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氏名

齋藤 信也 (サイトウ シンヤ)

SAITO Shinya

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所属部局

保健学研究科

所属学科・講座

保健学研究科・看護学分野・基礎看護学領域

専門分野

医療・病院管理学,医療倫理学

職名

教授

科研費細目番号 【 表示 / 非表示

研究課題 【 表示 / 非表示

  • 応用研究

    「医療におけるラショニングの基礎的検討」
    国民を対象に、医療資源配分における平等主義と功利主義のトレードオフの関係を、予算制約・資源制約を明確にした上で明らかにする目的で、年齢・性別で調整し無作為抽出した対象1143名に調査を行った。病気A: 治療費が患者一人当たり200万円  病気B:治療費が患者一人当たり1000万円の場合、地域の医療予算が年間1億円として、どのような配分法を選ぶか尋ねたところ、最も平等主義的な選択肢(A10人、B8人)が217人であったのに対し、極端な功利主義的選択肢(A50人、B0人)が379人と、最も多くの人に選ばれていた。なお両者の折衷的な選択肢(A30人、B4人)を選んだ人は289人であった。次に、功利主義的傾向の強さに回答者の属性により違いが見られるかどうかを検討したところ、年代、学歴、雇用形態、婚姻状況、個人収入、世帯収入による違いが見られた。また年齢と功利主義的傾向には弱い相関も見られた(相関係数0.29 p<0.01)。学歴では、高学歴化が進むにつれ、平等主義的傾向が強くなっていたが、これには年齢の交互作用は認めなかった。オーストラリアで行われた同様の調査では、平等主義と功利主義の折衷的な選択肢を選んだ回答者が最も多く、今回の結果と好対照をなしていた。これまでわが国でこうした医療資源配分に対する国民の基本姿勢を問うたナショナルサーベイに類するものはほとんどみられず、そうした中である程度のサンプル数をもったデータが得られたことに意義があると考える。また、海外データに基づく予想よりもわが国においては、医療資源配分に関して、功利主義的傾向が強いことが明らかとなったことにも意義があるものと思われた。

  • 基礎研究

    「『Slow code』の再検討」
    これまで医師としては行ってはならないとされてきた「Slow code」に関して、最近家族の死の受容の観点からこれを許容しようという考え方が見られるようになった。そこで本研究では、「Slow code」の現状を明らかにし、その積極的意義を再検討することを目的とする。
    1) 「Slow code」および患者や家族のために行われる医師の信義則の例外行為に関する基礎的・文献的検討を行う。
    2) 我が国における「Slow code」および「Slow code」的対応の実態とそれに対する医師および看護師の基本姿勢について明らかにする。
    3) 「Slow code」および「Slow code」的対応と医学的無益性、治療差し控え、ベッドサイド・ラショニング、Truth Telling等との概念の関係性を整理する。

  • 実用研究

    「新医療技術の社会への適切な応用を目指して-公正な医療資源配分方法の確立」
    医療資源配分は、費用対効果評価に基づき、功利主義の考え方を応用してなされるものであるが、その際に平等性への配慮をどのようにそこに盛り込むのかについて検討を行っている。具体的には、まず質調整生存年(QALY)による費用効用分析を行い、その次の段階であるアプレイザルにおいて倫理的・社会的な観点から修正を行うのか?あるいは、QALYによる費用効用分析そのものに平等性を加味する方法を編み出すのか?さらには、多因子による決定(multi-criteria decision)法を目指すのか比較検討を行っている。

研究キーワード 【 表示 / 非表示

医療資源配分,倫理,功利主義,費用効用分析,医療技術評価,QOL,PRO,QALY

代表的な研究成果 【 表示 / 非表示

1. 齋藤信也:地域医療学/医療経済学.浜田淳、齋藤信也編:1-22,180-195 岡山大学出版会 岡山, 2014
2. 齋藤信也:基礎から学ぶ医療経済評価~費用対効果を正しく理解するために~.一般財団法人医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団編:127-146 じほう 東京,2014
3. 医療資源配分の倫理. 齋藤信也:医薬ジャーナル49(12)2801-2806,2013
4. 緩和ケアにおけるQuality Indicatorの役割.齋藤信也:成人病と生活習慣病43(6)730-736,2013
5. 英国国立保健医療研究所(NICE)における社会的価値判断.齋藤信也,児玉聡,安倍里美,白岩健,下妻晃二郎:保健医療科学62(6)667-678,2013
6. 医療資源配分とQALY に関する倫理的側面からの考察:齋藤信也、児玉聡、白岩健、下妻晃二郎、能登真一、後藤玲子.薬剤疫学17(1) 47-53,2012

研究連携について 【 表示 / 非表示

保健医療系のみならず、法学、経済学、倫理学、社会学の領域の研究者と学際的な研究が行えれば幸いである。

ひとこと 【 表示 / 非表示

代表的な論文 【 表示 / 非表示

  • 論文題目名:Societal Preferences for Interventions with the Same Efficiency: Assessment and Application to Decision Making

    記述言語:英語

    掲載種別:学術雑誌

    掲載誌名:Applied Health Economics and Health Policy

    発行年月:2016年03月

    著者氏名(共著者含):Takeru Shiroiwa, Shinya Saito, Kojiro Shimozuma, Satoshi Kodama, Shinichi Noto, Takashi Fukuda

    共著区分:共著

    DOI:10.1007/s40258-016-0236-3、