共同研究・競争的資金等の研究 - 東野 将伸
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幕末~明治期の地域社会における情報・思想ネットワーク―「書状」類の分析を中心に―
研究課題/領域番号:23K12277 2023年04月 - 2027年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
東野 将伸
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石見銀山附幕領における銀山・銅山・鉄山-非農業世界からみた「幕領社会」論の構築-
研究課題/領域番号:21H00566 2021年04月 - 2026年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
岩城 卓二, 平岡 隆二, 東野 将伸, 鎌谷 かおる, 久留島 浩, 武井 弘一, 小林 准士, 瀬戸口 明久
配分額:17030000円 ( 直接経費:13100000円 、 間接経費:3930000円 )
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巨大塩田地主野﨑家史料の総合的研究
研究課題/領域番号:19H01309 2019年04月 - 2024年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
飯塚 一幸, 落合 功, 久野 洋, 東野 将伸, 伊藤 昭弘, 町 泉寿郎, 中川 未来, 久保田 裕次
担当区分:研究分担者
配分額:16510000円 ( 直接経費:12700000円 、 間接経費:3810000円 )
本研究の目的は、①野﨑家史料を整理し、『野﨑家文書目録』として全容を公開する、②「野﨑家史料研究会」を立ち上げ、野﨑家史料から得られた新たな知見を基に、学際的な共同研究を実施する、その共同研究を通じて、岡山・瀬戸内地域の有力者から出発した野﨑家が、どのように日本の近代化を担い帝国化に対応していったのかについて、明らかにする。③②を通して、『巨大塩田地主野﨑家の総合的研究(仮)』を刊行することである。この内今年度は、初年度であることを踏まえて、①を重点的に行った。実績の概要は以下の通りである。
・野﨑家史料は、主に旧野﨑家住宅(野﨑家塩業歴史館)の母屋と書類蔵に収納されている。まずは1964年に刊行された『野﨑家文書仮目録』にない史料も含めて、4月28日から30日にかけて概要調査を行い、新たに箱番号を付して中性紙箱に収納し直した。また、この作業を通して目録マニュアルを決めるなど、調査方針を確定した。
・主に大阪大学と岡山大学の日本史研究室の院生・学生、および岡山在住の地元研究者を組織して、8月9日から11日、2020年2月14日から16日に大規模調査、6月29日、9月6日から8日、11月9日・10日に中規模調査を行い、野﨑家史料の目録化と必要な史料の撮影に着手した。この結果、今年度は4705点の目録を採り、468点の撮影を実施した。
・研究代表者・研究分担者・研究協力者、野﨑家史料に関心を有する若手研究者・大学院生を組織して、12月26日に「野﨑家史料研究会」を立ち上げた。また、研究代表者・研究分担者は、各自の研究課題について、先行研究を集め、各地の資料館・図書館・博物館等で史料収集を行った。
・調査中に地元の新聞、テレビの取材を各一回うけ、調査開始とその意義をまとめた新聞記事として掲載され、テレビのニュースとしても報道された。 -
近代移行期の西国日本における地方都市と商人・流通業者
研究課題/領域番号:19K13336 2019年04月 - 2023年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
東野 将伸
担当区分:研究代表者
配分額:1950000円 ( 直接経費:1500000円 、 間接経費:450000円 )
本研究は、近代移行期における西国日本(特に播磨国・摂津国)の地方都市や商人・流通業者についての史料を収集し、地方都市の内部構造と商人・流通業者の商品流通機能と金融機能の変容過程を明らかにすることを目的としている。具体的な作業としては、①播磨国西部(兵庫県西部)地域の有力農民・米穀商であった堀家(堀謙二家文書)の分析、②摂津国西部(兵庫県東部)の地方都市である御影村とその周辺の町・村にかかわる文書群(御影村文書等)の分析、加えて補助的な調査・分析として③備中国南部(岡山県南西部)の地方都市(倉敷等)における商人・流通業者の文書群(大橋家文書等)の分析等を行うことを計画していた。
このうち、本研究の1年目(平成31年度〈令和元年度〉)の課題は、A:播磨国西部(上記①)とB:摂津国西部(上記②)の史料調査を行い、収集した経営・地域経済関係文書の数量データを一定程度整理・分析することであった。Aについては、たつの市立龍野歴史文化資料館にて堀謙二家文書の史料調査を行い、同家の金融・商業関係帳簿のデータを整理して金融活動の内容や資産の推移を一定程度明らかにした。そして、この分析成果の一部を、岡山地方史研究会12月例会にて報告した。Bについては、神戸大学文学部古文書室において御影村文書等の調査・撮影を行い、主に地方都市の土地関係史料の収集と一定程度のデータ整理を進め、Aの成果とも合わせて、近世後期の地方都市の内部構造や商人の動向について分析を行った。その他、2年目以降、新たに分析対象とする史料を調査することも1年目の計画に含まれていたため、岡山県立記録資料館、大阪歴史博物館、伊丹市立博物館などの施設にて史料調査を行った。
なお、上記の研究の対象地域である近世後期~近代初期における西国日本にかんして、『民衆史研究』97号、『日本歴史』854号において、重要な先行研究に対する書評を公表した。 -
近世―近代移行期の地域社会における資金循環構造
研究課題/領域番号:17J02841 2017年04月 - 2018年09月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
東野 将伸
担当区分:研究代表者
配分額:4030000円 ( 直接経費:3100000円 、 間接経費:930000円 )
本研究は、①地方都市商人の金融機能と在方・大都市との関係、②地域経済・金融構造への領主支配制度の規定性の2点の分析をふまえて、近世―近代移行期の日本における資金循環構造の変容過程を明らかにすることを目的としている。
本研究の2年目の課題は、(1)前年度の分析結果をもとにした学会報告と論文執筆、(2)旗本池田家領、岡山藩領、畿内・近国の幕領における経済・金融関係史料の収集・分析の2点であった。
(1)については、日本史についての全国学会である日本史研究会の近世史部会において、2018年5月、7月、9月に3回の大会準備報告を行った。この報告をふまえて、2018年10月に2018年日本史研究会大会近世史部会にて、近世後期の備中国南西部を中心とする地域経済と地方商人の機能、大坂商人との金融・為替関係が地域経済や年貢収納に重要な役割を担っていた点などについての研究報告を行った。この報告内容を原稿化し、2019年3月刊行の『日本史研究』679号(日本史研究会編集)にて、「近世後期の地域経済と商人―備中国南西部と大坂との関係を中心に―」と題した論文を発表した。
(2)については、岡山県立記録資料館(岡山県岡山市)、笠岡市教育委員会(岡山県笠岡市)、大阪大学日本史研究室(大阪府豊中市)、三井文庫本館(東京都中野区)、国立国会図書館(東京都千代田区)、神戸大学文学部古文書室(兵庫県神戸市)などの史料所蔵機関にて史料調査を行い、関連史料を収集した。その中でも、旗本池田家領の掛屋を務めた家や畿内幕領の有力豪農についての史料を収集し、家の経営内容や領主との金融面での関係、領主の財政運営における掛屋の機能などについて分析を行った。
なお、本研究は研究期間が2017年度~2019年度の3年間の予定であったが、研究代表者が所属機関を変更したため、本年度まででの実施となる。 -
近世-近代移行期の地域金融構造と領主・豪農・村の社会・経済的機能についての研究
研究課題/領域番号:14J00121 2014年04月 - 2016年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
東野 将伸
担当区分:研究代表者
配分額:1900000円 ( 直接経費:1900000円 )
本研究は、頼母子、公金貸付、豪農金融など地域における多様な金融活動の分析を通じて、近世後期~近代初期における資金流通構造・地域金融構造の全体像を解明することを目的としている。本研究の2年目の課題は、(1)一橋邸と代官所の金融・救恤政策の分析と論文執筆、(2)地域金融組織の史料の収集、分析、論文執筆の2点であった。
(1)については、茨城県立歴史館(茨城県水戸市)で史料調査を行い、一橋邸の「御用留」、関係役人の書状、江戸・大坂商人関係の帳簿などを収集した。これらの史料に加え、昨年度収集していた会計帳簿とをあわせて分析し、一橋邸の財政運営と所領・都市商人との関係について明らかにした。この分析結果を、2015年7月に第54回近世史サマーセミナーで報告した。これらの成果のうち、備中国の掛屋と都市商人の関係についての論文を執筆し、『歴史学研究』に投稿を行った。
(2)については、岡山県立記録資料館(岡山県岡山市北区)、井原市文化財センター(岡山県井原市)等で史料調査を行い、産物会所や銀行類似会社等の近世―近代移行期の地域金融組織についての史料に加え、この組織に深く関わった山成一族の家運営に関する史料を収集した。このうち、前者の地域金融組織の分析を進めるとともに、後者の山成一族における家運営・同族意識についての学術論文を執筆し、『日本歴史』に投稿を行った。なお、上記の分析と並行して、備中国南西部に残された幕領代官所関係文書を翻刻・分析し、その成果を「史料紹介」として執筆し、これが『岡山地方史研究』137号に掲載された。
なお、昨年度に学術雑誌への掲載が決定していた、備中国における頼母子・豪農経営・年貢収納、摂津国における豪農金融についての学術論文については、それぞれ『地方史研究』374号、『ヒストリア』249号、『日本歴史』813号、『歴史科学』220・221合併号に掲載された。