共同研究・競争的資金等の研究 - 丸山 正人
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腸神経系の機能異常による薬物消化管吸収挙動の変動とその機構解析
研究課題/領域番号:20K07176 2020年04月 - 2025年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
檜垣 和孝, 丸山 正人, 大河原 賢一
配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )
申請者らは、これまでに5-HT代謝異常ラットにおいて、i) Cephalexin (CEX) の経口投与後の吸収が増大すること, ii)CEXの吸収の一翼を担うPEPT1の小腸における発現は、粘膜ホモジネート中では変化が認められなかったが、小腸上皮細胞刷子縁膜上のPEPT1は有意に減少しており、PEPT1を介した膜透過はむしろ低下していること、iii)細胞間隙経路を介した受動拡散による膜透過が増大し、特に回腸において有意な増大となっていること、等を明らかにしてきた。本年度は、5-HT代謝異常ラットにおけるgastrointestinal transitの変動の可能性を検討し、前年までに明らかにした膜透過性変動との関係から、経口投与後の吸収性変動について考察を試みた。難水溶性色素phenol redをマーカーとして胃排出挙動を、また微小なガラスビーズをマーカーとして小腸内移行性を評価したところ、胃、十二指腸、空腸上部では、それぞれの消化管部位における移行性が亢進傾向にあること、一方で、空腸下部、回腸上部、回腸下部では、逆に移行性の低下、即ち滞留性が増大傾向にあることが明らかとなった。これは、CEXの透過亢進が起こっている回腸において滞留性が増大していることを意味しており、このことが経口投与後のCEX吸収増大を促したものと考えられた。また、CEXを5-HT代謝異常ラットに静脈内投与し、吸収過程以外の過程におけるCEXの動態変動の可能性を検討した。その結果、分布や血漿中からの初期の消失には、変動は認められなかったが、血漿中からの消失相における消失が、有意に遅延していることが明らかとなった。CEXは、腎臓の近位尿細管に存在しているPEPT2により再吸収されていることが知られていることから、腎の刷子縁膜上に発現しているPEPT2をWestern blot法により定量的に評価した。その結果、有意な減少が認められたことから、PEPT2を介した再吸収の低下が、血漿中からの消失の遅延の要因の一つと考えられた。
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腫瘍血管の構造解析に基づいたがん幹細胞への新規薬物送達法の確立
研究課題/領域番号:20K07155 2020年04月 - 2023年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
丸山 正人, 檜垣 和孝
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
本研究では、腫瘍血管の構造解析に基づいたがん幹細胞への新規薬物送達法を確立し、がん幹細胞を標的とした新規治療法の開発を目指している。昨年度は、マウス4T1乳がん細胞を用いて、乳がん幹細胞の候補となり得るクローン株を複数(4種類)樹立した。そこで、本年度は、樹立したこれらのクローン株が、がん幹細胞の特性を有することを明らかにすることを目的に、腫瘍形成能とがん幹細胞マーカーの発現について、検討を行った。
樹立した細胞を、5週齢のBalb/cマウスの皮下に1x106個の細胞を移植し、腫瘍形成能を評価したところ、移植した4種類のクローン株のうち、2種類のクローン株において、親株に比べて有意に高い腫瘍形成能を示すことが確認された。さらに、細胞数を5x105個に少なくして投与した場合についても検討を行った結果、1x106個の細胞を移植したときに高い腫瘍形成能を示した2種類のクローン株が、5x105個の細胞を投与した時にも、親株に比べて有意に高い腫瘍形成能を示すことが確認されたため、これらのクローン株が、がん幹細胞の有用な候補と考えられた。
次に、がん幹細胞マーカーの発現について検討を行った。樹立した細胞は、ALDH1A1 mRNAの発現量に基づいてスクリーニングされた細胞であるため、既知のがん幹細胞であるALDH1A1に着目し、そのタンパクレベルの発現を免疫染色法を用いて解析した。その結果、高い腫瘍形成能を示した2種類のクローン株において、ALDH1A1の高い発現を確認できた。
以上のことから、本年度は、樹立したがん幹細胞のモデル細胞のうち、2種類の細胞がin vivoにおいて高い腫瘍形成能を示すこと、これらの細胞では、ALDH1A1ががん幹細胞マーカーとして発現することを明らかにした。今後、これらの細胞が、がん幹細胞への新規薬物送達法を確立するための有用なモデル細胞になると考えらえれた。 -
グリオーマ癌幹細胞特異的に発現する新規バイオマーカーの機能解析
2017年04月 - 現在
基盤研究(C)
資金種別:競争的資金
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グリオーマ癌幹細胞特異的に発現する新規バイオマーカーの機能解析
研究課題/領域番号:17K07183 2017年04月 - 2020年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
丸山 正人, 中野 洋輔, 岩田 亮一
配分額:5070000円 ( 直接経費:3900000円 、 間接経費:1170000円 )
近年、腫瘍内には、腫瘍関連マクロファージ(Tumor-Associated macrophage)が存在し、腫瘍微小環境を形成することで、腫瘍形成の促進に寄与していることが知られている。一方で、MSMPは末梢血中に存在する単球やリンパ球に対して遊走能を持つことが報告されていることから、がん幹細胞から分泌されるMSMPが、末梢血中に存在する単球を腫瘍内へと遊走させることで、腫瘍微小環境の構成と腫瘍の進展に寄与している可能性が考えられた。
そこで、最終年度では、MSMPの単球に対する遊走能を調べるため、ヒトMSMP組換えタンパク質の調製を試みた。ヒトMSMPは、139個のアミノ酸残基で構成されており、1-37番目まではシグナルペプチドとして機能するため、37-139番目の領域の組換えタンパク質を大腸菌で作成した。その結果、予想された分子量である約11kDaの組換えMSMPタンパク質の調製に成功した。そして、精製したMSMPのヒト単球由来THP-1細胞に対する遊走能を調べた結果、MSMPはTHP-1の遊走能に影響を及ぼさなかった。今回、作製した組み換えタンパク質は、設計上、天然のMSMPに比べて、N末端に数個のアミノ酸が余計に付加されている。これが、MSMPの受容体への結合に影響を及ぼしている可能性があるため、付加されたアミノ酸の影響を除いた検討を進めることが今後の検討課題として考えられた。
研究機関全体を通じて、MSMPがヒトグリオーマ細胞だけでなく、グリオーマ患者由来がん幹細胞株、グリオーマ組織においてもタンパクレベルで発現しており、その発現は、グリオーマの悪性度とは関係ないことが明らかとなった。本研究により、MSMPがグリオーマに発現していることを初めて明らかにすることができた。 -
グリオーマ癌幹細胞特異的に発現する新規バイオマーカーの機能解析
2017年 - 現在
日本学術振興会 基盤研究(C)
丸山 正人
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グリオーマ癌幹細胞特異的に発現する新規バイオマーカーの機能解析
2017年 - 2019年
日本学術振興会 基盤研究(C)
丸山 正人
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グリオーマ癌幹細胞特異的に発現する新規バイオマーカーの機能解析
2017年 - 2019年
日本学術振興会 基盤研究(C)
丸山 正人
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グリオーマ癌幹細胞特異的に発現する新規バイオマーカーの機能解析
2017年 - 2019年
日本学術振興会 基盤研究(C)
丸山 正人
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グリオーマ癌幹細胞選択的遺伝子発現システムの構築による新規脳腫瘍治療戦略
研究課題/領域番号:25460049 2013年04月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
丸山 正人, 加瀬 政彦, トリフォノフ ステファン, 櫻井 文教
配分額:5070000円 ( 直接経費:3900000円 、 間接経費:1170000円 )
グリオーマは、脳腫瘍の中で最も多くみられる悪性腫瘍であり、治療後の再発率が高く、予後が悪い。近年、腫瘍治療後の転移・再発の原因として、癌幹細胞が注目されている。これまでに実施されたグリオーマに対する様々な臨床試験は、腫瘍全体を標的としており、治療抵抗性を有する癌幹細胞には有効でなかったため、治療効果が得られなかったと考えられている。そこで本研究では、ヒトグリオーマの癌幹細胞株を樹立し、グリオーマ癌幹細胞株に特異的に発現する遺伝子を同定したことで、グリオーマ癌幹細胞選択的に治療用遺伝子を発現させるための分子基盤を構築した。
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研究課題/領域番号:23310160 2011年04月 - 2014年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
服部 明, 大石 真也, 藤原 浩, 井上 英史, 丸山 正人, 西村 慎一
配分額:20020000円 ( 直接経費:15400000円 、 間接経費:4620000円 )
本研究では、ユビキチン鎖分解酵素である脱ユビキチン化酵素(DUB)の生理機能解明に資する新しい活性測定用基質および活性型酵素検出用プローブを作製した。さらに、作製したツールを用いて、これまでに活性検出が困難であったUSP47の活性測定に成功した。また、酸化ストレス応答性DUBとしてUbiqutin C-terminal hydrolase-L3を同定した。
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iPS新細胞を用いたアルツハイマー型痴呆症における神経再生治療研究
研究課題/領域番号:22790092 2010年 - 2011年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
丸山 正人
配分額:3380000円 ( 直接経費:2600000円 、 間接経費:780000円 )
アルツハイマー型痴呆症などの中枢神経系の脱落による疾患は、未だに根治療法が存在しない。そこで、本研究では、iPS細胞による中枢神経再生療法の実現に向けて、分化させたiPS細胞から神経幹細胞を効率よく純化させる方法論を構築した。
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ユニークな性状を持つ新規アミノペプチダーゼLaeverinの生理機能の解明
研究課題/領域番号:20790088 2008年 - 2009年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
丸山 正人
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
ヒトLaeverinのエキソペプチダーゼモチーフを構成するHis-379残基に着目し、本残基がユニークなLaeverinの酵素学的性状の発現においてどのような役割を担っているかを検討した。その結果、ヒトLaeverinのHis-379残基は基質特異性の発現や触媒作用に重要であり、さらに立体構造モデルより、本残基が触媒ポケット構造の維持に重要な役割を果たしている可能性を提示することができた。
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多機能性プロテアーゼ、オキシトシナーゼサブファミリーの作用メカニズム研究
研究課題/領域番号:18390031 2006年 - 2008年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
辻本 雅文, 服部 明, 丸山 正人, 後藤 芳邦
配分額:17700000円 ( 直接経費:15300000円 、 間接経費:2400000円 )
本研究において私たちは妊娠の維持、記憶の維持、血圧調節、ガン細胞の増殖制御、抗原ペプチドのプロセシングなどその生理的/病理的重要性が明らかとなってきたオキシトシナーゼサブファミリーを含むM1アミノペプチダーゼ酵素の反応を点変異体を用いて解析し、M1酵素の基質特異性を決定している残基を同定することに成功した。これらの成果はM1酵素の反応機構および基質結合部位の構造を解明し、M1酵素を標的する医薬品を開発するうえで重要な知見を与えると考えられる。
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アンギオテンシンIV受容体の細胞内ダイナミクスとその分子機構の解明
2005年04月 - 2007年03月
若手研究(B)
丸山 正人
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アンギオテンシンIV受容体の細胞内ダイナミクスとその分子機構の解明
研究課題/領域番号:17790080 2005年 - 2006年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
丸山 正人
配分額:3500000円 ( 直接経費:3500000円 )
学習・記憶改善作用を示すアンギオテンシン(Ang)IVは、特異的な受容体である胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ(P-LAP)を介して作用を発揮することが知られている。P-LAPは細胞内小胞に存在し、脂肪細胞ではインスリン刺激により細胞膜へと移行することが知られているが、神経細胞での膜移行を誘導する生理的因子は全く不明である。そこで本年度は、膜表面ビオチン化法を用いて神経細胞におけるP-LAPの膜移行を惹起するペプチドホルモンを探索した。その結果、サブスタンスP(SP)で刺激した細胞では、SPの濃度及び時間依存的に細胞膜表面P-LAP量が増加することを明らかにした。脂肪細胞では、インスリン刺激によりP-LAPが細胞膜へと移行するが、SP刺激では細胞膜移行が見られなかったこと、また神経細胞では、インスリン刺激による膜表面P-LAP量の増加が認められなかったことから、見出した現象が神経細胞において特異的な現象であることを明らかにした。また、SPはcAMPをセカンドメッセンジャーとして細胞内にシグナルを伝達することが知られているため、細胞外にcAMPを処理した際のP-LAP膜移行について検討した。その結果、cAMPが細胞膜P-LAP量を有意に上昇させる現象が観察されたため、以上の結果と併せて、SPが細胞内cAMPを介して情報伝達されることにより、AngIV受容体の細胞膜移行を促進させ、膜表面上に増加したAngIV受容体が、AngIVの生理作用を増強する可能性が示された。これらの成果を、第11回病態と治療におけるプロテアーゼとインヒビター研究会(ポスター奨励賞受賞)、第28回生体膜と薬物の相互作用シンポジウム、RIKEN International symposium on chemical biology,において発表した。