直接経費:2100000円 、 間接経費:630000円 )
バイオマス由来の化合物であるフランジカルボン酸を用い、石油系モノマーと組み合わせることによって既存の芳香族ポリエステルと比較しても遜色ない熱特性及び力学特性を有するハーフバイオマスポリエステルを調製することができた。中間共重合組成では、異方性融体が観察され、サーモトロピック液晶性が示唆された。また、イオン液体中での Friedel-Crafts 重合により、耐熱性及び化学安定性に優れた結晶性かつ熱可塑性のハーフバイオマスポリエーテルケトンを合成することができた。
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ポリエステル類のシシ構造形成におけるエステル交換反応を介した絡み合い解消の役割
研究課題/領域番号:22750206 2010年04月 - 2012年03月
文部科学省 科研費 若手研究(B)
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
エステル交換反応を介した絡み合い解消がシシ構造形成に及ぼす影響を解明するために、主鎖上のエステル基密度を変えた試料(ポリ乳酸; PLLA、poly(12-hydroxydodecanoic acid); PHDAおよびpoly(16-hydroxyhexadecanoic acid); PHHA)を用いてその影響を検討した。その結果、PLLAではエステル交換反応頻度の増加とともに飽和シシ生成密度νshが減少した。一方、PHDAのシシ生成速度IはPHHAのそれに比べて小さいことがわかった。これは、前者は後者に比べエステル交換反応の頻度が高いことに対応している。以上から、エステル交換反応を介した絡み合い解消がポリエステル類のシシケバブ構造形成を大きく抑制することがわかった。
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高性能高分子ナノファイバーネットワーク構造体のビルトアップ型調製法の確立
研究課題/領域番号:21350127 2009年 - 2011年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
木村 邦生, 山崎 慎一, 内田 哲也
配分額:12740000円 ( 直接経費:9800000円 、 間接経費:2940000円 )
剛直高分子は高性能・高機能性材料として期待されるが、その剛直構造ゆえに成型加工が困難である。重合誘起オリゴマー相分離を利用した高性能芳香族高分子ナノファイバーネットワーク構造体のビルトアップ型調製法を検討し、ポリエステル、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ならびにポリエーテルケトンのネットワーク構造体の調製に成功した。更には、ポリエステルイミドのらせん状リボン結晶、ポリアゾメチンや完全ラダー型高分子であるポリベンズイミダゾピロロンナノファイバーの調製にも成功した。
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回収ポリエチレンを原料とした易リサイクル性・自己修復性樹脂の開発
研究課題/領域番号:21651041 2009年 - 2010年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
木村 邦生, 山崎 慎一, 内田 哲也
配分額:2200000円 ( 直接経費:2200000円 )
ポリエチレン(PE)に代表される汎用プラスチックは石油を原料としており、石油資源の枯渇化ならびに資源循環型社会構築への対応としてリサイクル性の付与が希求されている。しかし、PEはケミカルリサイクル性を有しておらず、PEを原料とて利用することが困難である。本研究では、回収したPEのリサイクル性の向上を目的として、長鎖PEセグメント化ナイロンの調製を検討した。
PEをキシレン希薄溶液中、85-70℃で結晶化し単結晶を調製した。調製した単結晶を発煙硝酸処理により、結晶の折りたたみ鎖部位を選択的に酸化切断して末端にカルボキシル基を有するテレケリックPE(PEC)を調製した。カルボキシル基/ニトロ基の比率の最も高い条件で酸化処理を行なった。PECを五塩化リンで処理し末端を酸塩化物で封鎖したテレケリックPE(PECC)を調製した。ヘキサメチレンジアミンとPECCを反応させ、PE由来の長鎖ナイロンを調製した。
PEの単結晶を調製する際の等温結晶化温度を種々変えることで、厚みの異なる4種類の単結晶を調製し、それらを硝酸酸化させることで、炭素数が56、58、65、ならびに70と分子鎖長の異なるテレケリックPEを得た。PEでは吸水がほとんど認められなかったのに対して、長鎖ナイロンでは、いずれも約1~2%の吸水率であり、アミド結合の特徴が現れた。このことより長鎖ナイロンも親水性であること分かった。次に結晶化の条件を揃えて処理したナイロンの結晶性を評価した。全てのサンプルが結晶性を示し、ポリエチレンの斜方晶に特有な二つのピークと同じ面間隔のピークが見られた。示差走査型熱量計測定では、反応前のPECでは融解時にシングルの吸熱ピークが観察されたが、長鎖ナイロンでは複数の吸熱ピークが観察された。これは二重融解挙動であると考えられる。PEセグメントの鎖長の変化に伴う融点の大きな変化は観察されなかった。以上より、結晶化と選択的硝酸酸化を利用することによって、PEとナイロンの特徴を併せ持った材料を調製することができた。 -
環状高分子の流動結晶化から探るシシ構造形成に及ぼす結び目絡み合いの役割
研究課題/領域番号:20750180 2008年04月 - 2010年03月
文部科学省 科研費 若手研究(B)
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
直鎖状ポリエチレン(L-PE)に比べ環状ポリエチレン(C-PE)はシシケバブ構造が生成しにくいことがわかった。これは、C-PEはL-PE に比べて解けやすい絡み合いが多いためであると考えられた。そこで、C-PEマトリックスにL-PEを少量添加し、C-PEに解けにくい絡み合いを導入したところ、結び目絡み合いのような解けにくい絡み合いがC-PEのシシケバブ構造形成に重要な役割を果たすことを明らかにした。
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放射光による生分解性高分子の構造形成観察(National Synchrotron Light Sourceにおける流動下X線散乱実験)
2007年04月 - 2008年03月
文部科学省 大学教育の国際化推進プログラム(海外先進研究実践支援)
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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伸びきり鎖結晶を高密度に発生させることによるポリ乳酸の高強度・高耐熱性化に関する研究
2007年04月 - 2008年03月
財団法人 岡山工学振興会
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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伸びきり鎖結晶(シシ構造)の高密度生成によるポリ乳酸の高強度・高耐熱性化
2007年04月 - 2008年03月
科学技術振興機構 シーズ発掘試験
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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シシ構造を高度に含有した高強度・高耐熱性セルフコンポジット高分子材料の創製
研究課題/領域番号:18750192 2006年04月 - 2008年03月
文部科学省 科研費 若手研究(B)
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
研究の目的
ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン類では流動場結晶化において、伸びきり鎖結晶である繊維状結晶(シシ)のまわりに折りたたみ鎖結晶(ケバブ)が付着成長したシシケバブ構造が生成することはよく知られているが、ポリエステルでは、流動場結晶化におけるシシケバブ構造生成の報告はほとんどない。その理由として、ポリエステルでは、加水分解による分子量の低下などによって、シシ生成に対して重要な要素である鎖の絡み合いが減少することが挙げられる。また、ポリオレフィン類に比べてポリエステルの高分子量体の調製が困難であることも理由の一つである。これらの問題を解決するために、試料として、分子量の十分高いポリ乳酸(PLLA)を用いて、結晶化前の溶融時間を短くして流動場結晶化を行ったところ、シシ生成を見出した。そこで本研究では、PLLAにおけるシシ生成の観察を行い、シシ生成の下限臨界分子量と最適結晶化温度を明らかにし、高密度にシシ構造を発生させる方法論を確立することを目的とした。
実験
試料には、当研究室で重合したPLLAを用いた。温度およびせん断流動の制御には、せん断ホットステージを用い、偏光顕微鏡により結晶化の様子を観測した。試料を平衡融点付近で融解させた後、結晶化温度Tcまで冷却し、Tc到達後にせん断流動(ずり速度=5s-1)を加えながら等温結晶化した。
結果
シシ生成に対する平均分子量MとTcの相図を作製することに成功した。相図からシシ生成に対する下限臨界分子量と最適結晶化温度は約8万および150℃であることがわかり、この条件下においてポリエステルにおいても高密度にシシ構造を発生しうることを見出した。また、生成したシシの融点は非常に高く、平衡融点に近く、生成したシシが伸びきり鎖結晶からなることを確認した。 -
リサイクル性に優れたセルフコンポジット型高強度・高耐熱性プラスチック材料の開発
2006年04月 - 2007年03月
八雲環境科学振興財団 環境研究助成
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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高分子の流動場結晶化における異形微粒子の添加による結晶化挙動の制御と高強度化に関する研究
2005年04月 - 2006年03月
岡山県産業振興財団 大学発新事業創出促進事業
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
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トポロジー的本性を鍵とした高分子の核生成メカニズムの実体解明
2003年04月 - 2005年03月
文部科学省 科研費 特別研究員奨励費
山崎 慎一
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金